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アイテム無限利用のチートを授かった俺が、なぜか最強の魔獣やスライムを従え世界を支配することになった件  作者: まるせい


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第8話 ザックスとミリアナとアルテミシアの目的について質問したので「この先に何もない」と教えてやった

「改めて自己紹介させてくれ、Sランク冒険者で前衛担当のザックスだ」


「同じく、Sランク冒険者のミリアナちゃんでーす。トレジャーハンターだよ」


「私はエテルニス宮廷魔導師筆頭のアルテミシア=ヴェルディスです」


 三人は素性を告げると俺を見る。どうやら彼らはエテルニスに仕える冒険者の一行らしい。


 なぜそんな者たちがアビスエンドに潜り、エンシェントドラゴンと戦っていたのか興味が惹かれるのだが、今はそれよりも解決しなければならない問題がある。


「えーと、俺はだな……」


 アルテミシアがこれでもかというくらいに俺を凝視していて居心地が悪いからだ。


「俺はシン、しがない旅の者でーー」


「いいえ、あなたはロヴァン王国第七王子のリクシス=ロヴァン様です」


 俺が適当なプロフィールをでっちあげようとすると、即座にアルテミシアが訂正する。


「人違いじゃないか? ほら、世の中にはよく似た人が三人はいるっていうしさ」


「一ヶ月前に行方がわからなくなった場所で他人の空似があるわけないじゃないですかっ!」


 彼女は必死な様子で俺の言葉を否定してくる。


「私はリクシス様が参加したパーティーにおりました。その愛くるしい顔立ちを忘れるはずがありません」


 そうなのか?

 客観的に見て整った顔立ちだとは思っていたが、いざこうして評価されると悪い気はしない。


 実際、この身体は年相応に華奢で、一見すると少女と間違われてもおかしくない中性的な顔立ちをしているのだ。


「行方がわからない間、どこで何をされていたのですか? その魔物は何ですか? エンシェントドラゴンを破ったあの力は一体? どうしてアビスエンドにいるのですか? そもそもーー」


「ストーップ、落ち着こうよアルテミシア」


 徐々にヒートアップして顔を近付けてきたアルテミシアに困惑していると、ミリアナが止めてくれた。


「相手は王族だしそもそも命の恩人なわけだしさ」


 正直今の勢いで来られると困っていたので助かる。


「すみません、普段は彼女冷静なんですけど事情がありまして……」


 ザックスにもフォローされている様子を見ると、俺もあまり怒る気にはならない。


「不敬を働きまことに申し訳ありません」


 冷静さを欠いていたことに気付いたのか、アルテミシアは頭を下げた。


「そっちこそ、どうしてアビスエンドに来たんだ?」


 せっかくなので、少し相手の事情を探ってみることにする。


「実は、最下層を目指している最中だったのです」


「どうしてまた……、そんな無謀なことを?」


 先程の戦闘から見て分かるように、彼女たちでは序盤のモンスターですら荷が重い。ましてやエンシェントドラゴンに太刀打ちできないのだから自殺としか思えない。


 アルテミシアは膝の上で拳を強く握ると険しい表情を浮かべた。


「現在、エテルニスが各国の侵略を受けているからです」


 彼女は気まずそうに俺を見ると理由を話し始めた。


「リクシス王子がエテルニスで行方不明になり、ロヴァン王国は周辺国を味方につけ包囲網を完成させ我が国に侵攻を開始しました。我々は事態を打破すべく、魔導王ネクロヴァーンが残した遺産を入手するためアビスエンドに潜ることとなったのです」


『やはり、墓荒らしをするつもりじゃったか!』


 ナビゲーターが感情的になっている。


「魔導王の遺産を手に入れたとなれば周辺国も慎重に対応することになるだろ? それしか国を救う方法がなかったんだよ」


「正直無謀な挑戦だったみたいだけどね、アルテミシアには恩があったからさ」


 ザックスとミリアナが彼女を見る。きっと良い絆で結ばれているのだろう。


「そういうことならわかったけど、この先に進んでも何もないぞ?」


「何故そのようなことがわかるのですか?」


 アルテミシアは食い気味に俺に顔を近づけてくる。俺は特に避けることもなく間近で彼女の瞳を見ると言ってやった。


「ネクロヴァーンの遺産は全部俺が回収済みだからな」


「「「はっ?」」」


 三人はポカーンと口を開き惚けるのだった。






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