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1.7

昼食が終わって間もなく、セレナが帰り支度を始めた。


「ごめんね、実はまだ用事があるの」玄関近くの小さな鏡の前で髪を整えながら言った。「ヴェラッチのこと聞いて、ちょっとだけ寄ったんだけど」


俺はうなずいた。いつものことだ。セレナは一つの場所に長く留まらない。ハートウェルへの大口の出荷を直接手配しなきゃいけないし、あの性格を知っている俺には、さっきからずっと出荷スケジュールのことが頭の片隅にあったのが手に取るようにわかる。


だが玄関の敷居に立ったところで、足が止まった。振り返り、視線が食卓の近くに立つヴェラリンに向けられた。まだ俺の予備の服を着ている。明らかにサイズが合っていない。


「あ、そうだレッチ」セレナが言った。怪しいほど軽い口調で。「ヴェラッチみたいな美人に、いつまであんな服を着せてるつもり?」


ヴェラリンが即座に反応した。両手が反射的に手首でまくり上がった袖に触れる。まるで今初めて、その服がどれほど自分に合っていないか気づいたかのように。


「いい、いらない」すぐに言った。「これで十分」


だがセレナはすでに完全に体をヴェラリンに向けていた。拒否を受け付けない笑みを浮かべて。


「あのね」セレナが軽く言った。「レッチってこの国で一番のお金持ちの一人なんだよ。遠慮しなくていいから」


ヴェラリンがこちらを見た。


目つきが変わった。大げさな驚きではない。むしろ、目の前にいる人間への評価をすべて組み直しているような目だった。昨夜、百枚の金貨を躊躇なく差し出した平民。自分がただ者ではないと薄々気づいていた部分はあったはずだ。だがこうして直接聞くと、やはり少し言葉を失ったようだった。


「ああ、そうだった」俺は今思い出したふりをして言った。「セレナ、ヴェラリンの服をいくつか買ってきてもらえるか?」


セレナが片眉を上げた。それから、反応する間もない速さで距離を詰め、耳元にぴったりと口を寄せて囁いた。笑みが悪戯っぽく変わる。


「昔、お金を貯めてるのは誰かを助けるためだって言ってたよね」小声で囁いた。「その誰かって、ヴェラッチのことだったんだ」


唾を飲み込んだ。


「これだけお金使ったんだから、デートくらいしたら?」


顔が熱くなるのを感じた。頭の中で、幼い頃のセレナに何でもかんでも話しすぎた自分を呪い始めていた。無邪気で何も知らない子供が口にした一言一言が、十数年間親友の記憶に保管され、最悪のタイミングで武器として使われる。


だが認めなきゃいけない。絶対に声に出さない心の最深部で、セレナの言葉には一理あった。この千載一遇のチャンスを無駄にするのは確かにもったいない。


セレナは顔を引いて、何事もなかったかのようにいつもの笑顔を浮かべた。


「あ、ごめん」手をぱんと叩いて言った。「私、ハートウェルの出荷に直行しなきゃだから、買い物にはつきあえないの」俺たち二人を交互に見て、笑みが広がる。「二人で街に行けばいいんじゃない? ヴェラッチの服、いくつか買ってあげなよ」


俺はセレナを見つめた。


その目が言っていた。「このチャンス逃したら、バカだよ」


ため息をついた。


「わかった」心臓の鼓動を裏切らないよう、できるだけ平坦な声で言った。


セレナは満足げに微笑み、ヴェラリンに手を振った。


「ヴェラッチ、気をつけてね! あとレッチが本しか買ってこなかったら怒ってね」


ヴェラリンがわずかに首をかしげた。俺とセレナの間で何が起きたのか、完全には理解していない様子だった。


「わかった」短く答えた。


セレナが俺に片目をつぶり、軽い足取りで扉の向こうに消えていった。鼻歌が木々の間に溶けて、やがて聞こえなくなる。


扉が閉まった。


静寂が家に戻ってきた。


そして俺はそこに立ったまま気づいた。セレナ・ヴァレンローズが、俺の同意なしにデートを仕組んだことに。

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