遅すぎる炎上劇
「1年1組、相川さんと渡辺くん。食事が終了し次第、職員室まで来てください」
6月某日の昼休み、俺と真奈は平野先生に呼び出された。平野先生はiPadを取り出し、Twitterを開く。
「今朝流れたツイートなんだけど、2人が電車でイチャついてるのが誰かに撮られてたの。すでに5000RTもいってるし、トレンドにも上がってるわ。あなたたち、何か思い当たる節はないの?」
思い当たる節はある。1ヶ月ほど前、俺と真奈は夕食とカラオケに行った。時間帯的に夜、カラオケを終えて寮に戻る時の動画だろう。しかし、なんで今・・・
「はい。実は1ヶ月ほど前、私と渡辺くんで夕食とカラオケに行きました」
真奈はこう言った。すると平野先生は、
「もしかしてあなた達付き合ってるの?」
そう平野先生に言われた2人は、「別に付き合ってないですよ!ただ、友達以上恋人未満というか・・・」と言った。
「まぁ付き合う付き合わないのは勝手だけど相川さん、あなたはアイドルなのよ。TwitterやInstagram、ブログもあなたを誹謗中傷するようなコメントで溢れているわ。アイドルが付き合うとそれくらいのリスクがあることをわかってるの?」
そう言った平野先生は紅茶を飲み、さらにもう一言言う。
「しかしこの動画を見る限り、2人が付き合ってると思われるのも仕方ないわね。さっき事務所からもこのツイートを見たと電話がかかったわ。話を聞きたいから授業が終わったら事務所に来なさいって。渡辺くんも事務所に行った方がいいわ」
そう言われた俺は授業後部活を休み、真奈の事務所に向かった。
事務所に向かった途端、真奈は社長室に呼び出された。俺も「渡辺くんだっけ、君も来なさい」と社長に言われたため社長室に入る。そして社長はiPadを開き、
「相川、このTwitterの動画はなんだ。これはどう考えても渡辺くんと付き合ってるとしか思えない動画だ。今朝上がったものだが、すでに1万RT近くされてるし、まだトレンドに上がっている。現にお前のTwitterやInstagram、ブログは誹謗中傷するようなコメントで溢れている。特にお前は清純派のイメージで売っていたからダメージは現に相当なものになっているぞ」
と言った。そして俺に、
「うちは高校生になったら恋愛は自己責任というルールだ。事実男と付き合ってるメンバーは数人いる。しかし、交際がバレたからには相川は何かしらの責任を取らなければならない。渡辺くんは本当に相川と付き合ってるのか?」
と言ってきた。その社長の言葉に俺は、
「相川とは付き合ってはいません。ただ、友達以上恋人未満というか・・・」
と言った。そして社長は、
「そうか。ならもう渡辺くんと話すことはもうないな。後は相川と話すからここから出なさい」
といい俺は社長室を後にした。
真奈より先に事務所を出た俺は寮に戻った。寮に戻ると、真奈から電話がかかってきた。事務所を出て、これから寮に戻るらしい。真奈の処分はどうやら口頭での注意だけらしい。そして真奈は夕食前に寮へ戻った。
そして夕食後、俺は真奈の部屋に入った。ほどなくして真奈も部屋に入る。真奈は「ちょっと勝手に入らないでよ!」と言った。そして俺は真奈にこう言った。
「真奈、やっぱ俺たち付き合おうか・・・」
この言葉の後、2人は数分間黙り込んだ。そして時間だけが過ぎていった。
次回から話は急展開を迎えます。




