第4話 エルフの少女と頑張ります!!
あれから家に戻ったオレは、エリクサーを父親に渡して、寝た。Bランクのグランドラゴンを倒したのを誉められたが、実際にはSランク倒してます。
次の日起きたら、すぐに外に出かけた。グレイトドラゴンの死体の様子を見に行くためだ。
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい」
元気よく家を飛び出す。そして、走り出す。
秒速20メートルは出てるんじゃないだろうか。やはり、身体能力はかなり上がっているようだ。
「ひゃっほ――――い!!」
まるで体が風になったようだ。
そのまま、ルーク草原にダッシュしていった。
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「あっ、こんなところにもレアな素材が!!」
目の前には、でっかいドラゴンに乗って素材を剥ぎ取るオレより少し上くらいの帽子をかぶった美少女が。
結構シュールだ。
もう何時間もやっているらしく、ドラゴンはところどころ傷ついている。
オレは、首をかっ切っただけだから全く体に傷は無いはずなのだから、目の前にいる美少女がやったに違いない。
とりあえず、話しかけてみる。
「ねえ、そこのお姉ちゃん?」
「ん?…………きゃあ!!」
美少女が悲鳴をあげる。そして、瞬く間にオレの目の前に土下座する……土下座ぁ?
「ど、どうして」
「ごめんなさい私ごときがあなた様の仕留めた獲物の素材を横取りしてしまって本当にすいません」
いきなりすごい勢いで謝られた。意味が全く分からないので聞いてみる。
「と、とりあえず土下座は止めて。そして、何でそんなに僕に謝ってるの?」
「はっ、畏れ多いのですが、話させていただきます」
そして、美少女はオレに今までのことを話し始めた。
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「というわけです、セル様」
「分かった、あと、「様」はつけないで、敬語無しで普通に喋って、ルー」
ルーというのは、彼女の名前だ。それは置いといて、えーと、今のはなしを要約するとこうだ。
まず、ルーは、遠くの村の農民だったそうだ。しかし、その村がモンスターに襲われ、ほぼ全滅。運良く生きていてここまで逃げてきたルーも、もう動けないという状態だったそうだ。
そんなとき、ある卵を見つけた。そのときは、一心不乱に食べたそうだ。
しかし、それがグレイトドラゴンの卵だとしった時には、もう近くにグレイトドラゴンがいた。しかも機嫌が悪そうだった。
グレイトドラゴンの卵を食べたとなっては、どんなことをされるか分からない。ルーは、絶望したらしい。
その時、グレイトドラゴンが突然方向転換した。
その先を見るといたのは…………、小さい子供、つまりオレだった。
助けにいこうとも、ルーにそんな実力はない。
案の定、ブレスがオレに直撃した。ルーは目をつぶった。
しかし、オレは生きていた。
そして、一撃でドラゴンを仕留めたオレを見て、こう思ったらしい。
「神の子」だと。
で、そう決めつけてあんな言葉使いをしたと。
「えーと、まずオレは「神の子」ではないよ」
「いいや、絶対にそう!!そんなに幼いのに受け答えが確りしているのが、その証拠よ!!」
普通に喋れと言ったとたん、いきなり水の堰を切ったように喋りだした。これが素か。
「い、いや、だから違うって。普通に親もいるし」
「ほら!!そんなしゃべり方を4歳児はしないわよ!!」
う……確かに。
ん?あれ、おかしいぞ。
「オレ、自分が4歳だって言ったっけ」
「っ!!」
あからさまにルーが動揺する。何か隠しているな。
「あれ、どうした?」
「……………」
やっぱり、怪しい。怪しすぎる。
年齢が分かる魔法の適正でもあるんだろうか。いや、そんなもの聞いたことがない。
ん……いや……でも……まさか……。
「ねぇ」
「なっ、なに?」
「帽子取ってみて」
長い沈黙の後、ルーが口を開く。
「はい、あなたの思っている通りよ」
そう言って、帽子を外す。すると、長い耳が現れる。
「せっかく帽子被ってきたのに……ばれちゃった」
その灰色の耳を見て思い付くのは1つの種族のみ。
……エルフ。
伝説の種族、エルフ。殆ど人前に現れず、山に隠れているといわれている。
しかし、山の中にしっかりとした村をつくって暮らしているものもいるって言われている。
そう考えると、全てが納得が行く。
ルーが「神の子」をあんなに敬ったのは、エルフは最も信仰が深い種族だからだ。
また、オレの年齢が分かったのは、エルフの殆どが適正があると言われている、「補助」という固有魔法のなかの1つ、「詮索」を使ったからだろう。
相手の情報を知ることができる、便利な魔法だ。
「でも、詮索でオレが人間だって分からなかったの?」
「いや……ステータスカードを持っていない人のは名前と性別と年齢しか分からないから」
今、知らない単語が1つ出てきた。
「ステータスカード?」
「うん。魔法適正を調べた時に貰える、こんな感じのカード」
そう言って、ルーは手のひらを前に出す。すると、そこからカードが出てくる。
「ここには、その人についての情報が書き込まれるのよ」
カードを見てみる。
ルー・クロウ(8歳)
エルフ族
魔法適正
補助(固有魔法
ギルドランク
未登録
称号
なし
「称号?」
「うん。何かの条件を満たすと習得できるらしいよ」
また知らない単語が出てきた。かなりのことを本から学んだはずなのに……。
まあ、魔法ばっかり学んでた(やっぱり魔法って憧れるじゃん)から知らないこともあるだろう。これから学んでいきたい。
「で、ルーはこれからどうするの?」
「うーん」
ルーの村が滅んだのは本当のことのようだ。だから、ルーはこれから行く宛が無い。
「セルの家にすまわせてもらえない?」
「うーん」
今度はこっちが悩む番となってしまった。
オレの両親だったら、エルフのルーが住むことを許すだろう。しかし、それ以外が問題だ。
使用人から広がっていってしまうだろう。すると、最後には王のもとに届く。
今の王は、前代の王を無理やり引きずり下ろして王位につくほど傲慢な性格である。
そんな王が、エルフを家来にしようとしないわけは無い。
どうしたものか。
「まあ、とりあえず帰るか」
「うん!!」
そうしてオレ達は家に向かっていった。
……ドラゴンの死体の処理忘れてた。




