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またたきのあいだ‐11‐

しかし鏡太郎は思いのままの言葉を、飲み込んだ。この感動はたぶん、椛にはわからないだろう、と考えたからだ。


世界は鏡だ。人ごとに見える色が多少違っていようとも、その形は誰も違わずに映っているのだ。同じ世界、同じ世界、同じ鏡の中の住人。鏡を前にすれば、鏡の内と、鏡の外の境界はなく、その二つは一致するものだ。だが──だが、鏡太郎のそれは違う……違うのだ。


鏡太郎は見た。彼の目には椛が、青い肌であり、狼の群れを足にしているように見えた。違うのだ。椛は、こんな『怪物』の姿ではないはずなのだ。

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