私の中に眠るもの①
そしてどうせだからと雅人君に家まで送ってもらって、愛美と雅人君は帰って行った。
うーん、楽しみ……
始めてのデートといっても、どっちかというと仲のいい二人でのデートみたいな買い物だと思う。
でも楽しみなことには違いない。
とりあえずどんな服を着るかを決めないとね。
どんなのがいいんだろう。
悩むなー……
と、そんなことよりもご飯だね。
今日は悠里と舞姉が作ってくれてるみたいだから楽しみ。
自分の部屋にカバンを置いてから食卓の方にいくと、もう料理が並んでいた。
「あ、ちょうどいまできたとこだよ」
そして今まさに席に座ろうとしていた舞姉がそう言ってこちらを向く。
「お帰りなさい」
「お帰り、美佳おねえちゃん」
「うん、ただいま」
座ったほうがいいよね。
私もまだ少し用意している悠里には悪いけれど席に座る。
そして少しして悠里も席についたところでみんなでご飯を食べ始めた。
あ、おいしい。
これってサンマなんだ。
ちょっとうなぎの蒲焼のような味でありながらもサンマの油がしっかり引き締まっているのでジューシーな感じになっている。
あ、それにこの肉じゃがもおいしい。
ジャガイモは口に入れた途端にホロリと溶けるようにして崩れて、豚肉も安いものだからこそ、なんかよくて、それに玉ねぎがこの味が染みた感じ好き。
久しぶりに誰かが作ってくれたものを食べた私は味をしっかりと堪能してから食事を済ませた。
「そういえば、美佳は今度の休日は予定とかってあるのか?」
私が食べ終わるのを待っていた舞姉がそう聞いてくる。
予定ね……
あるよ。
デートというものがね。
でもあれは日曜日だから土曜日は空いてるといえば空いてるんだけど、ちょっと予想が当たれば……
そう考えていたところでスマホがバイブで震える。
誰だろうと確認したところで、ああやっぱりと思ってしまった。
差出人:愛美
いきなりごめんなさい。
あの、もしよかったら明後日の土曜日予行演習も兼ねてあのデパートに行ってみませんか?
あ、予定あるのでしたらちゃんと断ってくださいね。
もし、もしなので……
よかったらお願いします。
それを読んで思わず笑いそうになる。
そんななんで恐縮しちゃうのかな……
さっき会ってた時は普通だったのにな。
そんなことを考えてから、どうしようかと考えてやめる。
もし愛美から誘ってこなかったら私から誘おうと思っていたのでどちらかというと好都合だった。
実は雅人君は例外として、ああやって普通の友達になれるような子に出会えたのが始めてだったから、友達と一緒になって遊ぶというものに憧れていた。
うん、やっぱり決めた。
「ごめんね、舞姉。ちょっと予定あるから」
「そっかー。それなら仕方ないねー」
少し残念になりながらも舞姉は嬉しそうに私の方を見ていた。
その時は始めてのことが多すぎて忘れていた。
私自信のことを……




