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メカニカル☆ウィッチ  作者: 星乃祈
第4章「小さくて大きな夢」
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第61話「学園リーグランキングのトップたち」



 ——全国大会五日目。


「——いよいよ輝お兄ちゃんたちの出番だね、美月お姉ちゃん!」

「はい、そうですわね、レイちゃん」


 一回戦の試合が全て終わり、今日から二回戦が始まるが、その前にちょっとしたイベントがある為、美月はこうして開会式の時と同じ様に観客席に座っていた。

 そんな美月の隣には輝の姪のレイが座っていた。先日の一回戦の時にも自分たちの応援に来てくれたレイは、美月たちと輝たちの試合がある日は、彼女の母の光と家族のルミとエールと一緒にこうして応援に来てくれるらしかった。すっかり懐かれてしまった様だ。


 先日と言えば、心から教えて貰ったワールドユニオンがもう既に全国大会に介入していると言う情報は、自分たちの事情を知っている焔とマーズ、冬馬とマーキュリー、小春とジュピター、輝とヴィーナス、麗とウラノス、ネオンとネプチューンなどの面々には伝えておいた。

 それから白金代表と学園長にも伝えたところ、あちらでもいろいろと調査しておくと言ってくれた。だからこの件に関しては基本的に大人に任せつつ、自分たちも警戒して行くしかないだろう。

 後、他の十年前の事件の真相を知らない面子には、下手に危険に巻き込まない為にも、遠回しに伝えるだけにしておいた。


 そして美月が先日のことを考えていると、スタジアムの中央にMCのステラが現れた。どうやら始まる様だ。


『——皆ー☆ 一回戦お疲れ様☆ どの試合も凄かったよー☆ ……と言う訳で、今日から二回戦が始まるけど……その前に☆ 二回戦からの出場となる各学園のトップ三と各地方予選の優勝者の中でも大注目の、名学園リーグランキングの一位の子たちを紹介するよー☆』


 ステラがマイクを片手に空いている手で指をパチンと鳴らすと、全国にあるメカニカルウィッチ学園の数と同じ七個のモニターが、スタジアムの空中に映し出された。

 このイベントは毎年行われているらしく、優勝候補の紹介と言う面々以外にも各学園の宣伝の面も兼ねているらしい。


 これから紹介される学園リーグランキング一位の中に心が言っていたワールドユニオンの刺客がいる。

 目下一番怪しいのはカガクアイチ校の雨水瓶菜々とアクエリアスだが、直接的な証拠は無い上に彼女たちのだけとは限らない。注視して見なければ……。


『さてさて☆ 皆が一番注目している現高校生チャンピオンバディは最後のお楽しみに回すとして……三年生から順番に紹介をして行くよー☆』


 するとモニターにプロフィールと過去の学園リーグ戦の映像が映し出された。


『まずはカイウンフクオカ校の一位で生徒会長の三年生の四天秤正義(してんびんまさよし)君とリブラちゃんだね☆ 杖を武器とする機体は近距離戦闘が苦手と言う常識を真っ向からひっくり返す、魔法で機体性能を極限まで高めて、インファイトで殴り合うバトルスタイルが特徴的で、去年の全国大会高校生の部では三位決定戦で王牙君とレオ君に敗れて四位になっているけど、その強さは間違いなく圧倒的だね☆』

『——私とリブラは正々堂々とした勝負を望む』

『正義様の言う通りです。 ですから、もしそれを破る様な者がいれば、ワタクシたち自らが裁きましょう……』


 カイウンフクオカ校の青い制服を着た正義(まさよし)は長い金髪をした、巨漢で威圧感のある少年だった。糸目だが薄らと見える分には瞳の色は金だと思う。

 そんな彼の相棒のリブラは長い金髪をした、シスターの様な見た目をした少女だった。こちらも糸目だが薄らと見える分には瞳の色は緑だと思う。

 そして二人の機体の『エンジェルリブラ』は金を基調とした、神官の様な機体で、周囲に展開した合計四機の水晶型の『エンジェルスフィア』で機体に火や水や風や土の力を付与しながら、長い杖の『エンジェルロッド』で相手をボコボコに殴り倒していた。


