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いつもの様に魔石を売りに街へとやって来た。
(そういえば、この街も公爵様の管轄なんだよなぁ)
街の活気や住人の顔色を見れば管轄している貴族の評価がわかるらしい。
だとすれば間違いなく公爵様は優秀なのだろう。
「こんにちは〜」
「おぉ、待っておりました」
魔石を買い取ってくれる商店に入ると店主が挨拶してくれた。
因みに買い取られた魔石は冒険者に売られるらしい。
「ニコラ様が売ってくれる魔石は上等品で買い手からも評判がいいんですよ」
「そう言ってくれるとありがたいです」
「ところで公爵様にはお会いしましたか?」
「えぇ、凄く感じの良い方でしたね」
「あれで未だ独り身を貫いていらっしゃるんですから勿体無いですよ」
「えっ、ご結婚されていないんですか?」
「そうですよ、昔の話になりますがね将来をお約束された方はいらしたんですよ、その方は美人で有名で公爵様との仲も非常に良かったんですが……」
「何かあったんですか?」
「魔獣に襲われて亡くなったんですよ」
「えぇっ……」
「結婚式の打ち合わせ帰りにお二人が乗った馬車が襲われましてね……、護衛の者や公爵様も抵抗したんですが運悪く婚約者の方が傷を負ってしまい……、それが元で1週間後にはお亡くなりになりました、それ以来公爵様は魔獣殲滅の為に頑張っておるのですよ……」
そんな過去があったなんて知らなかった……。
そういえば魔獣の話になると目に冷たさが宿っていた様な気がした。
「勿論、お見合いの話もありましたが、公爵様はお断りされてるんです。 先日も王家からの呼び出しでお見合いがあって王都に行かれていたらしいんですが」
あっ、もしかして内々て言っていたのはこの事か。
まぁ公爵家の後継ぎは国にとって重要な問題だからなぁ、王家が口を出すのは仕方無い事なんだけど……。
他人の心を理解してないからなぁ、余計な事を言って火に油を注いでいなければ良いんだけど。




