第十四話 判断
「....で、お前はどんな魔法が使えるんだ?」
マナがルーナに訊く。「ええっと....鍵を開ける魔法とか、油汚れを落とす魔法とか....」「マジかぁ.....一番すごいのは?」
「....」なぜかルーナがだまりこんでしまった。
「....どうした?何かあるのか」「一番すごいのは....'死者蘇生'っていって....私の人生であと3回しか使えないらしいの」
「うええええ!?ヤベー能力持ってんなお前....」
「うん...だからこの事は家族以外の誰にもしゃべってなくて....」
「...なんでそんな大事なこと私らに言った?私たちがお前のことを利用し始めたらどうすんだ。」
「大丈夫!あなたたちなら大丈夫ってお姉ちゃんから感じた!あっでもね、
’死者蘇生’は完全に死んだ人のばあい数回の制限があるけど、まだ死の淵をさまよっている人を生き返らせることは何回でもできるの。強制的に私の目の前で復活することになるけど....」「へえ...」使えそうではあるか。
「.....ここです」いろいろ話をしてたら一つの扉にたどり着いた。
「.....ここにリンってやつがいるといいが」「いなかったら聞き出すまでだ。」
マナが扉を開ける。「....!!」俺たちの目に入ったのは謎の大きいポッドだった。ポッドの中には病衣を着た女性が浮かんでいた。
「.....リン..!!!!」!コイツがそうなのか。「リン..リン....!!」
マナがポッドに駆け寄る。ポッドを拳で殴る。
「クソ...どうやったら開くんだ...!!」「開きませんよ」
「「!!」」ポッドの奥に人影が見える。’それ’はだんだん見えてきた。
「誰だお前」「おっと失礼。私の名前はマストリア...通称'M'です」
’M’....!!「....なんでお前らはアルファベット一文字の名前なんだ?」
「...まあ教えてはいけないわけでもないので教えましょう。かつて、ここで実験が行われていました。そこで合計26体の個体が完成しました。それぞれにアルファベットの名前を付けた....その総称は”αβ”。最強の人種です。」....Bもその中に入るのか。なのになんであいつは味方なんだ?
「...とりまお前は敵ってことか」「ええ、そうです。」
空間把握能力。どういう力なんだ?
「...ですが悠真氏と私では相性が悪いため、戦いにくいのです。なので...」
目の前に透明の壁が現れる。壁がこちらへ近づき、俺をふっとばした。
「なっ....」後方の壁にぶつかると思っていたが、なぜかぶつからない。
後ろをみると、壁が遠くへ移動していた...というか、部屋自体の大きさが数倍になっていた。能力で部屋操作してんのか。
「クソッ!」元の場所に戻ろうとしたが、謎の壁に防がれた。
よく見ると、透明の壁が円形に広がっていた。俺だけ外に出されている状態だ。右手に影の膜をまとい、壁を殴ったが、何も起こらなかった。
「無駄です。この壁はそもそも世界のルールを基に作られています。あなたの影でどうこうできるものではないのですよ。さて....」
Mがポッドの奥の...担架か?ベッドのような担架に近づいた。
担架には鉄のパイプなどの部品がつながれている。
「この機械にはテレポート機能が備わっていまして....」
Mが機械に触れる。「呼び寄せた人間をこのポッドに入っている実験体と融合します」「...させるかよ」マナが我慢できず、Mへ向かって駆け出す。
だが、マナの体が止まった。「っ...!?」
「私の能力は空間掌握.....指定エリア内にある物質を自由に操作できます。なので....」Mが指をパチッと鳴らす。「うっ...」
マナの顔が青ざめる。「酸素も操作できるのですよ。」
Mがもう一度指を鳴らした。マナの足が倒れ、地面に崩れ落ちた。
「これで邪魔者はいなくなりましたね」
「....お前何とリンを融合させる気だ?」俺がMに訊く。
「...あなたが最もよく知っている人ですよ。あの娘が一番力がありますから。」...まさか。「ノア!!」「私がこのボタンを押せばすべてが終わる。指をくわえて見ているといいです。」...チッ。やっぱりやるしかないか。あれを。あらかじめルーナには伝えておいた。ルーナに目配せをする。空間系なら分断されることは大体わかっていた。だからこうする。
ルーナは苦い表情をしていた。この作戦を提案した時からルーナは嫌がっていたが、もはやこうするしかない。「.....死ぬのはどんな感じなんだろうな」
俺はポケットから銃を取り出し、動脈と脳をめがけて俺の首に撃った。
鮮血が飛び出し、俺は死んだ。
つづく
なんで自害したん?と思うでしょうが、ちゃんと作戦があります。




