どう言う事?
私は、綾乃。
なんと、初めて好きになった人がイケメン
で優しい先生…
しかも、まさか告白をされてしまった。
どうしよう…
「急にこんな事言ってごめん。返事とかいい
から。ただ伝えたかっただけなんだ。じゃ
気をつけて帰りな。」
先生は、そう言うと教室を出て行った。
あ…
行ってしまった…
家に帰り、お兄ちゃんの部屋をノックした。
コンコン。
「はーい。」
部屋を開けると本を読んでいたお兄ちゃん
が、椅子ごとこちらを向いた。
「どうした?」
「あのさ、かすみさんってモテるでしょ?
お兄ちゃん心配じゃないの?」
その質問に、一瞬焦ったお兄ちゃん。
「えっ、あ、まーたしかにモテるみたいだけ
どそれは、どうしようもないよなー」
遠くを見つめるお兄ちゃん。
「もし、かすみさんが告白されたらどうする
の?割って入る?」
「はぁ、それはないかな。」
「だって取られちゃうかもしれないんだよ!
ほっとくの⁈」
ついムキになってしまった。
そしたら、優しい声で
「そうなったら、仕方ないかもな。でもさ、
オレかすみを信じてるから。なーんてな」
恥ずかしそうに笑うお兄ちゃん。
「そっか…ありがとう。勉強になりました」
ぺこりとお辞儀をして部屋を出た。
そうか。
お兄ちゃんかすみさんを信じてるのか。
愛されてるなかすみさん。
私も、明日勇気出してみよっかな。
次の日、実習最終日なだけあって群がり度
がすごい。
手紙とか、たくさん…
なかなか、話すチャンスがないまま放課後。
先生いるかな。
職員室に向かう途中、女子がヒソヒソはな
していた。
星川先生倒れたらしいよって。
えっ?
慌てて職員室に向かった。
「失礼します。星川先生って…」
息を切らしながら入り口にいた先生に質問
した。
「ああ、さっき西総合病院に運ばれてね。
もう…」
「わかりました。失礼します」
先生の話がまだ終わってないのに、私は走
りだした。
西総合病院…
しかもさっき先生もうって言ってた。
もう何よ?
手遅れって言うの⁈
嫌だ!
そんなの絶対嫌だ‼︎
先生、間に合って…
どうかお願いします。
汗か涙かわからないくらいに必死で病院に
向かった。
看護婦さんに、
「あのっ、この病院に運ばれてきた星川さん
は、どちらに⁈」
看護婦さんは、にっこりしながら丁寧に道
順と部屋の番号を教えてくれた。
コンコン。
シーン…
「失礼します」
と小さな声で入り口のドアを開けながら入
った。
点滴に繋がれている先生…
また涙が溢れだした。
先生意識がないんだ…
このまま、もう目をあけることないの?
小さな声で先生にささやいた。
「先生…私も先生が好き。気絶するくらい先
生の事大好きなんだよ。昨日好きって言っ
てくれてすごく嬉しかった。だからお願い。
目覚まして。私と…だから私と…」
ぼたぼた涙を流していたら、
ポン。
えっ?
私の頭をポンってしてくれた。
先生‼︎
微かに目をあける先生。
「ありがとう…」
力なく先生は、そう言ってまた目を閉じた。
「嫌だよ!死んじゃやだ‼︎目開けてよ‼︎」
「フッ、死なないよ。痛っ!」
先生がお腹を押さえた。
「大丈夫ですか⁈ナースコールします⁉︎」
「あ、大丈夫…ただあんまり笑わせないで」
「えっ?先生?」
とうとう意識障害?
なんで急にこんな事に…
先生の手をギュッて握った。
微笑む先生。そして小さな声で、
「退院したら、デートしよう」
って。
「うん!行く。デート絶対‼︎だから生きて」
「フッ、また笑わせた。本当痛いから勘弁し
て…」
って。
「先生、私真面目に言ってるんですよ。」
「うん。僕も真面目に言ってるんだよ。だっ
てさっきから死なないでって。このくらい
じゃ死なないから。」
「本当?本当に本当?」
「うん。だってもうちょうだよ?たいした事
ないよ」
えっ…
ガラガラ。
「失礼します。星川さんさっきより意識はっ
きりしてますね。また様子みにきますから。
じゃあ、失礼します」
看護婦さんがお辞儀をして出て行った。
私もぺこり。
もうちょう‼︎
「でも、意識もうろうとしてましたよね?」
「あ、麻酔から覚めたばっかりだったんだ」
「なーんだ。よかったー」
「ありがとう。そんなに心配してくれて」
「え、はい。」
「で、さっきなんて言ってくれたの?あんま
り意識薄くて…」
えっ、さっきは勢いで色々言ってしまった
んだよな。
恥ずかしいから、耳元で
「好きです」
って言ったら、先生が急にこっちを向いて
チュッてした。
‼︎ ‼︎ ‼︎
びっくりした!
でも、にっこりする先生をみて私からも
チュッてお返しした。
先生すごくモテるけど、お兄ちゃんがかす
みさんを信じるように私も先生信じて着い
て行こう!
そう心に誓った。




