EXP.84 銀髪伝説 その2
【アルトニア視点】北側
少年の行動に意表を突かれカマタに武器を回収されてしまう、距離を取るカマタを確認しブレードを形成する。
「あん、なんだよ?」
カマタが耳を澄ませる……仲間との連絡の様だ。
「はあ、こっちに来いだ? 嫌だね」
「俺も逃す気は毛頭ないが……な」
刃が交差する。
右手の双刃刀とカマタの両手剣がぶつかり合い火花を散らす。
左手の双刃刀で突きを繰り出すも、紙一重で避けられる。
「流石は『直感』スキル持ちと言ったところか」
「ちっ仕方ねーな…………」
カマタは不機嫌そうにこちらをひと睨みすると両手剣を逆手に持ち替え地面に突き刺す。
『粉塵爆発』
剣先と地面の接した部分から煙が上がっていく。
逃げる気か……ここで南側に合流されれば二人のロスト率が高まる、それだけは絶対に阻止する。
双刃刀を構え走り跳躍からの上段斬りを繰り出そうとしたところで、地面に罅が刻まれ火花が舞う。
カマタが剣を引き抜くと共に火柱が現れ、火の粉と煙を撒き散らしていく。
「くっ防御形態」
二つの大盾によりダメージは受けなかったが吹き飛ばされてしまう。
このままでは逃げられる…………。
「加速発射」
刃を放つも煙を裂くのみで、そこにカマタの姿はなかった。
…
【林 視点】
「ふぅ……あと一回で足りるかな?」
南北を繋ぐ唯一の橋前にて、通行者を拒む様に罠を張っていく。
「綱糸罠」
左の掌に鋼色の糸玉が現れ、ワイヤーが乱射されていく。ワイヤーの端が触れた場所に結合され即席のワイヤーの壁が形成される。
「お待たせ、短時間でこんなに出来るんだ…………」
「はい、正直ボクも驚きました。それでどうしてここにコレを?」
何故か大分疲れたご様子のユウキさんに作戦内容を伺う。
「カレンの連絡だとクアネルさんは可夢偉さんと一対一で戦ってるらしい……。予想だとクアネルさんはカマタさんを南側に呼ぶだろうから、ここで撃つ」
「なるほど……、それでボクは次どうすれば良いんですか?」
「多分カマタさんを追ってアルトニアさんが来ると思うから足留めを頼めるかな?」
ブロッカー個人戦2位を足留め……ボクでは足留めも出来るか分からないけど精一杯頑張ろう。
決意を引き締め頷く。
「僕はカマタさんを倒したら合流する……南側に何かあればカレンが狙撃するだろうし…………」
ブツブツと考えているユウキさんに一つ疑問を投げかける。
「ユウキさんはどうしてそんなに色々と先読み出来るんですか?」
「え、えーと…………」
曇り空を見上げながらユウキさんは静かに言葉を紡ぐ。
「勘とか今までプレイした他のゲームの経験から……かな」
その表情は別人を思わせる程に暗かった。
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