助け合うというのはこういうこと⑪
「それで話しって何かな?」
私はとりあえず先制しておかないといけないと思いそう言うけれど、愛美さんの返しは予想外のものだった。
「いえ、デートどこに行くのかなーって思って」
もじもじとしながら私のことを上目遣いで見てくる愛美さんに可愛いと考えながらも毒気を抜かれた。
だって、もし言われるとしたらなんでとかどうしてとかそういうことだと思っていたからなおさら私は戸惑うばかりだった。
というよりもどう反応していいのだろうと考えてしまう。
だってそのことはこれから考えようと思っていたことだったので、それを聞かれても困る。
ここは正直に言ったほうがいいのだろうか?
そう思っていると、横から救いの手がさしのばされた。
「決まってるぞ」
それは先ほどまで落ち着きのなかった雅人君で、今はかなり落ち着いていてすごい自信に満ち溢れている。
これは期待できるのかな?
そう考えて雅人君に任せてみることにする。
「デートプランはだな。まず朝待ち合わせて、少し街に電車で出たところで二人でショッピングをして、お昼は近くの軽食屋で少し食べて、その後あのお店のパフォを食べてから次は二人で交互に好きなお店を見に行くという感じでお互いを意識して、最後には二人で手を繋いで歩くっていうのでどうだろう」
お、意外にいいじゃない。
関心する私に対して愛美さんはその笑を崩さないまま雅人君に近寄ると、兄である雅人君の胸ぐらを掴みあげた。
「それ、私たちが買い物行く時と一緒じゃない。ただ単に兄妹一緒じゃなくて恋人と一緒なんだから違うことしないとダメだよ、お兄」
「はい」
愛美さん強し……
というよりもう雅人君が兄だという威厳すらないよ。
そりゃ女の子としてはそんな家族と一緒に行くような感じじゃなくもっとちゃんとしたものがいいって考えちゃうかもだけど、私は別に気にしないんだけどなー。
そもそも私デート自体したことないからどんなのでもいいのに。
そうぼんやり二人を見ていると愛美さんがこちらを向く。
「それじゃ、お兄がどれだけアホみたいなデートプランだったのかを美佳さんの意見を聞いて証明してあげる。」
そして期待を込めた感じでそんなことを言われた。
そんな期待を込めた目で見られても私には対した案なんかないのに……
そう考えたところで頭に一つのことがひらめいた。
「えっと、私のデートプラン話したらいいよね。」
一応確認のためそう口にすると二人はコクリと頷いた。
それを見た私はさっき思いついた内容を口にするのだった。




