目覚め
パチパチ薪が燃える音がする。
暖かい
暖炉?それとも火事
ガバ
俺は慌てて起き上がった。
どうやら火事では無い様だ。
ハアハア
「目が覚めましたか」
奥の部屋から女性が声を掛けて来た。
「ここは?」
「貴方が倒れられたので治療の為に町の診療所に連れて来ました。
私の名前はレジーナこの診療所の者よ。」
奥から男性も声を掛けて来る。
「目を覚ましたのか
体調はどうだ。
かなり危ない所だったんだぞ」
「体調は、お陰様で大丈夫そうです。」
「そうか、それは良かった。
私は、この診療所の医師のロベスだ。
言いにくいんだが、治療費用に付いて話したい
君は財布等の金目の物を持って無かった。
恐らく強盗等に襲われたのだろう」
「ロベスいきなり、そんな話ししなくても良いじゃない」
「こう言った話しは最初にした方が良い。
ウチの診療所だって裕福な訳じゃ無いんだからな」
どうやら俺は強盗に襲われた可能性が高い様だ。困ったな
「すみません、信じて貰えるか分かりませんが頭の怪我のせいか記憶が思い出せないんです。名前さえも」
ロベスさんが困った顔をしながら言った。
「う〜ん、恐らく記憶喪失だな。
頭にダメージを受けて記憶が無く成ると言う話しは聞いた事が有る。
それでは治療費用は払え無いんだな。」
「ロベス、ここの診療所で良く成るまで働いて貰ってはどう?」
レジーナさんが助け舟を出してくれた。
ここは自分をアピールしとこう
「何でもします。ここに置いて下さい
お金は必ずお支払いします。」
俺の声は小さく成って行く
しまったー、アピールするにも自分が何を出来るか分から無かった。
「ウチは人買いじゃ無いからな売り飛ばす訳にも行かない
しばらくはウチで面倒を見てやる。」
「ありがとうございます。」
「良かったわね。
でも名前が無いと不便よね。」
俺の名前かー
「ならゼロからの出発なのでレイと読んで下さい」
「レイさんね。良い名前だね。
レイさん、これからよろしくね。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
俺の診療所での生活が始まるのだった。




