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二十六時の最終速報
『午後二十六時になりました。緊急のニュースをお伝えしたいと思います。
某日未明、都内にて無残に切り刻まれた女性の死体が発見されました。
喉は掻き切られ、皮膚は隙間が無いほど切り刻まれ、内臓を抉られ、足の肌が品向かれた状態での発見。
第一発見者は、息子の男の子で、彼は余りの残酷な母親の姿に呆然と放心状態です。
犯人は息子に母親の死体を投げ付け、凶器を持ったまま逃亡したようで、依然発見に至っていません。
警察からは、無差別犯の可能性も消しかねなく、近所住民の外出を控えるよう言っています。
外出の際は二人以上で、気をつけて行動するようにとの事です。
以上で速報ニュースを終了致します。
因みに、凶器はカッターナイフでした〜』
砂嵐が煩く流れる中、少年は両手を真っ赤に染めながらケタケタ笑った。