第1章 基礎魔法学#2
土日忙しく投稿遅れる可能性ありです
教室が少しざわつく。
「例えば、大河の水を茶碗へ流し込めばどうなる?」
ルル・マリーナさんが答える
「……溢れます」
「その通り。魔力も扱える量には限界がある。重要なのは、どれだけ魔力を持つかではなく、どれだけ無駄なく扱えるかだ」
『魔力は感情に影響される』
教授は教室を歩き始める。
「怒れば魔力は荒れる」
「恐怖すれば乱れる」
「焦れば術式は崩れる」
「だから魔法使いは剣士以上に冷静でなければならない」
教授は指を鳴らす。光球が一瞬だけ揺らぎ、消えた。
「今、私はわざと魔力の流れを乱した。たったこれだけで魔法は維持できなくなる」
「覚えておいてほしいことがある」
教授は再び黒板へ向かう。
チョークで三つの言葉を書く。
『量』『流れ』『制御』
「この三つが魔力の基本だ。魔力量。魔力の流れ。そして制御」
その後も授業が続き、あっという間に授業の終わりを迎える。
教授は教科書を閉じ、静かに言う。
「諸君は今日から魔法を学ぶ。しかし忘れてはならない。魔法とは、世界をねじ伏せる力ではない。世界の法則を理解し、その流れに己の意思を重ねる技術だ。力を求める者は多い。だが、力を正しく理解する者は少ない。この『基礎魔法学』では、その理解を積み重ねてもらう。次回は『魔力循環と魔力回路』について学ぶ。教科書第二章を読んでおくように」
授業の終わりを知らせる鐘が鳴る。
僕はこれから始まる魔法学院での学びに胸を高鳴らせながら、静かに教科書を閉じた。
エルドリック教授が教授を去り、お昼休憩になる。
早速食堂へ向かう。
食堂には学院生が既にかなりの人数がいた。
僕は、食券販売機と睨めっこし、『日替わり定食』を選択。食券を渡すと、職員さんから
「Sランクの生徒さんですね、食券に金額は書いていますが、Sランクは無料なので代金は大丈夫です」
と言われ、そのまま定食を待つ。
定食を受け取り空いている席を探す。出来るだけまだ人がいない端の方を選び座る。
今日の日替わり定食はオーク肉のステーキ定食だった。
ステーキ以外に卵の入った美味しそうなスープとふわっふわのパンが付いている。
匂いで空腹が刺激され食べ始めようとすると声をかけられる。
「なんでこの学院にレイマがいるんだぁ?」
背が高くガタイの良い生徒が絡んでくる。
なんて返そう…と言葉に悩んでいると。
「睨み効かせてだんまりかよ!」
急に殴りかかってきた。僕は咄嗟に受け流しその力の勢いのまま後方へ投げ飛ばしてしまった。
(あっ…やってしまった。)
後悔していると、相手が立ち上がり額に青筋を浮かべながら近づいてくる。
「てめぇ…レイマのくせにふざけ」
「飯食う場所ぐらい静かにしろよ」
間を割って話に入ってきたのは同じクラスのレオン・イグニス君だった。
「ちっイグニス家の野郎か…」
そう言って僕らから離れていく。
「ありがとうレオン・イグニス君」
「レオンでいい、レイマは特別好きでも嫌いでも無いが強い奴は好きだ。ただこの学院の殆どはレイマ嫌いだと思ってもいい。同じクラスのアリア・ライゼンは根っからのレイマ嫌いだから気をつけとけ」
「わ、わかった」
そう言って正面に座る。
「早く食わねえと美味い飯が冷えちまうぞ」
僕らはそれ以上特に会話は無かったが定食を食べ進めていく。僕はまた1人話しかけてくれる存在が増えて少し嬉しい気持ちなった。
教室に戻る為歩いていると、教室の窓から光が溢れ出している。
教授にはダノン・オルフェウス君が教授と同じような事をしている。
教室に入り、邪魔しないように静かに席を着く。
「こういうことじゃないのか?」
独り言を呟きながら今日の復習をしていた。
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