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ロボット しょうもな度☆1

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 私は今日、ロボットになった。手術自体はかなり前からあったのだが、お金に余裕が出来、覚悟も出来たため、1歩踏み出してみたのだ。

 そもそも我々人間は、はるか昔から存在した。しかしどこで生まれたか、どのように進化したのかなどの記録は残っておらず、捜索も行われたが特に良い結果は得られなかった。だが数十年前、私たちは前時代の遺物を手に入れた。そしてそれは何にも変えられない情報と技術をもたらした。その過程で出来上がったのがロボット化だ。

 そこで我々は人間になかった「寿命」を手に入れた。

 我々は、自殺するか殺されるかしか死ぬ方法がなかった。事故なら直され、自殺や他殺でも死体が見つかったりすれば復元されてしまう。しかしロボットは違うのだ。次第に肉体が朽ちていき、最後には全て消えてなくなる。人によって寿命も顔も違い、柔らかい体でなめらかに動くことが出来る。作られたような動きではなく、自由に動くことが出来る。それに、新たな命を授かることも出来る。誰かが死ぬと当然のようにどこから来たのかも分からない人間が補填される我々にとって、それらはとても魅力的だった。

 しかしロボットは脆かった。人間なら絶対に壊れない弱い力でも壊れてしまう。つまり、寿命を絶対に全うできる訳では無いのだ。反対派はそこを批判した。だが私はそこが美しいと思った。一瞬の儚い命を散らすことなど、人間のままではできない。けれども同時に怖かった。何も感じなくなる瞬間が、いつ訪れるか分からない恐怖を追い払えずにいた。今となってはくだらない恐怖だったと思う。やがて来る死の瞬間さえ、愛おしい。

 私は今日、ロボットになった。これから私は、死へと近づくこの短く美しい余生を、最後まで愛すだろう。

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