リアンの行方
引っ越しとかリアル予定で一カ月ほど更新できなくてすいません
これからまた週一更新やっていきます!
「レオ、いたか?」
「いえ、やはりどこにも...」
「くそ、どこ行ったんだリアン」
部屋のどこを探してもリアンは見つからない。どこに行ったのか、俺の中で不安が募っていく。
しっかりと見ていればと後悔している。その時間が勿体ないのは分かっているのに。
ルリが帰って、モヤモヤしているのを晴らそうと、出かけようとした時に気が付いた。どこを探してもリアンの姿がなく、気配すら感じない。父さんや妹達は出かけているが、それに付いて行ったはずもなく、八方塞がりの状況だった。
「主、〈索敵〉を使ってみてはどうですか?」
「やってる。だけど王都中にも気配は感じられない」
「でしたら、もっと範囲を広げるべきです」
今まで、王都にいるはずだと思い〈索敵〉を他の場所まで広げていなかったが、レオに言われようやく踏ん切りもついた。だが範囲は広げれば広げるほど、気配を正確には掴めなくなってくる。この状態では希望は薄いが、見つかると信じて範囲を広げていった。
「見つけた...」
「場所はどこですか、主」
「分からない、だがエンド村の奥の方だと思う」
「何故そのような場所に?」
レオの質問に俺は首を横に振る。正直俺も何故その方向にリアンがいるのかは分からない。だが居る場所が分かったなら、そこに行く以外の選択肢はない。
「レオ、何があってもいいように準備はしとけ」
「行くのですね、主...」
「あぁ、ぶっつけ本番だがやるしかないだろう。気配を頼りに跳ぶ...〈転移〉」
無事、〈転移〉は成功して、俺とレオはリアンのいる場所にたどり着いた。だがその場所は...
「ま、ままぁ~~!!」
魔王城での話し合いが終わり、張り詰めた空気が和らいだ途端に、それは現れた。小さな少女のような見た目に、可愛らしいケモ耳と尻尾。そしてその少女はルリのことをママと呼び、ルリに抱きついた。
「えっ! って、よく見たらリアンちゃんじゃない!! どうしてここにいるの?」
「ままぁ~~」
何故か泣き止まないリアンを抱きながら、頭を撫でるルリ。それはまるで本当の母親のように洗練された動きだった。
「ルリ...その子はあなたの子供なの?」
「「「ヒッ」」」
感情が死んでいるような声に、思わず小さな悲鳴を上げる魔王の娘達。今日聞いた中で、1番冷え切った声だった。
「母上、違うぞ。その子は」
「ローゼは黙ってなさい」
「イエス、マム」
妹を庇おうとしたローゼの努力も虚しく、アイラに一蹴されてしまう。リリエルもリアンのことを知ってはいるが、姉が敗れた状況を見て、オロオロすることしかできなかった。
「ルリ、答えなさい。その子はあなたの子供なの?」
「それは...」
違う、と否定しようとした時、チラッとリアンを見ると、ウルウルした瞳でルリを見つめていた。否定するのは簡単だが、否定すればリアンが悲しむのは目に見えている。だが肯定すれば、アイラが何をしでかすか分からない。「はい」か「いいえ」でしか答えられないこの状況、ルリは絶体絶命だった。
「ルリ、百歩譲って、人間か魔族の子供なら分かります。まぁ、それでも成人にすらなっていないあなたの子供なら、私は気が狂ってしまうかもしれませんが。でもその子は獣人の子。その子があなたの子なのかどうかだけ言いなさい」
よくよく考えれば、ルリはまだ13歳、そしてリアンは見た目5歳。仮にルリの子供なら、ルリが8歳の時に産んだことになるから、ルリの子供ではないのは明白だった。だが混乱しているアイラは、そんなことに頭が回らなかった。
「ッ! 何か来る」
「この気配は!」
そんな時、ルリ達とアイラの間を割るように光が発生する。そこには2つの影が存在していた。
光が明けて、そこに立っていたのは、ハクヤとレオだった。
「主、ここは?」
「リアン! それに、ルリとアイラさんとリリエルちゃんとローゼさん?」
〈転移〉が成功したと思ったら、そこは建物の中のように見えた。泣きながらルリに抱きついているリアンと、冷え切った目をしているアイラさんを見て、状況が全く分からなかった。
「あの、アイラさん。ここはどこですか?」
「ここは、魔族の国{イルミナ}。そして都市{メシア}にある魔王城よ。ところでハクヤ君はどうしてここにいるの?」
「実は...」
これまでの俺の状況をアイラさんに説明した。最初は目が死んでいたアイラさんだが、俺の説明を聞いて、目に光が戻っていくように感じた。
「なるほど、じゃあその子は、2人の本当の子供じゃないのね」
「そうだよ。説明しようとしたら、それを許さないような圧で迫ってくるから、答えられなくて...それに私まだ処女だし...あっ」
いきなりのカミングアウトに、ルリは顔を赤くしてしまった。ローゼさんはニヤニヤして、リリエルちゃんはホッとしたような顔をしていた。
「まぁ、2人の子供じゃなくてよかったわ。ルリ、ハクヤ君。健全なお付き合いをしてね。成人するまで子供なんて許さないから...まぁ、よほど相性がよくない限り、種族が違う者同士の子供が1回でできることもないけど」
ボソッと、最後の方にヤバいことを言っていたが、聞かなかったことにした。ルリには聞こえていたようで、さらに顔を赤くしていた。
「それじゃ、俺達はこれで失礼します。ルリ、ローゼさん、リリエルちゃん、アイラさん」
「また、遊びに来いよ、義理弟」
「レオちゃん、今度は負けないから」
俺はレオとリアンを連れて家に帰ろうとした時、アイラさんから視線を感じた。何事かと思い、咄嗟にアイラさんを見ると、小声で何かを呟いた。その言葉を聞き終わると同時に、家への〈転移〉が完了していた。
「帰ってきましたね、主」
「そう...だな」
「ん? ぱぱ。どうしたの?」
「主、どうしたのです?」
2人は俺のことを心配そうにしている。だが、何もなかったかのように俺は振る舞い、特に気にすることもなく、2人は俺の膝の上に座った。
あの時言われた言葉、
ハクヤ「次回は、俺とルリの話しになります」
ルリ「将太さんと、リティスさんも出るよ」




