舞とのデートについて。4(色々な変化)
冒険者ギルドを出た俺達は、一樹達のことを聞くために城へと向かった。
その途中の国民の反応に関しては、もう省略することにする。
俺達が城へと辿り着き、門番を確認すると、ちょうどケイゴの姿があった。
「ケイゴ、ちょっといいか?」
「うん?ああ、ユウトじゃないか。どうしたの?」
俺が話しかけると、ケイゴは快く返事をしてくれた。
「一樹………勇者達はまだこの国にいるのか?」
「ああ!
実はね、昨日の時点で別の国に移動したんだよ。強い兵士に鍛えてもらうらしいよ」
ふーん、なるほど。
だから魔物襲撃の時に来なかったんだな。
とりあえずは納得した。
「わかった、ありがとな、ケイゴ」
「うん、それはいいんだけど、どこに行ったかは聞かないの?」
不思議そうな顔をして聞いてくるケイゴ。
確かに、普通は親友なんだったら向かうべきなのかもしれないけど……
「大丈夫だ、一樹は今必要なことをしてくれている。
だから、俺も俺のできることをしないといけない」
一樹が魔王を倒すっていう面倒なことをしてくれてる間に、俺は少しでも元の世界に帰る方法を模索しないといけないのだ。
精神論は別として、今は再会する時じゃない。
「まあ、ユウトがそれでいいのならいいんだけどさ。
でも、心配くらいはしてあげてね」
「ああ、わかってるよ。
あいつなら平気だとは思うが、心配しなかったことはない」
「ははっ、そっか。
勇者様もユウトのこと心配してたからさ。
なんだか両想いみたいだね」
「やめろ、俺にそっちの趣味はない」
まあ、普段の一樹の言動を聞いてたら、勘違いするやつも出てくるかもしれないけどさ。
俺が好きなのは舞であって、決して男ではない。
「まあ、教えてくれて助かった。
じゃあ、またな、ケイゴ」
「うん、じゃあねー」
そんな軽いノリでケイゴに挨拶した後、俺達はご飯を食べるために、宿に戻った。
正直、街の飯屋よりハルノの料理の方が美味しいと思うからだ。
ちなみに俺も舞も大した料理はできない。
「凄いな。これは」
宿には大量の人が行列を作っていた。
俺達はその脇を通り抜けて食堂へと向かう。
「あ、ユウトさん!」
その途中で、ハルノに声を掛けられた。
「どうした?」
「いえ、ユウトさんのおかげで、こんなに客が来てくれて……それに、辞めていった人達も戻ってきてくれたんです!本当にありがとうございました!」
「あー、もうその件はいいって言っただろ?
俺達はしたいようにしただけなんだからさ」
ハルノは結構いい意味で根に持つタイプらしい。
かれこれ五回ほど感謝されてる気がする。
「それで、ご飯は食べれるのか?」
「あ、はい、ユウトさん達の席は、ちゃんと用意してます」
「そうか、それは良かった」
人が増えたからご飯は食べれません、とかだったら最悪だからな。
折角の日本食なんだから、食べれる時に食べておかないと。
「じゃあ、仕事頑張れよ」
「はい、ありがとうございます!」
六回目。
俺達の席は、昨日まで座っていた席と同じ席だった。
気を利かして、特等席にしてくれたらしい。
そのせいか、俺達が座った時の周りの視線がやばかった。
「なんか、この視線にももう慣れてきたな」
「そうだねー。みんな優斗君のこと見てるもんねー」
いや、半分くらいは舞を見てると思うけどな。
「とりあえず、これからの一ヶ月だが、しばらくは冒険者としてお金を貯めようと思う。このままじゃ、お金が尽きるのも時間の問題だろうからな」
「うん、賛成!
何をするの?」
「うーん、それは明日実際に依頼を見てから考えよう」
「わかった!」
そんな会話をしている内に、俺達の席にご飯が届いた。
今日はしょうゆラーメンだ。
「ラーメン……まさかこっちの世界で食べれるとはな」
「本当、地球の食べ物を伝えてる人がいて良かったねー」
「ああ、全くだな」
とりあえずの優先順位としてはこんな感じだ。
1.冒険者としてお金を貯める。
2.ステータスに振り回されないように修行をし、同時に眷族を進化させる。
3.隣の国に行ってタウリに会う。
オミスに会うためには、条件とやらを達成しないといけない。
その為には、強くなることは必要不可欠なことだから、まずはそこからだ。
これからの方針を決めた俺達はご飯を食べた後、宿でゆっくりと休んだ。




