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17話 漁港な世界1 8/11

「せいなは、この世界を満喫していたようですね」


「うん……つくよは、どうだった? 楽しいもの、何か見つけた?」


「私は……」



 すぐに思い浮かんだのは、最初に立っていた商店街で見かけた、魚屋の看板だった。



「……魚屋さんがあったので、こたつ部屋に持って帰れれば、みなさんに食べていただけるのになと、少し思いましたが……」


「じゃあ、もしも明日お題を早くクリアできて、時間があるようだったら……みんなで行ってみようよ。もしかしたら、こたつ部屋に持って帰れるかもしれないし」


「もしそうすることができたら……とても嬉しいですね」



 扉を開け、二人は宿泊しているツインルームへと戻ってくる。部屋の時計の針は、21時の少し前を指していた。



「とりあえず、お風呂の準備をしましょうか」


「ベッドの上にあったバスタオルとか、こっちに持ってくるよ」


「お願いします」



 浴室のシャワーの栓を開け、湯が張られていくのを見守ることにする。



「ねえ、つくよ」



 部屋の備品のポットを抱えたせいなが、バスルームを覗き込んできた。



「キッチンに、紅茶のティーパックがあったんだ……つくよも、一緒に飲もう」


「……ええ。ぜひ」



 嬉しそうな顔をするせいなを見て、つくよも表情を綻ばせた。














「ふう。気持ち良かったー♪」



 檜の大浴場の湯を堪能したあかりとこゆきは、旅館の浴衣に着替えて廊下を歩いていた。



「極楽だったねえー」



 スリッパでぺたぺたと廊下を歩いているこゆきの頭からは、微かに湯気が立ち上っている。



「釣りでほどよく疲れたゆきの身体も、すっかり癒されたよー」


「こゆきの釣ってくれた魚もおいしかったし、今夜は最高だね!」


「明日こたつ部屋に戻ったら、つくよとせいなにも、ゆきの釣ったお魚を食べてもらわないとねー」



 旅館の客室に入ってすぐ、こゆきはクーラーボックスに入っている魚の時間を、絶対権限の能力で停止させていた。鮮度を落とさないで、こたつ部屋まで持って帰りたかったらしいが――



「こゆきが一日に二回も能力を使うのって、結構珍しいよね」


「おいしいものは、みんなで分け合うべきー」


「なるほど! その意見には、うちも同意する!」



 そんなことを話しながら、あかりたちは部屋へと戻ってくる。


 玄関にスリッパを脱ぎ、居間の襖を開けた瞬間、あかりは叫んだ。



「あっ、すごーい!」


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