相川真奈の日常③
前々回、前回に引き続き真奈視点で書きます。
「・・・優斗、帰る前に一つ話したいことがあるの。とても大切な話」
と、私は優斗にこう言った。すると、「何の話だ?」と優斗は言う。
「私、高校生になったら恋愛は自己責任だって事務所に言われたの。実際、年上のメンバー数人は彼氏がいるみたいだし。でも、彼氏の存在が公にバレたらそれ相応の責任を取らなければならないみたいだけど・・・それでも私、やっぱり優斗とのことが好き、付き合いたいの。だから私と付き合ってください!」
私は優斗へ、林間学校以来の告白をした。体が熱い。息が荒い。上着を脱ぎたくなる。私は上着を脱ぎ、優斗の返事を待った。白のTシャツに短いスカート。ブラ透けてるかな、パンツ見えてるかな・・・
「ありがとう。でも、今はまだ付き合えない。少なくとも高校卒業するまでは無理だと思う。大体俺がお前みたいな売れっ子アイドルと付き合うなんて想像がつかない。でも好きな人はまだいないから安心して」
私はまた優斗にフラれた。だったら・・・
「おい、相川!何するんだ!」
私は一瞬魔が差したのか、優斗を押し倒した。そして私と優斗の唇が一瞬触れ合う。それはまるで脳が溶けるかのような甘い感触だった。
そして、「・・・相川、何の真似だ!?」と優斗は私に一言言い、自分の唇をハンカチで拭いた。
「だって優斗のことが諦めきれなくて・・・それに私、こんなことしたの初めてだから・・・」
「俺もキスされたの初めてだよ・・・こんなことしたらもう付き合うしかないじゃん」
「えっ!?やっぱ付き合ってくれるの?」
「じゃなくてだな・・・お前は人の話聞かないタイプだろ」
図星だった。
「俺は真奈のこと嫌いじゃない。付き合ってもいいと思った。けど、どうせお前仕事で忙しいだろ?現に学校へ週1,2回しか行ってないくらいだし。どうせお前と付き合っても会う機会がほとんどなくて結局別れるのがオチだ」
確かにそうだ。付き合ってからが問題だ。私は仕事が忙しくて優斗とは学校と寮でしか直接会う機会がない。どう恋愛に時間を割くか。時間は有限だ。下手に仕事を削ったら彼氏ができたのかと怪しまれるだろう。
「優斗、結局返事は?」
「ごめん、今は無理」
「そう・・・」
私はやっぱりフラれた。そして店員から「あと残り5分です」という知らせが来た。優斗は、「もう2時間経つのか。行こうぜ、真奈」と私に言い、カラオケボックスを後にした。
「優斗、一緒に帰りたい~」
「お前寮に戻るのか。別にいいけど・・・」
今夜は久しぶりに寮に戻ろう。せめて優斗と帰りたい。
次回からはまた別の話を書きます。




