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少しのラブとただのオタクとそんなラブコメ  作者: 美海秋
こうなればいいのにと思っている私がいただけどそうはならない
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男の女⑤

と凝視しているとあることにも気がついた。

この人ってもしかして……

あの時助けてくれた人?

そう見覚えがある顔だと思っていたけどどこでみたのかを全然思い出せなかったのに、ようやく思い出した。

そう、あのここに来るときに電車に乗る前変な人たちに絡まれたところを助けてくれた人だ。

確か名前は……

そう、雅人だ。

そこまで思い出したところで私は少し何この人と思うような表情でこっちを見ている雅人君の方に近づく。

「あの、あの時は助けていただいてありがとうございました。」

そして頭をさげた。

だって、助けてもらったんだもの感謝をいうぐらいしないといけない。

それにあの時はすぐに雅人君が去って行ってしまったので、こうやって感謝の言葉をいうことすらできなかった。

だからこそいい機会だと思ってそう言うと、雅人君も何かを思い出すかのようにこめかみを少しおさえると、手をポンと叩く。

「あ、あの時の子か。あのあとは大丈夫だった?」

「はい、大丈夫でした。ありがとうございます。」

そう社交辞令のように互に挨拶をして、私は離れようとしたときそれは起きた。

「会長」

ゆっくりと歩いて来たのは先ほど別れた悠里だった。

実は悠里は生徒会役員の一人だった。

副会長の役目にたっている。

そしてその副会長の悠里が会長と呼んでいるということはこの人は生徒会長ということになる。

その悠里はというと私のことに気づいたのか、少し笑顔をこちらに向けてからそして次にまた会長の方を見て、私に対してなんで一緒にいるのという視線を向けてくるので、私も後で話すと目線で合図した。

そして二人を見送った私は頭の中を整理しながら学校の中に入っていった。

えーっと、あの雅人君っていう人は悠里と同じ高二でそしてこの学校の生徒会長も勤めていると、そして実は女の子になれるという。

うーん……

そしてたぶんあんまり女の子に体勢はない。

というのが今の時点でわかっているから、これからどうするかだよね。

そこでまた頭の中を少し悩ませる。

先にあなたの秘密を知っているとか言って雅人君を脅してみるとか?

ううん、待つんだ私……

それはちょっと悪女みたいでなんだか乗り気にならない。

うーん……

今後の展開について考えていると、不意に先生から問題を出されて、即時にそれに答える。

そしてまた思考に入った。

このとき私は気づいてなどいなかった。

かっこいいなどと言われていることもそして私自身がモテていることにも。

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