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右方より鉛弾は横なぎに飛び来りて、騎士の鎧に火花を散らし、馬甲に跳ねて飛び上がり、馬の側方に馬甲少なくして肉を穿ち骨に達するもの多く、馬は堅牢にして能くこれに動ぜず進みゆき戦列を打ち貫き打ち貫きその体は敵と自身の血にまみれて日を照り返し
密集陣は屍を踏み砕きつつ前進し、多数の薄い膜として立ち塞がりたる槍衾を蹴散らして蹴散らして進み、しかし其のゆきあしは次第に鈍り、鉛弾の飛び込み大きな音を立てる中を、槍衾の列の列の半ば程まで突き抜けると、人の歩くほどの速さまでに落ち込んで
そこに槍衾は殺到し、長柄槍を長棍棒を高く上げ打ち下ろし、また高く上げ打ち下ろす、それらは大変に長く重く、またよく撓る物であってみれば其の終端速度は大変なものであって馬の骨を砕き、騎士の足に当たってへこませて、馬に当たり馬甲に当たり騎士に当たり
ドンドンと太鼓は叩かれて、長柄槍は長棍棒は打ち下ろされ打ち下ろされ、騎士は剣を振り回し槍を反らせ叩き折り撓らせるも、殺到する槍の列の厚みは増すばかり
キングモアチョイは騎士の半分に馬を降りるよう命じる、騎士は次々と馬を降り、両手に長剣を握り、疎らに斜面を上ってゆく、ある者は振り下ろされる槍先を躱し、またある者は剣で槍を受けるも剣身は捻じ曲がり腕は折れ曲がり頭につっかえて、またある者は振り下ろされたる槍が脳天に当たり首はへし折れて剣を構えたる体勢のまま真後ろに倒れ斜面をずり落ちて
騎士は大剣を車輪の如くに回しながら戦列に突っ込んで腕を飛ばし槍を飛ばし首を飛ばし其れらは面白いように跳ね飛んでコロりんコロりんと斜面を転がりゆく
高く並びたる長柄槍と長棍棒との列は傾ぎ乱れて疎らとなり、その中を騎士は突き進む、その前方よりサスマタ兵は飛び出して数人でサスマタを並べて突っ込んで騎士は回る剣先を操り端の1つを斬り飛ばすも、残りは人と斜面の重みと共に突っ込んで騎士の体を捉えて此れを押し出して
それは大なる金属音と共に地面に打ちつけられ、暴れ狂って立ち上がろうとするも其処に長棍棒は打ち下ろされ、その長さ重さは大変なものであってガンッと打ち当たり打ち倒し、また振り上げられ振り下ろされ、後ろから後ろから長柄槍で長棍棒で次々と打ち下ろされれば、金属音は次々と雷鳴の如くに響き
胴に当たり腕に当たり、振り上げられる手に当たりて手は曲がり、曲がりたる金属の隙間より流血は滴って、もがく足に当たり、頭に当たり首に当たり、当たり当たり当たり、へこみへこみへこみ、金属と鮮血との塊を叩き叩き叩き、へこませる
その向こうを騎馬の小集団は通り過ぎていく、山の中腹を周るように進み長剣を振りかざして近衛投石兵の群れに向かいゆけば、その群れは乱れ逃げ惑い、その中に騎士は突っ込んで剣を振り下ろして頭は2つになり、首の辺りまで刃が進めば血は噴き出して飛沫は高く
騎士は近衛投石兵を追い回し追い回し、それは散り散り散らばりゆく、その中に血の赤は吹き上がり、土の茶色と緑の中に噴き散らされ骨の白と眼球の白と臓物の色とは咲き誇る




