19話 古都な世界1 7/8
三人がそれぞれ感心して感想を言うと、せいなはほっとした表情を見せて笑った。
「よかった……ありがとう」
「あとはもっかい焼くだけだねー」
絵を入れたらもう一度焼く作業が待っている。火の加減がむずかしいため、教室の先生が担当してくれるらしい。
それが終わればいよいよ完成だ。
「楽しみですね」
「うん!! こたつ部屋で使うんだー!!」
「ゆきの花瓶ー、なに入れようかなー」
「なに入れても似合いそう……おしゃれだったし」
感想を言い合って焼きあがりを待っていると、あっという間に時間はすぎ、完成した陶器が4人の前に並んだ。
「あかりのマグカップ、赤がもっときれいになってるねー」
「ほんとだ!! へへ、こゆきのもつやつやになってもっときれいだよ!!」
あかりの作ったマグカップは形こそ完璧ではないが、デザインと色がよくマッチしていた。
こゆきの花瓶も表面がつややかになると模様のセンスがいっそう際立っている。
「せいなの小皿、青がはっきりして鮮やかになりましたね」
「ありがとう……つくよの茶碗も、すごくかっこいい……」
それぞれ、コントラストがよりはっきりしたせいなの小皿とつくよの茶碗。
色と模様が違うだけで印象が違い、それぞれの個性が出ていた。
「ありがとうございましたー!!」
「お世話になりました」
4人はそれぞれていねいに陶器を包んでもらい、紙袋に入れて、先生にお礼を言うと教室を出た。
「結構時間がかかりましたね。神社を目指しましょうか」
「だねー」
「でも楽しかったね!!」
まだテンションの上がっているあかりに、せいながくすりと微笑んで頷く。
体験教室の感想を言いながら楽しく歩いていると、こゆきがふいに立ち止まった。
「見て見てー、アイスクリームの屋台が出てるー」
「ほんとだ……ちょっと食べたいかも」
「うちも!!」
「ちょっと遅れたデザートですね」
4人の意見はすぐに一致した。顔を見合わせると笑って、屋台のほうへ歩いていく。
バニラのアイスクリームを4つ頼んでそれぞれ受け取る。あかりが真っ先にかぶりついた。
「美味しい〜!!」
「うん、ほんとー」
続いてひと口舐めたこゆきも賛同して、溶けないうちにとつくよとせいなも続く。
作業で疲れたあとの甘いものは格別だ。4人は美味しいねと笑い合いながら、神社の方向へ歩いて行く。
「あ!! あれってもしかして!!」
ちょうどアイスクリームをコーンまできれいに食べ終えたころ、あかりたちの前に大きな鳥居が見えてきた。




