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アカギ戦記  作者: 饅頭
一章【京都百鬼夜行】
20/130

ヤクモ顕現

 同日。12時55分。金輪寺霊園前。

 葵が周囲を警戒しながら一人立っていると見覚えのある人物が近づいてきた。

 「おやおや、こんなところで奇遇ですね」

 「あっ!確か観光案内所の」

 「はい。丸山です。どうですか、京都は楽しめてますか?」

 「はい。すごく」

 「それはよかったです。ところでいつ頃までこちらに?」

 「えっと・・・」

 「おっと失礼、あまり聞くことじゃなかったですね。申し訳ございません」

 「いえいえ、大丈夫です」

 「それはよかった。後3分ですかね」

 「え?」

 「おや?あなた方が待ち構えている時間まで」

 葵の全身に鳥肌が立つ。

 身の毛もよだつ恐怖。

 「〈限定解除5番〉!」

 葵と丸山の間に円が出現しそこよりヤクモが顕現する。

 「ははっ、成程な呪怨玉を破壊するほどの怪異ってのは、それか!あぁとてもほしいぃ。それがあれば生命の母を顕現させられるだろう」

 丸山がヤクモを見た途端今までの物腰の柔らかい優しい顔は一変し悍ましい悪魔のような笑顔になる。

 「やっと私の出番か。それで我が主、貴公の敵は目の前のコイツであっているかい?」

 ヤクモが葵を守るように大きく両腕を広げ丸山に対して威嚇するように立ちはだかる。

 「そうよ。・・・。あの、主っていうのは、ちょっと・・・」

 「なんだ?私と貴公の関係は主従。ならばマスター、それとも主君。色々だな」

 「いや、あの。普通に葵でいいんだけど・・・」

 「それでは示しがつかないと思うが?」

 「えぇ、今そんなとこにこだわられてもなぁ。じゃあマスターで」

 「承知した。我がマスター」

 「おいおい。私のことを無視して好きに喋るなよ。妬けるなぁ」

 丸山が数歩後ろへと下がり懐に手を入れる。

 「PSAの数合わせとその従僕が相手とは当たりくじを引けたかな?っと、改めて自己紹介をしてあげるよ」

 「我がマスターを数合わせなどと貶した貴様の名など興味もない。豚のようにわめいて死ぬがいい」

 「まぁそう出張るなよ怪異風情が。私の名は 蘆屋恭介あしや きょうすけ だ」


To be continued.

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