0話 部活な世界1 18/20
「あっ!! プールだ!!」
あかりが指差す方向を3人が見る。
小さな体育館くらいの施設が校舎から少し離れた場所にあった。
「やっぱ課題もあるのですかね」
「プール……」
「みずぎー?」
せいなとこゆきはちょっと気乗りしない反応だった。
「ねえ、お願い!! 行ってみようよ!!」
あかりが手を合わせて2人にお願いする。
「う……うん……」
「しかたないなー」
「やった!! ありがとう!!」
プールへ向かう4人だった。
「おお! いつのまにか水着になってる!!」
4人はプール施設に入る。4人はジャージから紺色の競泳水着にドレスチェンジしていた。水中メガネ、水泳用の帽子は肩紐に挟まる形で固定されていた。
「恥ずかしい……」
「おちつかないー」
「私たちしかいないんですから気にすることありません。こゆき、髪しばりますよ」
《メドレーリレー50m×4を泳ぎきる》
「なんか簡単かもねー」
「でも、やるからには本気でやりたい!!」
「まあ、手抜きなんてできないし……」
「泳ぐ種目を決めましょうか」
「バタフライできないー」
「わたしも……」
「では私がバタフライをやりましょう」
「背泳ぎ楽だからやるー」
「クロールより平泳ぎの方が得意かも」
「あれ!? 私がクロールでいいの!? やった!」
すんなりと4人の種目が決定する。
第1泳者(背泳ぎ):こゆき
プールにちゃぽんと浸かるこゆき。
「あー割と冷たくないー」
「頑張って……」
スタート台に乗ったせいなもこゆきを応援する。
背泳ぎ泳者がスタート時に握る専用グリップを掴み、壁に足をかけるこゆき。
《Take your marks...》
プール内に音声が流れた。
それを聞いて、こゆきは壁にぐっと体を寄せ、ピタリと止まった。
ピッ
合図がプールにこだました。
こゆきは強く壁を蹴り、スタートした。潜水できないこゆきは、スタート後すぐに腕を回す泳ぎを始めた。
上から下へ流れていく天井。こゆきは自分の呼吸の音以外聞こえなかった。
そして、スタートから20mに泳者にわかるようなフラッグが吊るされていた。
それを見たこゆきは、ワンテンポ置いて、くるりと仰向けからうつ伏せに横回転し、さらに縦に回転した。
回転が終わる瞬間、壁を蹴り、こゆきは再び手を回し始める。
「すー……はー……すー……はー」
息が荒くなるのを感じるこゆき。
「らすとー」
こゆきは少し声を出し、回す腕に力をいれた。
そして、スタートした場所へ近づき、壁にタッチした。
せいなが飛び込む姿が目の前に見える。こゆきはプールに立った。
「おつかれさまです」
「おつかれ!!」
「はぁ……はぁ……ありがとー」
こゆきはあかりとつくよに腕を引いてもらい、プールに上がった。
せいなの平泳ぎが始まった。




