ロックとニコの幽霊でダンジョン見物
とても難しい場所で合同での狩りをすることになった時に、アヴァロンとBBのメンバーで下見にいったことがありました。
ロックと私はもちろんお留守番だったのですが、どんなモンスターが出るのか、見たかった私は、ロックと相談して荷物を銀行にあずけてから、ギルドハウスに戻って、こっそり二人で毒ポーションを飲んで死んで、幽霊のままで、シヴァの出したゲートをくぐってついていきました。
画面が白黒なのが残念ではありますが、すごい数の群れで出てくる、手のついた蛇みたいなモンスターや、びっくりするほど大きい爬虫類っぽいモンスターとかが見られました。迫力です。
幽霊どうしは伏字にならずに話せるので、うっかりロックが口をきいてしまい、ギルマスにばれたのはちょっと、予想外でした。慌てて黙って息をひそめていたのですが、アヴァロンの人が使った謎のスキルで大体どこにいるのかがばれてしまいました。
普通、幽霊は口をきくと透明じゃなくなります。なので適当なキーボードのキーを入力して、その間にターゲットして蘇生するのですが、この珍しいスキルは、透明な幽霊を可視化させることが出来るのだそうです。
あまりにも使い道がないのでこれを取る人はほとんどいないそうですが、このアヴァロンの護衛隊の隊員さんはロールプレイとして「交霊術が使える」という設定なのだそうで、そのスキルを取っていたらしいのです(後から聞きました)
そしてそのスキルに付随して、透明化した幽霊がいると、システムログにゴーストが近くにいるようだ、という表示が出るそうです。
本当に、この人さえいなければ絶対にバレなかったのですが。
ログには幽霊の名前も出ているので、さっき一声、うっかり入れてしまったロックは存在がばれています。
パーティを安全な距離まで下げてから、ギルマスが「ロック!出てこい!」
ロックは、個別メッセージで「ニコは走って帰れば、ばれないんだから、抜けていいよ」と言ってくれましたが、さすがにそれはずるいでしょう。
2人で怒られる方がましでしょう…。多分。
仕方がないです、私も「あ」とかいれて、姿を見せます。
「お前もか、ニコ」
ロックも私も可視化されて、そのまま蘇生されてしまいました。
謎のスキルは、幽霊を可視化して、そのまましばらく呪文の効果が切れるまで幽霊が透明化出来ないものでした。逃げられないんですね…まあ逃げたってあとで絶対大目玉で結果に違いはなかったでしょうけれど。
魔法ヒールがあちこちからかかってフル回復、結局二人で裸足で白ローブで立ち尽くすことに。
Ichi:So, what makes you come here, tagging us?
(で、なぜついてくることになったんだ)
Nicole:I just want to see the monsters i have never seen
(見たことがないモンスターが見たかったのです)
Nicole:I know you won't let us come to hunting, so...
(狩りには連れて行ってくれないのがわかっていたから…)
Rock:we died and ghosted, didn't mean to bother you
(死んでゴーストで見に行こうかって。邪魔するつもりはなくて)
Ichi:and see what happened now?
(で、今どうなってると?)
Rock:Yes, sir
(わかりますけど)
Ichi:and Nico, I have a sinking feeling that this plan is yours?
(ニコ、これはお前の計画だろうという気がすごくするんだが)
Nicole:ye-es...
(そ…それはええと)
*figets*
(もじもじする)
アヴァロンの人たちは*smiles* *giggles*なんて入れていて、面白がられてしまったのがわかりました。
Roland:*have a laughing fit*
(笑いの発作中)
Ichi:*sigh*
(溜息)
Ichi:unruly brats, both of you
(手に負えんガキどもめ)
Ichi:so now you saw monsters, satisfied?
(で、モンスター見て、気が済んだか)
Nicole:yes, guildmaster
(はい、ギルマス)
Rock:yes sir
(はい)
Roland:I will gate them to Avalon, if you'd let me, Ichi?
(俺がアヴァロンにゲートを出そうか?)
Ichi:not yet. Both of you, apologize and say thank you to Avalons,
(いや、まだ。お前ら、アヴァロンにお礼とお詫びをしろ)
Ichi:They use their time and resources for you two
(時間と手間を取らせたんだからな)
Nicole:We are sorry for taking your time, kind sirs
(時間を取らせてしまって申し訳ありませんでした)
Nicole:*bows*
(礼)
Rock:*bows*
Rock:we thank you for your troubles
(お手間を頂いたことに感謝します)
Ichi:Siva, town gate
(シヴァ、タウンゲート出せ)
Ichi:*slaps Rock with flat of the blade*
Ichi:*spanks Nico*
Ichi:go!