『続いてはカガクアイチ校の一位で生徒会長の三年生の雨水瓶菜奈(うみずがめなな)ちゃんとアクエリアス君だよ☆ あの有名な雨水瓶自動車のご令嬢で、同社が開発したスピード自慢の機体でバトルするよ☆ バトルフィールドを舞う姿はとても綺麗だけど……綺麗な花には棘があると言う様に、油断しているとチクリと刺されちゃうよ☆』

『——わたくしはただ……お父様とお母様に勝利を捧げるだけです……』

『菜奈様のことは私が必ずお守りします』


 カガクアイチ校の黄の制服を着た菜奈(なな)は青い髪をルーズサイドテールにして、青い瞳をした、メガネをかけた少女だった。

 そんな彼女の相棒のアクエリアスは青い髪に、赤い瞳をした、騎士の様な見た目をした少年だった。

 そして二人の機体の『レインアクエリアス』は、心とヴァルゴのハートヴァルゴと似た戦乙女(ヴァルキリー)の様な機体で、背中に装備した『レインマルチブースター』から発射した無数のビームの弾丸をまるでドローン武器の様に操って攻防共に活かしながら、圧倒的なスピードで相手に近づいて双槍の『レインツインスピア』で串刺しにしていた。

 一見するとドローン武器に目を奪われがちだが、その最大の強みは高い機動性を活かした巧みな槍術だろう。色んな意味で油断できない。


『次は二年生だよー☆ まずはサンスイミヤギ校の一位で二年生の牡羊尾刃(おしつじおじん)君とアリエス君だね☆ 相手の攻撃を全て無効化して、逆に刀によるカウンターを決めるバトルスタイルが特徴的で、去年の全国大会高校生の部の準優勝者である咲良ちゃんとキャンサー君とは、同じ刀使い同士として熾烈なバトルを繰り広げていたねー☆』

『——押忍! 師匠との修行の成果を試すっす!』

『私と刃は日々進化を遂げているのだ!』

 

 サンスイミヤギ校の緑の制服を着た(じん)は短い緑の髪に、緑の瞳をした、武道を嗜んでいそうな少年だった。

 そんな彼の相棒のアリエスは緑の髪に、青い瞳をした、武人の様な見た目をした少年だった。見た感じ師弟関係なのだろうか?

 そして二人の機体の『ゴールデンアリエス』は緑を基調とした、竜の様な亜人型の機体で、武道の動きと魔法を合わせた無敵時間に近い理論で相手の攻撃を無効化し、刀の『黄金刀』で的確なカウンターを決めていた。


『続いてはオヤシロシマネ校の一位で二年生の射手日大和(いてびやまと)君とサジタリウスちゃんだよ☆ 大型の火器による圧倒的な火力で相手を殲滅するド派手なバトルスタイルが特徴的で、高校生チャンピオンバディの輝君とヴィーナスちゃん相手にも喰らいついていたねー☆』

『——今年こそ白金先輩たちに勝って、俺たち兄妹が高校生チャンピオンバディの称号を手に入れるんだぜ!』

『はい、大和兄様。 (せつ)もお供します』


 オヤシロシマネ校の橙色の制服を着た大和(やまと)は逆立つ赤い髪に、赤の瞳をした、熱血そうな少年だった。

 そんな彼の相棒のサジタリウスは赤い髪に、黄の目をした、巫女の様な見た目をした少女だった。

 そして二人の機体の『クニツサジタリウス』は赤を基調とした、重戦車の様な四脚の機体で、両手の大型のクロスボウの『クニツマルチクロスボウ』と、四脚構造を生かして機体の背面に装備した合計八機の巨大な大型の銃の『クニツマルチキャノン』で、相手を消し飛ばしていた。


『今度は一年生だよー☆ まずはレキシキョウト校の一位で一年生の双子坂夏凛(ふたござかかりん)ちゃんとジェミニ君ちゃんたちだね☆ 皆もご存知、去年の全国大会中学生の部で優勝した、現中学生チャンピオンバディだね☆ 双子の弟の千秋(ちあき)君が作った機体を、姉の夏凛ちゃんと二人で一人のジェミニ君ちゃんたちが駆りバトルするよ☆ 様々な武器と魔法を扱う変幻自在なバトルスタイルは、正にトリックスターだね☆』

