92.侵略者ホイホイ
平行執筆中作品。
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
「それで、どうやって敵を倒すんだ?」
俺はレオに尋ねる。
本来は依頼主である人間に尋ねるべきな状況である。
しかし、おそらく作戦関係を考えているのはレオだと思われるので、レオに聞いた方が早いと思ったのだ。
人間がどの程度侵略者たちのことを知っているのかは分からないし、うかつなこと言えないし、訊けない。
「うぅん。リベンは、ちゃんと空中で帰ってくるときに敵を引きつけてきた?」
リベンは俺に確認をとってくる。
敵に俺を追わせるというのも作戦だったのだ。
まあ、それの理由は分からなかったが、レオの言い方を訊く限り今後の作戦に必要なんだろうな。
「当然だ。少し離れたところにいるんじゃないか?」
「そう。なら、すぐに分かるよ」
レオはそれだけ言って、黙々と作業を続けた。
すぐに分かる?
どういう意味だろうか?
とは考えない。
すぐに分かるって言葉は、すぐに理由が分かるって事だろう。
つまり、敵をわざわざ引き寄せた理由が分かるって事で、
「「「ぎゃああぁぁぁ!!!???」」」
俺が考えている、数人の悲鳴が聞こえた。
「行ってきたら?殺せそうなら殺しても良いよ」
「ああ。行ってくる」
レオが許可をくれたので、早速悲鳴が聞こえた場所まで行ってみることにした。
一体何が起きているのだろうか?
レオの作戦の結果だとは思うんだが。
まずは、お手並み拝見といくか。
「ぐぅぅぅ!!!」
「ぬぬぬぬぬっ!」
敵が悔しそうな声を出して倒れていた。
特に外傷が見当たらなかったので、ただ転んだだけなのかと思いしばらく様子を見たが、起き上がる気配がない。
というより、駆けつけた一般人に槍で串刺しにされていた。
串刺しにすることで死にそうになってるのが数名いるな。
死ぬと魂だけ元の世界に戻るって言ってたし、ここで俺が魂を消しておかないとまた活動される。
早めに俺も手を出そう。
「あがっ!?ま、魔力がぁ!!???」
「どうなってるんだぁ!!??」
魔力と一緒に魂も流れてきたので、食べていく。
相変わらずこいつらの魂は美味いな。
こいつらをどれだけ食べれば次の階級に行けるんだろうか?
こんな美味しいモノならいくらでも食べられるんだが。