表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の御子伝説  作者: 世捨人
王都編
PR
32/50

5話

昼食後、少し話したいことがあるとフローリアとクレアを自室に呼んだ。


部屋に入りクレアがお茶を用意してくれ、皆緊張した面持ちでソファーに座った。




<シルフ、遮音の結界を頼む>


<はいよ>




「これから話すことはロバートさんやランバートさん以外誰にも言わないで欲しいんだ」


「「わかったわ」」


「昨夜、ロバートさんの計らいで伯父上にお会いすることができたんだ」


「よかったわね~ どんな方だったの?」


「それは、君達もよく知ってる人だよ」


「「私達が知ってる?」」


「伯父上の名前はアルフレッド・ボガード・ローレンシア」


二人は目を見開いてアーサーの顔を見た。


「僕の名前はアーサー・フォンライン・ローレンシアって言うんだ」


二人はあわてて跪き頭を下げた。


「そんなことしないでよ。普通に接してほしいな」


「「しかし」」


「ランバートさんやロバートさんは普通に接してくれてるでしょ」


「「わかりました」」


アーサーはフローリアを見て


「リアは父上の親友の娘」


次にクレアを見て


「クレアは僕の従姉、それでいいんだ」


フローリアとクレアはお互い顔を見合わせて


「「これからもよろしくね、アーサー君(様)」」


とニッコリと笑った。


「それにしても驚いたわ。アーサー君が王子様だったなんて」


「わたくしは、なんとなく気づいてました。お父様の書斎で叔母様の肖像画をみたことがあったので……」


「クレアったら酷いわ。私に内緒事するなんて」


「やっぱりロバートさんの言うとおり、母上の顔からバレてしまいそうだね」


「アーサー様は本当によく似てらっしゃるから」


「僕は母上の顔を覚えてないから、分かんないや」


「姫様のお母上も王妃様とは親友だったのですよ」


「そうなんですか?」


「王妃様が亡くなられた後も、王妃様の遺志を継いで国民の為に色んな活動をされておられました。

5年前も流行病が王都に広まった時も、自ら看護なさってご自身も病で……」


「そうだったんですか。母上の遺志を継いで……リア、辛い思いをさせてしまったね」


「アーサー君、母上は私の誇りなの。死の間際まで国民を心配してたわ。

私も母上のように、みんなの役に立つよう生きるつもりよ」


「わたくしも、その当時お手伝いをさせていただいたのです。

でも、当時12歳のわたくしには大したお手伝いもできなかったのです。

それで姫様のお母上がお亡くなりなった時、姫様をお守りするよう心に決めたのです」


「じゃあリアは、これからいっぱい勉強しなきゃね。

人々の助けになるような知識も必要だからね」


「なんでそんな話になるのよ」


「あははははは」





「これから、ふたりにお願いがあるんだけど良いかな?」


「なに?」


「精霊神殿に連れて行って欲しいんだ」


「精霊神殿?」


「二人に相性の良い上位精霊がいたら契約してもらおうと思ってるんだ」


「精霊と契約?私が?」


「わたくしは既に精霊と契約してますよ?」


「僕と一緒にいると、この前戦った『黒い靄』に襲われる可能性があるんだ。

上位精霊なら『神気』が使えるから身を守ることができそうなんだ」


「精霊と契約なんてワクワクするわ」


「わたくしと契約してる精霊はどうなるんですか?」


「そのままで大丈夫ですよ。すっかり懐いてるから放すのは可哀想でしょ」


「それなら安心して契約できますわ。すぐに馬車の用意をさせてきますね」


クレアはパタパタと部屋を出て行った。





3人は精霊神殿に到着し、アーサーを先頭に中に入って行った。


誰の案内もなく神殿の奥に向かってあるいていると


「一般の方は、これより先はご遠慮願えませんか?」


と声をかけられた。


振り向くと、柔和は顔をした神官が立っており3人を見ていた。


「お前ら こっから先は俺様のように強い精霊の加護を受けた人間しか入っちゃいけないんだぞ」


と神官の横に立っていた少年が威張っていた。


なお無言のアーサーに文句を言いかけたとき


「ベヒモスよ、吾等に向かって大きな口を叩けるようになったもんだな」


と真っ赤な髪をした美女が姿を現した。


「ひっ!?サラマンダー」


「吾を呼び捨てにするとはいい度胸だな」


「サラマンダー様、ご勘弁を」


少年は慌てて姿を消した。


「神官様、僕達は精霊王に連れられてここに参りました。このまま奥に進んでもよろしいですか?」


「もちろんでございます。その容姿、もしかして……」


アーサーは頷いた。


「僕のことは誰にも話さないようにお願いしますよ」


「かしこまりました」


と一礼して去って行った。


「サラマンダーさん、こわすぎっ」


「あははは あの小僧は昔から生意気なんで少し怖がらせたほうがいいんだ」


神殿奥の祭壇のある部屋にたどりつくと、残り3人の精霊王が姿を現した。


ウンディーネはフローリアとクレアを見て


「お二人とも魔力や魂の清浄さも問題ないようです。お二人にふさわしい精霊を紹介いたしましょう」


と、誰かを呼ぶような動作をした。


4人の少女が姿を現し、精霊王の前に跪いた。


「青い髪をしているのが、わたくし配下の上位精霊 ミスト、茶色い髪をしているのがノーム配下のソイル、赤い髪をしているのがサラマンダー配下のフレア、緑色の髪をしているのがシルフ配下のウィンでございます」


「私はフローリアです」


「わたくしはクレアと申します」


「ウンディーネさん、契約ってどうやるんですか?」


「簡単ですよ。お互いに一緒にいることを望めば良いだけですから」


「そんなに簡単なんですか?」


「魔力が不足していたり、魂に穢れがあれば精霊が拒否しますし、そもそも現れることもないですから、あとはお互いが認め合うだけです」


「フローリアさんは、誰と契約したいですか?」


「よくわからないけど、フレアさんとウィンさんが気になってるの」


「わたくしはミストさんとソイルさんが気になってます」


「それが相性なんですよ」


とニコニコ笑い、少女達を見てフローリア達の傍に行くように促した。


少女達はジッとフローリアとクレアを見て、ニッコリわらって傍に寄って行った。


お互いに名乗りあいフローリアがフレアとウィンの髪を撫でた時、3人を一瞬目映い光が包んだ。


「今のは何?」


「お互いの魂が繋がった証です。これでフローリアさんの契約は終了ですね」


同じようにクレアもミストとソイルと契約をはたした。


「これで私も精霊術使えるの?」


「力の使い方は精霊達が教えてくれますよ。少しづつ覚えていってください」


クレアが元々契約していた精霊を心配していたら、ミストが小さい女の子を肩に乗せているのに気付いた。


「ミストさん、その子はもしかして」


「クレア、この子が契約してた精霊よ。同じ水の属性だから、私の妹みたいなものよ」


「可愛がってあげてね。ずっと一緒だった子だから」


「まかしといて!!」


精霊達は一旦姿を消し、アーサー達は神殿を後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