『——うちと千秋とジェミニたちの絆の力を皆に見せてやるんよ!』

『『ジェミニたちは四人で最強なのですー!』』


 一学期の頃の学園リーグ戦の映像であるからか、夏凛はレキシキョウト校の藍色の制服を着ていた。今は皆白の夏服で、スカートやズボン、それからリボンタイやネクタイの色でしか判別できないから……。

 夏凛たちの機体のデュアルジェミニには以前控え室で少し見せて貰ったが、映像の中の学園リーグ戦では、杖を使った魔法や、弓を使った狙撃、盾を使った格闘など、紹介通りいろんな武器や魔法を使って相手を圧倒していた。

 成程、サポートメカに搭載した装備に換装することで、バトル中も装備ごとバトルスタイルを切り替えられるのか。見た感じバトル中に切り替えられるのは四つが限界の様だが、それでも十二分に凄い。流石は中学生チャンピオンバディだ。


『続いてはシゼンホッカイドウ校の一位で一年生の蛇遣異零(へびつかいれい)ちゃんとサーペンス君だよ☆ え〜と、運営からの情報によると……どうやら孤児院の出身の関係で七月になってから遅れて編入したみたいだけど、直ぐに同校のトップ十を薙ぎ倒して一年生ながら一位の座を手に入れたみたいだね☆ それにも関わらずジュニアリーグの記録が一切無い見たい……正に無名の怪物だね☆ これは今大会のダークホースになるかもしれないよ☆』

『……ボクの役割』

『……自分の役目』

『『……果たすだけ』』


 シゼンホッカイドウ校の暗い赤の制服を着た(れい)はロングヘアの色が抜け落ちた真っ白な髪に、血の様に真っ赤なハイライトの消えた瞳をした、綺麗な人形の様な少女だった。しかも制服の上から体のシェルエットを隠すくらいにブカブカなコートを羽織っていて、口元もまるでマスクの様に服で隠しているを見るに、寒がりなのだろうか?

 そんな彼女の相棒のサーペンスは漆黒の髪に、血の様な真っ赤なハイライトの消えた瞳をした、同じく人形の様な見た目をした少年だった。

 そして二人の機体の『カオスサーペント』は黒を基調とし、赤の装飾が纏った機体で、大剣の機能を持つ大型のライフルの『カオスソードライフル』とブースターを内蔵した盾の『カオスシールドブースター』の銃と剣と盾と言うオーソドックスな装備だけで相手を確実に追い詰めて撃破していた。まるで機械の様に正確無比な戦い方だ。

 七月になってから……つまり四月に起きたメカニカルウィッチ研究所のテロ事件の後に編入して来て、しかもジュニアリーグの記録が一切無いと言う怪しい点が多いが果たして……。


 すると美月の隣に座っていたレイが急に声を上げた。


「あ、(れい)お姉ちゃんだ! へ〜、シゼンホッカイドウ校の一位だったんだ! 凄ーい!」

「レイちゃんのお知り合いですの?」

「うん! 一昨日迷子になった時に会ったの! 凄く綺麗な人だったんだ!」


 そう言えば、レイは一昨日迷子になった際に、他校の生徒たちに助けて貰ったと言っていた。その生徒はレイを控え室の近くまで送るだけで顔は見せなかったが、(れい)のことだったのか……。

 迷子のレイを助けてくれたあたり優しい人なのだろう。美月は心の中で反省した。いくら怪しいとは言え、決めつけるのは良く無かった。


『そして最後に、皆が一番注目している現高校生チャンピオンバディの紹介だよー☆ 全国にある七校のメカニカルウィッチ学園の中でも一番と言われているミライトウキョウ校の一位で生徒会長の三年生の白金輝(しろがねひかる)君とヴィーナスちゃんだよー☆ 二年前、ジュニアリーグの記録が一切無かったにも関わらず、一年生ながらミライトウキョウ校の一位の座を手に入れ、そのまま全国大会高校生の部で優勝した無名の怪物☆ さらに二年連続優勝を成し遂げたことで今も尚、その称号を持ち続けている現役最強高校生☆ 正に大会一番の優勝候補だね☆』

