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遺書日誌  作者: あやと
75/218

かざす掌/束の間

ー

ー

唸る騒音 耳障りな声

下心ばかりの温もりが

私の全てを奪って

麻痺した感情

呑んだ溜息は囁いた

いくつも手に入れるくらいなら

最初から何処へも行けないよ

貴方は気づかないのね

だから私の頬に触れて

瞳を覗き込んだってもう

透き通った夢は沈み切った後


素直になれなかった

その白が濁っていくだけ

これでいいの裏側は臆病

貴方と向き合うことよりも

私を壊す方が簡単だった

そうずっとそうしてきたの

ー

ー

きっと世界は単純だ

そう感じることは難しいけど

だってあの時間一つだけで

僕は変わってしまえるから

生まれた意味も正解の価値も

君と居れば必要ないから

死にたい衝動も壊したい自分も

そうするしかなかったから

きっと世界は単純だ


君への感情はエゴに塗れて

果たしてこれは恋なのか

いつもそうだ

名前や場所に興味はない

君の声 君の匂い

そんなことばかり覚えている

言葉の輪郭を忘れ

現実は剥離していくばかり

どうすれば大切にできる

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