6話 盗賊
今回はふつー
「どーもー。今日もなろう異世界のみんなにインタビューをしていきたいと思います♪ 普段は聞けない、知らない本音が聞けるかもしれませんね♪」
作者はノリノリでインタビュアーを演じている。どうやら休日に行った温泉が当たりだったようだ。
もちろん、依頼先であるスポンサーは秘密である。
作「今回のお相手は、転生・転移なろう主人公が初めての対人戦を行い、人殺しの経験を積む相手ナンバーワンの盗賊さんです。なお小説の都合上女盗賊さんとなっております」
女「誰がやられ役だ! てめえの命もらおうか?」
作「ヒィィ! 護衛の方! ちゃんと私を守ってくださいね!」
いつの間にいたのか、影の薄い全身真っ黒な恰好をした護衛が頷く。
女「チッ。まぁいい。もらった金の分はちゃんと話してやるよ」
作「ありがとうございます。よろしくお願いします。では、盗賊のみなさんは元々はどんな方なんですか?」
女「元々はだいたい、どいつもこいつも同じようなもんだな。普通の農村や村や街で食えなくなったり、犯罪で街にいられなくなったりした、ろくでなしのやつらが食うために集まっただけだな。で、そんなやつらが集まったんだ。なら持ってるやつらから奪うしかないだろ?」
作「元々は普通の人が多かったと?」
女「そりゃ盗賊で生まれてくるやつなんて滅多にいないだろうさ。生きるために食うために力あるもんが他人から奪うのが当たり前だろ? ま、奪うことや人を殺すことや、女を奪うことを楽しみにしてるやつも多いがな。他にも傭兵くずれや冒険者くずれも多いな」
作「盗賊内で格差はあるんですか?」
女「どこでも人間が集まれば格差なんてできるだろ? 強いやつが多くを貰い、弱いやつが干される。盗賊内での争いなんて日常茶飯事だ。で、一番強くて声が大きいやつがだいたい頭になる。美人の女の頭なんてのが物語に出てくる場合があるが、あんなのは普通ないだろうな」
作「美人の女頭領がないのはなんでですか?」
女「バカな野郎どもが部下なんだぜ? いつ襲ってくるかわからないじゃないか。どんなに強いやつだってずっと気を張って起きていられるわけじゃない。寝ないと人間死ぬからな。それに食事に毒を混ぜられることだってありえる。ま、あるとしたら、まず圧倒的に強いことが前提だな。で、部下を洗脳してるような状態だと可能かもな。アイドルみたいに部下に扱われるとか、褒美とかで部下に抱かれるとか。だが、圧倒的に強いならそもそも盗賊なんてやるよりも、他の裏の仕事をしたほうがよほど儲けになるから、面倒な部下がいる盗賊の頭なんてやらないだろ。女の魅力がまったくない女頭領なら普通にあるだろうな」
作「なるほど。奪ったものはどうするんですか?」
女「さばく伝手があればそこで売りさばくんだろうな。食うに困っているだけの盗賊ならまず食料だな。盗賊を生業にしてるやつらなら、どこか盗品や奴隷として売りさばくルートを持っているな。そういう伝手を持っているなら盗賊団になるほど大きくなる。食料も街から買い付けとかもできるし。そうでなければ拠点に邪魔にならないものを持って帰って個人で楽しむだけだな」
作「拠点はどんなところにあるんですか?」
女「魔物がいるから安全な場所じゃなきゃいけないな。洞窟、廃村、廃棄された砦、安全でさえあればダンジョンの中ってのもありだな。後はどっかの村を襲って乗っ取るとかだろうな。元からあるところを奪うのが基本だな。まぁ、襲われない工夫や住みやすくするために改修ぐらいは多少するがな。あとは街から離れすぎない場所だな。遠すぎると襲うことができなくなる」
作「盗賊を討伐する冒険者たちが来たときはどうするんですか?」
女「相手が弱いとみれば殺すし、強そうなら逃げる。逃げる判断がうまくできなきゃ盗賊として生きられないな。ま、どんな場合だって弱いやつやバカなやつから死んでいくさ」
作「なるほど。弱肉強食はどこの世界でも同じですね。今回はインタビューに答えていただきありがとうございました。あ、これはお礼のお酒です」
女「おう。気が利くな。じゃーな」
盗賊さんも色々と大変ですね。
ん? 今回ファンタジー要素あったっけ?
…………ま、いっか。
まぁ、無理に出せば都合よく盗賊に襲われているところに出くわすのがファンタジー?
この話は独断と偏見でできています。
当然のことながらこの物語はフィクションです。
盗賊になって成り上がる小説ってあったっけ?




