それぞれの2020年
12月31日、大晦日。この日は昼から母さんと買い物に出かけた。といっても、近所のスーパーだが。夕方、帰宅して間もなく、母さんが年越しそばを作り始めた。そして夜になり、母さんと年越しそばを食べ始める。テレビのチャンネルは紅白歌合戦。赤坂ガールズも出場する。今年で7年連続の出場だとか。
「あ、優斗。赤坂だよ」
母さんが俺にそう言ってきた。午後8時頃、赤坂ガールズの出番。歌うのは発売初日にして、赤坂ガールズ史上最高の売り上げを更新した最新曲だ。そしてこの曲は、卒業を控える真奈とために作られた曲だ。センターは当然真奈。やっぱり真奈は可愛い。他のメンバーよりも群を抜いて可愛い。他のメンバーもみんな可愛いけど。
「やっぱ、真奈ちゃん可愛いね・・・」
赤坂ガールズの出番が終わり、母さんが俺にそう言ってきた。俺も「だろ?」と母さんに頷く。それからしばらくして、真奈からLINEが届いた。内容は「優斗、見てくれた?」だった。そして真奈の自撮り画像とメンバー全員の集合写真(100人以上いる)が送られてきた。俺は「うん、見たよ!」と返信する。
そして日付が変わる前、母さんと一緒に近所の神社に向かった。神社には沙友里・あかね・梨加・みりあの4人ががいた。
沙友里「優斗、久しぶり!」
あかね「あ、優斗だ」
梨加「優斗!会いたかったよー!」
みりあ「あ、優斗だ。1年ぶりだね!」
と言っていた。梨加とみりあはテンション高め。しかし、「沙友里ちゃんとあかねちゃん、優斗に告ったんだって?」と母さんが言ってきたため、話題はすぐ俺と沙友里・あかねの恋愛の話題になった。そして、「優斗、めっちゃモテてんじゃん。梨加ちゃんもみりあちゃんもまだ優斗のこと好きって言ってたよ」と母さんがさらに言い出したため・・・
梨加「もう優斗のことは忘れました!それに私、もう付き合っている人いるし・・・」
みりあ「優子さんもういい加減その話はやめてください!私だってもう付き合っている人がいるのに・・・」
と言ってきた。つーかお前ら、彼氏いるのかよ。初耳だわ。後でどういう男なのか聞こうかな。
そして午前0時、年越しの瞬間。除夜の鐘とともに、「あけましておめでとうございます」という声が四方八方から聞こえてくる。俺も4人に「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と挨拶をする。そして6人がそれぞれ願い事をし、おみくじを引く。結果は・・・
俺「あ、吉だ」
あかね「吉」
梨加「小吉」
みりあ「中吉」
母さん「大吉!」
沙友里「げっ、凶・・・」
結局、沙友里を慰める形となり、そのまま別れて、それぞれの帰路についたのは言うまでもない。そして・・・
『明けましておめでとう!優斗はもうおみくじ引いた?』
『私は引いたよ!大吉引いちゃった!(画像付き)』
『高校生活ももうわずかだね。今年もよろしくお願いします』
という真奈からのLINEが届いていたので、俺は真奈とLINEのやり取りをし始めたのは言うまでもない。そうか、高校生活もあと3ヶ月なんだな。それに真奈も赤坂ガールズとして活動する期間もあと3ヶ月だ。となると・・・
「・・・センター試験まであと半月か。明日からまた勉強漬けだな」
真奈とのLINEを終え、これから寝ようとした時、俺はふとそう思った。
3年近く書き続けてきたこの物語も完結まであと数話です。もう少しの間、お付き合いください。