『——ヴィーナス。 高校生チャンピオンバディに相応しいバトルをしよう』

『はい、マスター』


 輝とヴィーナスの紹介が始まった。

 どうやらミライトウキョウ校の瑠璃色の制服を着ているのを見るに、六月に起きた事件よりも前の学園リーグ戦の映像の様だ。こうして見ると、ヴィーナスは最近は本当に明るくなったと思う。


 そして学園リーグランキング一位を紹介するイベントを終えたステラが、二回戦の始まりを宣言した。


『それじゃあ皆お待ち兼ね☆ 名学園リーグランキングの一位の子たちも出場する二回戦の始まりだよー☆ そしてその最初の試合に登場するのは、今紹介したばかりの、高校生チャンピオンバディで、ミライトウキョウ校の一位で生徒会長の三年生の白金輝君とヴィーナスちゃんだよ☆ そしてそんな高校生チャンピオンバディの輝君たちとバトルするのは、同校の一年生の獅子谷音牙(ししたにおんが)君とオルカ君だよ☆ 皆見逃さないでねー☆』



*****



 ——『工場群』のバトルフィールドにて。


『——予選を突破して出た全国大会大会の一回戦でも勝てたと思ったら……もう白金会長ともう当たるなんて……! だけど諦めねえぜ! 俺たちはこの全国大会の舞台で兄貴たちとバトルするんだ! そうだろ、オルカ!』

『音牙の言う通りなんだな! こうなったら僕たちの全部をぶつけるしかないんだな!』


 以前入学式の日に美月たちが輝たちとバトルした工場群は、工場を模した陸地部分の周りを海を模した水場で囲んだ、水陸のあるバトルフィールドだった。

 

 その水中から、王牙の弟の一人である音牙とオルカ機体である『キングオルカ』が浮上して来た。

 以前美月たちと学園リーグ戦でバトルした時は、ハイパーキングレオへの合体変形の為に非人型の魚の様な機体をしていたが、今回は魚人を思わせる亜人型の機体になっていた。先週見たキングイーグルと同じく、これが本来の姿なのだろう。ちなみに色は相変わらず黄金のままだった。


 キングオルカは今は水中戦用に亜人型から魚の様な姿へと完全変形しており、本来の頭部をシャチの頭を模した大型の頭部の中に収納し、肩部分の先端をヒレに見たて、背部の大型ユニットのスクリューを尻尾の代わりにしていた。

 そんなキングオルカは背中の二問の『キングキャノン』と、背中に内蔵した多数の『キングガン』を一斉に撃ち込みながら、手足の役割も担う四本のブースターを使って海面から一気に飛び上がった。


『『マジカルスキル! オルカファング!』』


 キングオルカはシャチの頭を模した大型の頭部に搭載された小型の『キングブレード』を巨大な魔法の牙へと変化させながら、上空にいるノーブルヴィーナスの元へと飛び掛かった。


『さあ、ヴィーナス! 僕たちの新しい力を皆に見せる時だよ!』

『はい、マスター……! 生まれ変わったヴィーナスたちの力を(みな)さんに見せましょう……!』


 美月が観客席から見ている視線の先には、姿を一新したノーブルヴィーナスが飛行魔法を使って飛翔していた。

 ノーブルヴィーナスは機体のベース部分はそのままだったが、『ノーブルガンソードC(カスタム)』へと改造が施された二丁の銃剣を両手に装備し、さらに『ノーブルマルチシールドC(カスタム)』へと改造が施された翼の様なドローン武器を合計四機背中に装備していた。

