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ひとりぼっち‐６‐
「小雪さん。杏子酒を一杯飲みませんか？」
「え！？ あっ、はい、ごちそうなります」
「いやはや、一人で飲むには少々多かったんだ。ありがとう」
「い、いえいえ、そんな……」
小雪はちょっと言葉をどもらせながら、グラスをだした。そのグラスの中身は前に、焼酎が注がれていたことを鏡太郎は知っていた。新しいグラスを用意して、そして杏子酒を注いだ。小雪はそれを一口で空にした。鏡太郎はおかわりを注ぐ。「お酒というよりジュースですね」と小雪の杏子酒への感想だ。だからこそ鏡太郎も飲めた。
