第0話 前回までのあらすじとキャラクター紹介
過去の記憶を持たない凄腕のトレジャーハンター「遺跡喰らい」のミリア。
ある日、遺跡で出会った「金獅子」ブレイズに惚れ込まれ、強引な彼と相棒になったミリアの前に、ブレイズの弟で「静謐の賢者」と呼ばれるアズールが現れる。
当初はミリアの未知なる力を「資産」として支配しようとしたアズールだったが、彼女の気高く慈愛に満ちた魂に触れて陥落。犬猿の仲である兄弟が、ミリアを巡って火花を散らす奇妙な3人旅が幕を開けた。
旅の途中、ミリアを「聖なる器」と呼ぶ謎の黒衣の集団が襲いかかる。
ブレイズとアズールは、それぞれ命懸けでミリアを守り抜き致命傷を負うが、ミリアに眠る力によって命を救い留められた。
彼らの激しくも優しい愛に触れたミリアは、どちらか一人を選ぶことなどできないと悟る。「焼き尽くす太陽と、静かに満ちる月。両方なければ私は息ができない」
強欲な女王の宣言に、兄弟もまた彼女のすべてを受け入れ、三人は強固な愛と絆で結ばれた。
ミリアの脳裏に浮かんだ「創世の宝玉」「銀の揺り籠」「月の民」という帝国の禁忌に触れる言葉たち。
最強の剣と最高の頭脳を両手に抱え、ミリアは自身の記憶と世界の秘密を解き明かす新たな旅へと足を踏み出す――。
【ミリア】
「遺跡喰らい」の異名を持つ凄腕のトレジャーハンター。1年より前の記憶を持たない。燃えるような赤髪と紫色の瞳の美女で双剣を操る。古代ルーン文字を本能的に理解できる力を持ち、遺跡をこよなく愛している。優れた製図能力を持つが、地図に描く魔物の絵は独特。誇り高く自立した性格で、ブレイズとアズールのどちらか一人を選ばず、二人を同時に愛する強欲な女王。
【ブレイズ・クリフォード】
黄金の髪と空色の瞳を持つ、巨躯で野性的な剣士。アズールの兄。クリフォード公爵家の嫡男にして史上最年少で「獅子心騎士団」団長となった英雄だが、現在は家を捨てている。豪快で粗暴に見えるが情に厚く、圧倒的な腕力と勘の鋭さで大剣を振るう。遺跡で出会ったミリアに執着し強引に相棒となる。のちに命懸けで彼女を守り抜き、胸に大きな傷跡を「勲章」として刻んだ。ミリアを激しく情熱的に愛する「太陽」。
【アズール・クリフォード】
絹糸のような金髪と夜空色の瞳を持つ中性的な美貌の青年。帝国の「七賢者」の一人でクリフォード家の次期当主。ブレイズの弟。潔癖で合理主義、効率を重んじる理屈屋で、兄に強いコンプレックスを抱いていた。当初はミリアの力を「資産」として支配しようとしたが、彼女の慈愛と知性に触れて陥落する。胸を貫かれる致命傷を負ってなおミリアを守り抜いた。彼女に絶対の忠誠と、静かな「月」のような愛情を捧げる。




