救助依頼
「……長、……ぃ長、…隊長!」
自室のベッドで仰向けに眠っていた私に声を掛けてきた銀髪の男は困った顔をしながら私を見下ろしていた。
彼は私の親友であるジュリアス・グレイ。かつて軍に所属していた頃の同期だ。
「……どうした、ジュリアス。こんな朝早くに私を起こして何のようだ?この通り私はまだ眠いのだが……」
目が覚めたばかりで眠気が取れていない私は朦朧としながらベッドに座り込んだ。
「え!?……隊長、何言ってるんですかもう夕方ですよ?」
「……何?…夕方?嘘だろ、おい」
驚きとともに眠気は吹き飛んだ私は立ち上がりカーテンをあけ窓の外を見た。
「本当ですよ!それより米軍から救助依頼が来ました。依頼内容はISISに撃墜されたパイロットの救出、報酬は10万ドルだそうです。どうします、依頼を受けますか?」
ジュリアスが言う通りそこには綺麗な夕日が砂漠の地平線に消えて行くところであった。
「まぁ、夕方なのはいいとして。しかしたった一人の命に10万ドルとはな……。貧乏なイギリスとは違いアメリカは羨ましいねぇ。よし、いいだろう。依頼を受けるとしよう。ジュリアス、直ちに各隊員に通達とMMIに装備を要請しろ」
祖国の皮肉を口にしながら私はカーテンを閉めジュリアスに指示を出す。
「了解。準備に取り掛かります。」
ジュリアスはそう返事をすると私の部屋から出て行った。




