俺に似た
「ばあ」
にたにた笑いながら声の主は何もないところから急に現れた。
緊張感のないゆったりした驚かし方で俺の前に出てきたのは六歳ほどの俺に似た男の子。
しかし、顔は俺に似ているが、違うところが所々ある。例えば髪の色は主に白だが、明るいピンクが色付いてるし、年齢だって違う。
「お前だれ?」
男の子はにこっと笑って答える。
「初めまして、矢野夕。君は僕を知らないだろうけど、僕は君を知ってるよ。君がこの世界に生まれた時からね。」
…こいつ、まだ子供だろ、俺が生まれた時って、こいつ何いってんだ?
夕が困惑していても、男の子は構わず話を続ける。
「僕はジニア、皆からそう呼ばれてる。好きに読んでくれていいよ、…あっ、出来ればお前呼びはやめて欲しいかな。」
「おい、お前、ここはどこだ?俺はなんでここにいる?お前はなぜ俺を知っている?」
知りたいことが沢山ある。正直ここへくる前の女の子のことも分からないし、俺は今生きてるのか、死んでるのかも分からない。
「…ジニアって呼んでおくれよ、なんならニア、じーちゃんはおじいちゃんみたいだから、あーちゃんとか?…お前以外ならなんでもいいよ。
そう焦らないで、まず僕の自己紹介からね。僕はここの守り人。簡単に言ったら君の保護者みたいなものかな。」
保護者?俺の?こんな子供が?
夕が困惑しているのを感じとり、男の子が言う。
「困惑するのも無理はないよ。実際僕は今まで君に保護者らしいことはなにもしていないわけだしね。」
「お前は俺が女の子に刺されてもなにもしてこなかったからな」
恨んでるわけではないが、皮肉まじりで間髪いれずに言ってみた。




