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一人


この家も今日で最後か…


朝めざめた瞬間に思った


「おはようございます。」


叔母さんと叔父さんに挨拶をし、朝ごはんを食べ、荷物を持って玄関へ行く


「叔母さん、叔父さん、短い間でしたが今までありがとうございました」


「優ちゃん…」


叔母さんが寂しそうに言う


「何かあったら連絡します。たまには…連絡してくれると嬉しいです」


これが叔母さんと叔父さんへの最初で最後の我儘だったのかもしれない


「では、本当に今までありがとうございました」


一礼して家を出る


「また1人になっちゃった…」


実をいえば私は今までに何回もこんなことがあった。


親戚の家をたらい回しみたいにぐるぐると。


考えてみれば今回の家は他の家より長かった。


両親が死んだのも随分と昔でこれが私にとって当たり前なのかもしれない


けれどもやっぱり1人は寂しい


だから子どもたちがいるであろう公園にやってきた…いや、行くとこがなくて子どもの声が楽しそうだったから自然と足が向いた。


「きれーなお姉ちゃん!遊ぼ!」


小さい女の子が話しかけてきた。


今は男装してないから雰囲気が柔らかかったのだろうか…?


「ここでならいいよ」


「やったー!!」


…可愛いな


それからは、その女の子とお話したり女の子の友達と少し鬼ごっこしたり…と、寂しさを紛らわした


でも…


「お姉ちゃんばいばーい!」


子どもたちは暗くなると帰る


そして私はまた1人になる


「今日は野宿か…寂しいな…誰か拾ってくれないかな…」


もう冗談半分本気半分で独り言を言ったのだった…

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