僕と刑事
目が覚めると、眩しい太陽の光が目に入る。目を細めて空を見上げる。まるで、昨日の出来事が嘘のように…。目線を下に下ろす。服は血で所々汚れている。手にも血がついている。そう、昨日僕は祐作の姉を殺してしまった。
僕は家に向かって歩いた。着替えをするためだ。警察がいるかもしれないが、その時は観念しよう。そう思いながら歩いてる。
家の前に着いた。警察はいないようだ。いたらすでに捕まっている。ゆっくり家のドアを開けた。誰もいないのか、暗く静かな空間になっている。靴を脱ぎ家に入った。2階にあがり、自分の部屋のドアを開けた。普段と変わらぬ小汚ない部屋だ。自分の部屋で安心したのか、僕は涙を流していた。
なんでこんな事に……思えば祐作が死んでから不思議な出来事がおき始めた。しかし、それは祐作と話していた事が実際に起きている。祐作のせいなのか、それともこれが自分の人生なのか…。涙を流し、床に崩れ落ちる。その時、家のインターホンがなった。
その音に気付き、外を見る。スーツ姿の男が二人いた。警察の人だ。僕は服を着替え、警察が帰るのを待った。何分経っただろう。警察は車に乗り見張り出した。僕は勝手口から外に出て、周囲を気にしながら走り出した。
どれ程走っただろう、辺りはオレンジ色になった。足を止め、いつもは見ない夕日を見上げる。オレンジ色の光が僕にとっては切なく感じた。僕は再び足を動かした。横からオレンジ色の光を浴び、前から優しいそよ風が僕を包み込んだ。前から1台のパトカー来る。僕は咄嗟に頭を下げ、ビクビクしながらパトカーと通り過ぎる。だが、警察も甘くはなかった。僕だと気付き、パトカーから降りた。
すぐさま走り出した。後ろから警察が追いかけてくる。何度も後ろを振り返り、右に左に曲がる。だが、行き止まりになってしまった。僕は壁を背に警察を見る。刑事は足を止め、説得してくる。その時、また記憶が甦る。
「もし、悪いことして警察に捕まりそうになったらどうする」
「潔く捕まるよ。逃げるのも楽じゃないし。」
「捕まったら鑑別や少年院に入るんだよ、もしかすると刑務所かもしれないよ」
「それでも逃げてるよりマシな生活できるでしょ、なら捕まるよ。」
「ふぅん、かっこいいね。」
現実に戻った。刑事との睨み合いが続いていた。僕は頭を下げ、ゆっくり刑事に近寄り、手を差し出す。刑事は腰から手錠を出し、僕の手に填めようとした。その瞬間、僕は刑事の急所を蹴り、警棒を奪い、刑事を殴った。刑事は不意にきた攻撃に対応出来ず、頭に警棒が直撃し、地面に倒れた。僕は振り返り逃げた。
「あ〜あ、また違うことをしたよ。いつになったら有言実行してくれるのかな。僕はしたのに。まぁ、いいや。次で最後だし。いや、最期になっちゃうかな。」
また言った事と違うことをしてしまった。僕は走りながら、自分の愚かさを悔やんだ。だが、それも後の祭だ。そして、僕を待ち構える最後の出来事は。そして有言実行できるのか。そして祐作の考えてることは……




