男の女⑩
そんなこんなで夜はやってきてそして更けていく。
今日のお風呂は舞姉と入って、二人でお湯の掛け合いをしていた。
やっぱり舞姉の胸が揺れるところは圧巻だったのを今でも思い出せる。
そんなことを考えていると、ドアをノックする音がする。
「はーい、どうぞ」
入られて悪いようなものはこの部屋にはないので安心して招きいれられる。
いや、悪いのは私の存在そのものかもしれないけど。
そんなアホなことを考えながらも部屋に入ってきたのは乃絵ちゃんだった。
声でわかっていたけれど、何かあったんだろうか?
そう考えたところで気づいた。
乃絵ちゃんが手に持っていたのはどうやら勉強道具だったので、たぶん勉強を教えてほしいから来てくれたのだろうと思う。
なんで勉強を私のところに教えてもらいに来たのかというと、舞姉は教えるのは苦手の天才タイプの勉強ができる人なので教えるのが下手で、悠里も勉強はできるけど人に教えるのは下手くそだった、。
そんな中、私だけ教えるのも上手いとなると自然とこうなる。
実はこういった勉強を教えてとなった機会は今回が初めてじゃなくて休みの日などにやってきたときにはみてあげたりもしていた。
だから今日も招き入れると、すぐにテーブルを真ん中に持ってきて、クッションを下にしいて二人で並ぶように座る。
よーし、教えるぞ。
少し気合を入れた私は自分もペンを持った。
「ここは、こうで」
集中しながら問題を解いている乃絵ちゃんを見て笑顔になりながもまた頭の中では変なことを考えていた。
あー、可愛い。
この真剣に考える凛々しい表情は本当にいい。
そんなことを馬鹿みたいに見とれながら考えていながらも一部ではちゃんと問題が解けているのかを頭の中でちゃんと見ているのだから私は自分のことながらすごいと思っていた。
そんな拷問のような幸福の時間の終わりを告げたのは一〇時を過ぎた頃。
集中のしすぎで疲れたのか、乃絵ちゃんがうつらうつらとしてくる。
だけど、我慢するかのようにして少し頭を振ると髪のいい匂いがする。
可愛い。
必死に寝るのを我慢するのとか、もう反則でしょ。
それにこの髪のいい香りがなんだか私の理性と壊せと言っているようで怖い。
なんとか我慢をしながらも、ここはもう寝てもらうしかないと判断した私はゆっくりと乃絵ちゃんの頭を撫でる。
「ふわ、まだ寝てないですよ……」
すると、なんとあいまいな返答が返ってきて思わず微笑むと。
「乃絵ちゃん、また明日も教えるから」
そんな甘いことを言うと、乃絵ちゃんは起きているのは微妙な目線をこちらに向けると。
「絶対……で……す」
そう顔をこちらに倒しながら言うと、そのまま寝てしまった。
それを抱きとめた私は、思わず誰も見ていないことを確認してからギュッと抱きしめる。
ああ、本当に可愛いんだから。
そう頭に思いながらもその後は自分のベッドに寝かせると私はとりあえず近くに置いていたソファに向かうのだった。




