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ウル・ティタ:師事

「さて。コアを使いたいんだったね。で、その使い道は、『倒したい奴がいる』……と。その人物は、指名手配犯のギル。やれやれ、若いとは素晴らしい。故に無謀、だが」


「ああそうだって! だから教えてほしい」


「んー。君の力の使い道は歓迎できない。正義感だけで突っ込んでいい問題じゃない。分かるかい」


「分かってるって! 分かってるけど、そういう問題じゃないんだ。ギルに……知り合いを殺されてんだ……だから!」


「復讐、かい? それほど危険な動機はない。相手は殺しをしているんだ。子供の君なら尚更だよ」


「何も、人をどうこうって訳じゃねえ。一発ギルを殴らなきゃ気が済まない!」


 ウルの真剣な目を逸らすことをせず、かといって受け入れることもしない。ライドもまた、そう簡単に子供を危険に近付けたくはないのだ。


「大尉。ウル君にコアを教えるくらいはいいのでは? 核師コアマスターそのものは害ではありません」


「だが少尉。復讐より怖い心は無い。一歩間違えれば、己の道を踏み外すことにもなる」


「そうです。……だからこそ、ワタシ達がきちんと正してあげなければならないのでしょう?」


 キリナは、ウルの意見に反対するもなく、ライドの意見を否定するでもなく、あくまでも中立の立場で言い放つ。ウルの目線に合うように腰を落とすと、ウルの頬を指で小突いて微笑む。キリナの、意表を突いた行動に、ウルは堪らずうつ向いた。


「こういう事に照れてしまう辺り、まだまだうぶな男の子。だからこそ、今のうちなんです」


「君はハッキリものを言ってくれる。そう言われては仕方あるまい。ウル君、コアの方は協力しよう。が、ギルの事については、われわれに任せるんだ」


「……呑んだ……って」


 言葉を振り絞るように返事をした。ウルの拳に力が入る。自分が未熟なことを悔やんでいると同時に、ギルに対しての怒りが溢れ出ていた。


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