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ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味  作者: ぱちぱち


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第45話 畜生どもに馳走をくれてやろう! さぁ喰らえ!

神聖歴579年 冬の始め月 5日



「畜生どもに馳走をくれてやろう! さぁ喰らえ!」


「わーん」


「きゃーん」


「コケコッコー」



 舞台の上で、主演を演じるというラドクリフ様とかいう役者さんが仁王立ちをして畜生役の狼人種の男性と普人種の女性、そして鳥人種の男性の口に穀物で出来た一口大の餅のような何かを放り込んだ。凄いな、手首の動きだけで3人の口に放り込んでるぞ。ネネが激推ししてる役者さんだけあって非常に顔立ちも良いし、なにより演技も上手い。カーマさんと並ぶ公立劇場の看板だと呼ばれてるのも頷ける話だ。



「ああ、ラドクリフ様のモモタロさん。カッコいい。惚れた」


「それ毎日言ってるけど何回惚れてんだよ」


「昨日のラドクリフ様モモタロさんよりも今日のラドクリフ様モモタロさんの方がカッコいい。つまり惚れ直してるから何回でも惚れられる」



 この演劇が行われる事になった立役者、ネネは関係者として劇場に来れるようになってから毎日のようにこの練習を眺めているそうだ。薬の作成は大丈夫なのかと聞いたら練習終了後に急いで帰って作成しているから大丈夫らしい。


 公立劇場ではこの冬、モモタロさんを公演する事が決定している。現在は元々のローテーションの演劇を行う傍ら、急ピッチで演劇版モモタロさんを脚本家や役者たちで作り上げている最中だ。


 そんな状態で毎日通ってるネネに劇場側も迷惑がってるんじゃないかと思って監視のために顔を出してるんだが、ネネは基本的に大人しく練習を眺めているだけだし、モモタロさんの全編を頭の中で諳んじられるネネは脚本家にとってもありがたい存在らしい。「ここの話ってどうなってるっけ?」「ここを切っても変じゃないかな?」といった軽い相談をすることもあるらしいからむしろ役に立っているんだとか。


 いやぁ、改めて思う。あの適当な話を全編覚えてるって凄いわ。ネネには瞬間記憶能力とかその手のスキルがあるんじゃないかな。







「タローが! 木を切る! ハイハイ!」


「「「ハイハイハーイ!!」」」



 パン!パン! と森の一部で手拍子が鳴り響く。次の春からは孤児院を出て見世物小屋の小間使いに就職するピッグスは、これが最後だと気合を入れて今日も歌を歌っている。あの豚が居なくなるのか。ひたすら騒がしい奴だけど、居なくなるって思うと寂しいもんだな。


 今年は道場があるからやらないと思っていた伐採祭りだが、今年も開催される事になった。なんでも芸能ギルドに住民から嘆願が来たそうだ。冬場は皆、暇だからな。


 という訳で久しぶりに斧を両手で握ったのだが、去年よりも手にしっくりとくるように感じる。体が成長したのと、純粋な力が去年よりも上がっているからだろう。



「タロゥ! 振りがブレはじめているぞ!」


「はい!」



 カーン、カーンと大きな音を立てて木に斧を入れていると、横合いで見ていたコーケン師範代が大きく声を張り上げる。言われた通りに構えに気を配ってもう一度斧を振ると、今度はさっきよりも鋭く木に刃を入れる事が出来た気がする。


 道場稽古をする代わりに伐採を取り入れる、と言われた時は何を言っているのかと思ったが、実際に指導を受けながら斧を振るっていると効率が段違いだった。今まで自分はどれだけ下手糞に斧を扱っていたかが分かった気がして、少し気落ちしてしまったほどだ。



「気にすんな坊主! お前さんは筋が良いぞ!」


「わっはっはっはっ!」



 同じく伐採祭りに参加している木こりからそう元気づけられるが、同じペースで斧を振るっているはずなのに2,3本ほど先を行かれてるというのは、つまりそう言う事なのだろう。これが経験の差という事だ。


 いや、まぁ木こりになる気はないから木こりの技能が上がってもしょうがないんだがね。男として生まれて育った以上は勝負事で差をつけられるってのはめちゃめちゃ悔しいんだよ。


