59.5-13話 神罰 〜 命名者:あらすじ ・焼き滅ぼせし破滅の剣。・セモリナエルフは平たい胸族。・フラウアエルフはおっぱいエロフ! 〜
例によって話が進まない話。
こんとんはー! ビームを出したいはーくんだよー!
完成したエクスカリバー・レヴァティーン(ながいからつぎからはレヴァティーンと略す)を両手に握って、唐竹袈裟払い……と時計回りに剣をふり逆袈裟で締め突きで追い討ちする、これを一連とし、とりあえずかるくこれを千本ながしてみて具合をたしかめた。
それで問題はないようだったのでこんどは片手でにぎってそれぞれ千本ながす。
これもとくに問題なし。なのでそのまま、キリよく五千本になるようあと二千本ながす。
こんどは時計まわりではなく不規則的に断続的にかつ両手持ちと片手持ちをおりまぜながら行った。
胎息という、息とめていてもなぜか呼吸できる謎の技術を習得しているとこういう無呼吸連打がグッと長続きするんだよね。
こうやってなんども振り回して違和感がないのを確認し、『中原式貯蔵術』で『魔氷』化する。
まず『中原式貯蔵濃縮術』で普遍的魔力をとり除き、重要なものや必要なもの、または意味のあるものが末節からに混じっていないか? 役に立つものはないか? 『魔氷』の成分分析し末節を精査する。二度三度の確認をし、問題なしと判断してから『中原式貯蔵圧縮術』で末節をとり除く。
今度は『魔氷』内の枝葉を精査する。そして不要なモノ無益なモノ悪害なモノなどをとり除いていく、この時単体では役に立たないけど他と合わせて効果を発揮させるモノをとり除かないよう細心の注意をはらう。
ちなみにオレはこの作業のことを枝打とよんでいる……あ、剪定でもいいかも。
技術とはいつの世も未来にむかって進歩するもので、この『中原式貯蔵術』系統の技術もまた革新していた。
『魔氷』は構成要素の大半をしめる普遍的魔力の中にまぎれるようにして心核根幹も枝葉末節も点在している。
これは謂わば作業部屋の中を散らかし放題にし、整理しないままに作業を行うようなもので、そうやって作業することはお役所仕事でたらい回しにされつづけるようなものになる。
コンピュータでいうところのデータファイルの断片化している状態で、これは例えるなら、仕事に必要な資料(複数枚の書類がファイリングしてある)がばらけてしまい、いたるところに断片が散らばっている状態だ。すごく効率がわるそう……。
そんな断片を拾い集めて並び揃えて纏めていく作業をデフラグとよぶ。
これは『中原式貯蔵圧縮術』により普遍的魔力と末節がなくなり『魔表』のいたるところに断片化して落ちている心核、根幹、枝葉を拾い集めて纏めるデフラグをおこなう。
題して『中原式整頓術』?
え? アレンジって改良的な意味じゃないのか? この場合はフラワーアレンジメントのアレンジかな? たぶん。
いや名前は、どうでもいいんだよ。重要なことじゃないし。
この『魔氷』のデフラグ、どんな効果があるのか?
それは、まず全体的な性能がいくらか向上する。
エネルギー効率や伝導率、反応などが良くなり、省エネ・高効率になる。
そして、前二つを前座にする素晴らしい点。
『中原式目録術』での複製の際の魔力コストがおおきく低減することだ。
これは構造情報を手本に複製するんだけど。その際にかかる魔力コストはそれ自体の魔力と、それとは関係なく消費する魔力の合計。
このうちの前者は必須なもの……というかこれをケチるとまともに複製できない。これを必須コストとよぶ。
後者は技術料というか手間賃というかそんなかんじのもの。これは複製するモノの『魔氷』の表面積(正確にはそれに近いナニカ)と体積に比例していて。これは予備コストとでもよぼう。
ええと『中原式整頓術』により魔表にまんべんなく分散していた構成要素 を心核を中心に根幹、枝葉と重ねるように圧縮密集に纏める。
これにより密集したことなより表面積が少なくなるのはもちろん、構成要素が分散していたことによって、体積が実際の質量との差がおおきく肥大化していたものが、密集させたことにより体積と質量の差がすくなくなり妥当なものになった。そして、それによって予備コストをおおきく削減することに成功した。やったね!
これだけでもかなりの成果が得られたが、次はさらに性能を追求したい人用の玄人向け技術
『中原式整頓術』をとっちらかった作業部屋の片付けに例えたけど、この技術はそこからさらに一歩ふみいって、作業の動線を考えたつくりに変えてさらに使いやすくする。『中原式最適化術』とでもよぼう。
そうやってオレはレヴァティーンを『魔氷』化して枝打し、『中原式整頓術』と『中原式最適化術』をほどこした。
そうして、その作業が完了して、オレはちょっとつかれていたのか、悪魔にささやかれたのか、魔がさしたのか、天啓がおりたのか……まあ理由はともかくとして、みょうな思いつきをした。
『魔氷』を物質化するのにつかう魔力……これを上位エネルギーの龍気に変えたらどうなるんだろうと……思いついてしまった。
思いついたが最後だったのか、なんの準備も実験もなくいきなりレヴァティーンでためしてしまった。
結果、レヴァティーンは青白く微光し、非常に張り詰めたかんじに実体化した。エネルギーがパンパンサイズだった。
それを見た瞬間、『臨界突破』という言葉を幻聴した。
ほぼ無心で切っ先を天にむけ、張り詰めたエネルギーを解放するイメージをレヴァティーンに伝えた。
その日、光の柱が天に昇った。
これを見た人々はとか神様がお怒りだ、神罰の時だ、ラグナロクだと大騒ぎだった。
一方、はーくんを知る人は、あ、あれはーくんだ。とわりと冷静だった。
命名者:むしゃくしゃしてやった。めっちゃスッとした。またやりたい。