(行け)
シヴァのゲートをくぐって、タウンに。
ご丁寧にもゲーティング寸前にロックも私もHPが半分に減らされていました。
バンク前で荷物を取り戻して、ギルドハウスに戻ります。
Rock:見つかっちゃったな
Nicole:ごめんなさい、怒られてしまいましたね…
Rock:最後のあれ、意味わかる?
Nicole:slapsなんとか、でしたね
Rock:ニコのとちょっと違ったし
Nicole:調べます、ちょっと待ってください
Nicole:剣で刃を使用せずに横腹で殴るみたいです
Rock:あ、なんとなくわかる、ローブ一枚だから、切っちゃったら危ないから?
Nicole:ロールプレイ仕様ですね。裸足でローブ一枚だと、確かに。
Nicole:あと私のはあのいつもの「ケツひっぱたく」の英語版みたいです
Rock:うんうん、女の子用なんじゃないか?
Nicole:じゃあ、ロックのあれはいつもの「ぶっ飛ばすぞ」ですね
Rock:ニコ、あとでまた怒られそうな気がしない?
Nicole:多分、よそのギルドに迷惑をかけたと言って叱られそうですね
Rock:一応、さっき謝って、お礼は言ったけど…
Nicole:とりあえず女王様のところにいきませんか?
Nicole:多分今日の話は面白がってもらえて、かばってもらえそうな気がします
Rock:ちゃっかりしてるなあ
Nicole:だって、今日のは本当に邪魔するつもりはなかったですよね
Rock:あの幽霊を可視化するみたいな能力の人がいなければ、ばれなかったし
Rock:見つかってすぐ、走って帰ればよかったかも?
Nicole:いや、でも幽霊感知の人がいましたから…
Nicole:多分ギルマスに聞かれたら、行ったのは秘密に出来ないでしょう
Nicole:ロック、あのダンジョンの場所を知っていますか?
Rock:大体でよければ。多分、陸続きだと思う
Nicole:今度は、二人で行きましょう、もっとゆっくり見たいので
Rock:そうだよな、何も今日行かなくてもよかったんだよ
Nicole:そうですよね…シヴァに聞いたら、ゲートだけ出してくれると思いますか?
Rock:つまり、ゴーストになってから頼む?
Nicole:はい、帰りは走ってくるからって言えば、多分。
Rock:ギルマスはいやがりそうじゃない?
Nicole:アヴァロンのメイジ隊に頼んでもいいかもしれませんが
Rock:いや、ニコそれは多分「迷惑をかける」に入っている気がする
Nicole:じゃあ、シヴァにまず頼んで、だめなら走りましょう
女王様にはこの話は大笑いで受け取られ、アヴァロンから出てくれた選抜下見メンバーに、私がお礼を言っていたと伝えてくれると約束してくれました。
それと英語の解説では、flat of the bladeを使うのは非戦闘員用か、訓練中ぐらいの能力の人用らしいです。エッジを使うのが剣の戦闘用の使い方で、フラットの方は注意喚起用。体の使い方、足の運び方などが悪い時に打つそうです。weapon masterがsomeone in trainingに出す、という解説でした。
spanks herのほうは、大体子ども用なのだそうです。ロックと同じ年なのにこの違い。私だけ絶対、扱いが違いますよね。
私も「ぶっとばすぞ」でいいのに…。なかなか強くならないし、スキルキャップも少ないしPvPも下手ですが、それでもひとりだけみそっかす扱いというのはつらいものがあります。またアヴァロンに行って、スパーリングぐらい、したほうがいいかもしれません。
***
ギルマスとシヴァが戻ったときには、ニコとロックはさっさと逃げ出していて、生産キャラで材料採り。
「セブン兄、ギルマスには内緒にしておいてね」
…たって、いなきゃバレるだろうよ。
ギルドハウスに禁足指定がないということは、そのままうやむやにして、ログオフしてしまったら、次の日には多分もう話題にされないだろう、とロックとニコは同意して共謀した。
「勘所がわかってきた」という用語をニコはシヴァに教わったそうだ。




