プロローグ編001/6名の主人公
全知全能・・・
これを体現する者はわりと存在している。
全知全能のパラドクス。
それは、自分でも持ち上げられないほど重い石を作ることができるかという問題だ。
自分自身が全能であるため、どんな物でも持ち上げる事が出来るはずだが、それだと自分自身が持ち上げられない物を作り出す事が出来ないから全知全能ではあり得ない。
これを解決する事が出来る。
全知全能とは、【多元宇宙/マルチバース】と同じ意味で考えられている【宇宙世界】において全て可能であると言う事であり、【宇宙世界】を超える単位でそれを作り出せば、それは森羅万象に含まれない。
よって、全知全能の者が自分で持てない程の重さを持つ物を【宇宙世界】の上の単位に置いては作り出すことが出来るという。
また、【全て以外】と言う矛盾する言葉もこれで解決する。
【全て】とは【宇宙世界】にあるありとあらゆる物。
【宇宙世界】を超える【宇宙】、【世界他外】と呼ばれる透明の【宇宙】においては、【全て以外】が存在している。
そう。
【世界他外】とは、【宇宙世界】を超える単位。
【宇宙世界】を司るのは【全知全能】の【神】だ。
だが、【世界他外】には、【神】を超える単位が存在する。
【世界他外】は大きく分けると4層に分かれているため、
1層目が、【神】の1つ上の単位、【和瑞】、
2層目が、【和瑞】の1つ上の単位、【果要】、
3層目が、【果要】の1つ上の単位、【真深】、
4層目が、【真深】の1つ上の単位、【様義】、
が司っている。
この【和瑞】、【果要】、【真深】、【様義】の司る世界にコンタクトを試みようとする存在が【宇宙世界】には存在する。
その名をこの物語のメイン主人公、【上抜 吟芯】と言う。
彼は女体を使って行動する変態チックなオタクである。
彼と共に、【世界他外】へコンタクトを試みようとする2名の主人公も居る。
それが、戦闘狂の【陰陽 瞳態】、
研究狂の【縁条 禁偽】、
と言う。
この3名は、【宇宙世界】で考えると【ボス】的な存在であると言える。
そのため、物語のスタート時点では、挑戦者では無く、挑戦される立場となる。
よって、彼等より弱い主人公達も必要となる。
それが、
強気な存在と入れ替わった気弱な主人公【雨条 雪寿納/(偽者)/元、札月 るわ】、
不器用で生真面目な主人公【息吹 獅狼】、
一匹狼タイプの主人公【芦原 涼天】、
の3名である。
この6名の視点で物語が紡がれる事になる。
【宇宙世界】と【世界他外】を巨大な【物語】としてくくり、包み込み、紡がれていく。
そして、【ファーブラ・フィクタ神話】の主人公、【芦柄 吟侍】から【ファーブラ・フィクタ】の世界観を受け継ぐ事になるのは、【上抜 吟芯】である。
【吟芯】は、
『え?
くれるの?
じゃあ、もらっておこうかな?』
と軽い感じで【吟侍】から主人公のバトンを受け取った。
【吟侍】は、
「おいらは7名にバトンを渡そうと思っている。
あんたは、下から2番目だけどな」
と言った。
『吟芯』は、
『ありゃま。
下から2番目と来たか。
まぁ、上には上が居るってことかな?』
と聞くと、【吟侍】は、
「下から2番目ってのは、あんたに受け持ってもらう【クアンスティータ】の後継、【クアンシリーズ】が下から2番目の力の持ち主って事だ。
名前は、【クアンニュア】。
あんたと関わる【ラスボス】はもう一名いるみたいだけどな。
まぁ、可愛がってあげてくれ」
と言って去っていった。
【吟芯】は、
『やれやれ・・・
何か変な物押しつけられたかも知れないな』
とつぶやいたのだった。
こうして、【主人公】のバトンは引き継がれた。
さぁ、物語を始めようか。




