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異世界学園で頑張ります!!  作者: 花鳥風月
第1章 ベール家で頑張ります!!
7/21

第3話 女神との再会で頑張ります!!

エリクサーを採ったオレは、草原を歩いていた。家に帰るためだ。

コドラレアかいた辺りを通る。


「そういえば、なんか強かったな、コドラレア」


そんなことを呟く。もしかしたら、グランドラゴン位の実力があったかも知れない。

ということは、Bランクか?

子供なのにBランクだなんて、成獣になったら、どれくらいのランクに……


「っ!!」


そういえば、書斎にあった本に、子供でもBランクのドラゴン。

確か、こんな事が書いてあった。


グレイトドラゴン

Sランクのモンスター。幼体でも、Bランクの強さを誇る。

子供への愛情が厚く、子供に危害を加えてしまった場合、危険度は……





――――SSSまで跳ね上がる――――





「グギャオ――――!!」

「くそっ、やっぱりか」


上空から目の前に降り立ったのは、金色のドラゴン。Sランクモンスターの、グレイトドラゴンである。

その鱗の固さとブレスの強さは、Aランクの冒険者をも苦しめる。Aランクのパーティーが挑んで丁度いい位の難易度だ。

しかし、子供を傷つけてしまうと、素早さ、攻撃力、防御力の全てが2倍位まで上がる。よって、その状態のグレイトドラゴンに勝つには、国に仕えているようなSランク冒険者がパーティーを組むしかない。それでも、勝率は2割程である。

そしてオレは、こいつの子供を殺した。つまり、


「ギャオ――――――!!」

「むっちゃ怒ってんじゃん!!無理だって」


オレがAランクだとしても、ソロじゃあ絶対にかなわない。逃げることも出来ない。

これなんて無理ゲ。


いきなり、グレイトドラゴンがブレスを放つ。炎がオレに向かってくる。

足が動かない。もう炎は目の前だ。

オレは、短かった2度目の人生に別れをつげて、意識を手放した。




―――――――――――――――――



「ここは……」

「久しぶりだな」

「なっ」


気が付いたら、目の前に、女神がいた。4年ぶりの嬉しくない再開だ。


「オレがここにいるということは……死んだのか?」

「半分当たりで半分ハズレだな」


女神が、意地の悪い笑みを浮かべる。4年前の殺気を思い出して身震いする。


「あなたは、あのドラゴンのブレスで死ぬはずだった。しかし、わざわざ異世界まで来てくれたのに、4年で死ぬなんて可哀想すぎる、というのが我々の意見だ。まあ、4歳であんな所にいくあなたが悪いと思うんだが」

「本当にすいません」


実際は無理矢理行かされたのだが、謝るのが得策だと考えた。


「というわけで、あなたに私の加護を与える。私の加護があれば、どんなに強い相手でも、戦いかた次第では勝てると思う」

「あ、ありがとうございます」

「それでも、油断したら死ぬ。とりあえず、あのブレスを食らっても大丈夫なように、「ブレス無効」というのをつけておいた。これで、どんなブレス攻撃も防げるはずだ」


なんか、粋な計らいをしてくれた。ブレス完全に効かないって、かなりのチートではあるまいか。ブレスしかしてこない敵には無敵だ。

そんなとき、相手は、ポ○モンで、ヌケ○ン相手に弱点をつけないのと同じ気持ちだろう。

または、ドラ○エで魔法しか使えないモンスターでずっとマホ○ンタの敵と戦う気持ちか。

とりあえず、最悪な気持ちだろう。


「ありがとうございます」

「身体能力もかなり上がっているからな。Sランクは下らないだろう」

「…………ありがとうございます」


うん、嬉しいよ。

オレTUEEEEEEEEとか、夢だったもん。

だけど、今まで2年間の努力が無駄になったっていうかさ。なんか悔しいじゃん。

断るのももったいないので貰っておくが。

だって、どんなにきれいごと言っても、生きていけないもん。どんな方法だったって、貰えるもんは貰っておく。それが生き抜く鉄則。


「では、戻すぞ」

「はい」


前と同じように、体が光に包まれる。光が止んだら……


目の前には燃え盛る炎。あれ?死ぬんじゃね?オレ。

たちまちオレを炎が包む。


「うわぁ――――――、て、何ともない?」


炎に包まれたオレの体は、火傷の1つも無い、無傷の状態だった。


「ブレス無効、か。結構使えんじゃん」


炎が止んだら、ドラゴンの元に飛び出す。すると、体がかなり軽く感じられた。身体能力向上の効果だろう。

仕留めたと思った相手が炎の中から出てきて、ドラゴンは驚いている。


「1撃で仕留めてやるっ!!」


オレの剣は、ドラゴンの首に当たる。その途端、


サクッ


ボトッ


ドサッ



ドラゴンの首が抵抗も無しに切れ、落ちる。一瞬の間があり、体と繋がっていない首から呻き声が漏れ、ドラゴンが完全に事切れる。









「これが……Sランクモンスターを1撃で殺れる力が……オレの力か」


何の努力も無しに手に入れた力に、疑問を覚える。しかし、これは、オレが自分の意思で受け取った力。

どんなに自分を納得させようとしても、後悔が残る。

オレは、ドラゴンから素材を剥ぎ取り、ポケットにしまう。

幸い、この草原の近くには町はない。オレの戦闘の様子は誰にも見られていないはずだ。

この力は隠しておく。オレは、そう決めた。

とにかく、今はここから離れることが必要だ。誰かが見たら、怪しまれる。

オレは、家へと足を進めていった。

その様子を見ていた、2人の人物がいた……。



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