前へ目次 次へ 59/94 まえにいっぽ‐7‐ 「確かに、確かに。鏡太郎くんの言うとおりでしょう」 ですが、と小雪は右手の人差し指を立てながら、 「人生の選択肢というものは必ずしも見えているわけではないと思うのです。決断は、鏡太郎くんがしてください」 選択。鏡太郎にも、小雪が何の選択をさせようとしているのか、わかった気がした。椛を探すか、探さないか。難しかった。自分から寄り添うことが、すくむ足を叩いて歩くことが、そしてその決断が全て鏡太郎自身の手で、良いこと悪いことの結果を飲み込まされることがだ。