 そして悔しいと感じて、自分の実力が足りないと思うなら、努力するしか道はないのだ。幸いな事にコーケン師範代というコーチ付で斧の振るい方を教えて貰えているんだから、この冬の間に足りない実力を埋めるつもりだ。



「タロゥ、今日の記録は13本!」


「「「おおおおお!」」」


「惜しかったなタロー!」


「明日も頑張れよー!」



 とはいえ気持ちだけで実力差を埋められるのは物語の中だけの話だ。他の木こりたちが20近く伐採しているのに対し、俺の記録は一番少ない本数となった。一朝一夕で覆るような差ではないから仕方ないとはいえ、負けるのはやっぱり悔しいなぁ。観客たちの声援に応えながら、斧を地面に置く。


 伐採した木の処理をイールィス家の水魔法使いと芸能ギルドから来た水魔法使いに任せ、身を清めるために用意されたお湯にタオルを浸して体を拭く。 孤児院に戻ればドラム缶風呂があるが、この後は妹と祭りを回るつもりだからな。「兄ちゃ、くさーい」とか言われたらその場で腹を切る自信がある。


 この祭りでは随所で伐採した木材を使って火を起こしているのだが、それを使って湯を沸かしているものが多くいて、これはそんな人たちから借りた道具で作ったお湯だ。自宅でお湯を作るのが大変だからとわざわざ祭り会場に来てお湯を作り、それで体を拭いている町人は非常に多くいるのだ。冬場に水で体を洗うのはキッツいからなぁ。随所で火を焚いてるからこの周辺はやたらと温かいし。


 ……あ。これ、うちの孤児院のドラム缶風呂を持ってきたら、かなり良い商売になるんじゃないかな。孤児院は現金収入がほとんどないから、ドラム缶風呂で現金を稼ぐってのは良い案かもしれない。




「兄ちゃ、がんばったね」


「負けちゃったけどね。あ、システィ。お口の周りが汚れてるぞ」


「おさかなおいしいよ」



 身体を拭き終わったタイミングで、祭りを楽しんでいたらしい妹が慰めに来てくれた。可愛い。小魚を素揚げしたものを器に入れてもぐもぐと食べている妹に「手が汚れるぞ」と軽く注意して、油で汚れた妹の口周りを拭う。


 今年も祭りをやるとは思っていなかったが。まぁ、妹が楽しんでくれているならやってよかったのかな。



「さて、ロゼッタはどこにいるかな」



 今年もロゼッタは祭りの仕切りを任されたため、忙しく会場内を駆けまわっている筈だ。妹が楽しめる祭りになっているのは間違いなくロゼッタのお陰だし、労いの言葉くらいはかけてやっても罰は当たらないだろう。あ、ついでに差し入れ用に焼き鳥とか気軽に食べられるものをなにか買っていってやるかな。


タロゥ(6歳・普人種男) 


生力25 (25.0)

信力89 (89.3)UP

知力25 (25.0)UP

腕力29 (29.0)UP

速さ25 (25.0)

器用25  (25.0)UP

魅力25 (25.0)UP

幸運15  (15.0)

体力28 (28.0)UP


技能

市民 レベル3 (92/100)UP

商人 レベル3 (25/100)UP

狩人 レベル3 (60/100)UP

調理師 レベル3 (100/100)ー

地図士 レベル2 (30/100)UP

薬師  レベル1 (69/100)UP

我流剣士 レベル2 (63/100)UP

木こり レベル2 (13/100)UP

楽士 レベル1 (80/100)UP

教師 レベル1 (23/100)UP

パチン・コ流戦闘術 レベル2 (23/100)UP

語り部 レベル0 (15/100)UP



スキル

夢想具現 レベル2 (23/100)UP

直感 レベル2  (26/100)UP

格闘術 レベル1  (6/100)UP

剣術 レベル3  (3/100)UP

弓術 レベル1  (74/100)UP

小剣術 レベル1 (74/100)UP

暗器術 レベル1 (74/100)UP

斧術  レベル0 (12/100)NEW

フォークダンス レベル5(30/100)UP

フォークマスター  レベル0 (30/100)UP

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