 元々の二機でも厄介だったドローン武器が四機に増設されてる……。もし決勝戦までお互いに勝ち進んだら、かなり苦戦しそうだった。


 そしてノーブルヴィーナスが新たな武装を展開した。


『ヴィーナス!』

『はい、マスター。 ノーブルマルチウィングC(カスタム)発射』


 改造されたドローン武器は隊列を組むと、以前よりも威力が増したビームを一斉に放った。火力も上がっている。

 さらにノーブルヴィーナス本体もノーブルガンソードC(カスタム)による射撃を放った。やはりこちらの火力も上がっている。


 ノーブルヴィーナスはキングオルカが撃ち込んで来たビームの弾幕を破ると、逆に自信のビームの弾幕を相手に浴びせ返した。


『ぐっ……!?』


 そのあまりの火力にキングオルカは展開中のマジカルスキルを強制的に解除された。

 そのせいで水中戦用の機体にも関わらず、空中で無防備な姿になってしまう。


『オルカ! 一旦変形するぞ!』

『了解なんだな、音牙!』


 するとキングオルカは一度亜人型の機体へと戻り、手足の役割を兼ねる四本のブースターを使って、空中で姿勢制御を行った。

 そして再びキングキャノンとキングガンを撃って牽制しながら水中に戻ろうとする。

 しかし……。


『させないよ、ヴィーナス!』

『はい、マスター。 簡易変形、ノーブルスナイパーライフル』


 ノーブルヴィーナスは二丁のノーブルガンソードC(カスタム)を連結させて、一丁のスナイパーライフルを作り出した。

 そしてドローン武器にキングオルカが撃ち込んできたビームの弾幕を押し返させながら、自身は正確無比な狙撃を放った。


『ぐっ……!?』

『不味いんだな!?』


 ビームの雨が飛び交う中、ノーブルヴィーナスは次々にキングオルカのブースターを撃ち抜いていった。輝たちの腕は相変わらず本当に凄い。

 

 それに対してキングオルカは、背中と肩の大型のキングブレードを使って何とか致命傷だけは避けていた。音牙たちも全国大会に出て来るだけあって本当に凄い。普通なら最初の狙撃で落とされてもおかしく無いのに……。


 そしてボロボロになりながらも何とかギリギリ戦闘不能になっていないキングオルカが水中へと墜落した。

 しかし次の瞬間、水中で大きな爆発が起こったかと思うと、再び魚の様な姿となったキングオルカが、巨大な魚のオーラを全身に纏って現れた。


『『マジカルスキル! オルカキングタックル!』』


 キングオルカはノーブルヴィーナスのビームの弾幕を真正面から弾きながら再び突撃して行く。


『獅子谷音牙君もオルカ君も本当に凄いと思うよ。 だけど僕たちも勝ちは譲らないよ! 僕たちにも負けられない理由があるからね! 行くよ、ヴィーナス!』

『はい、マスター……! これこそがヴィーナスとマスターの新たなる魔法……!』

『『マジカルスキル! ヴィーナスバスター!』』


 ノーブルヴィーナスは二丁のノーブルガンソードC(カスタム)と四機のノーブルマルチウィングを展開すると、それぞれの銃口に魔法陣を展開させた。

 そしてそこにビームを撃ち込むことで、六つの魔法陣の元から巨大なビームが発射された。


 発射されたビームはとてつもない威力をしており、キングオルカを纏っているオーラの上から吹っ飛ばした。


『ぐっ……!? 流石は高校生チャンピオンバディだぜ! ぐわぁっ!?』

『音牙!?』


 そしてキングオルカはその身に纏っていたオーラごとマジカルバリアを破壊されて戦闘不能になった。


 それを見たMCのステラがバトルの決着を宣言した。


『決まったー☆ 勝者はミライトウキョウ校の一位で生徒会長の三年生の白金輝君とヴィーナスちゃんのノーブルヴィーナスだ☆ 試合時間は何と三分を切っている☆ これこそが優勝候補……これこそが高校生チャンピオンバディの力だー☆』

「やったー! 輝お兄ちゃんたちが勝ったよ、美月ちゃん!」

「ええ、そうですわね……」


 隣に座っていたレイが大はしゃぎで喜ぶ中、美月とサターンは更に強くなった輝たちを見て驚きを隠せないでいた。


「——これが……輝先輩とヴィーナスの新たなる力……!」

「はい! これは間違い無く、今大会で一番の強敵ですね!」


 

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