59.5-10話 太陽炭 〜 命名者:はーくん服屋、売り尽くし閉店キャンペーン開店セール中だよー? 〜
実際やすい!(無料)
おはざーっしゅ! はーくんだよ!
そういやオガクズからを炭がつくれるんだよね。
まずオガクズをあつめて焼きかためてオガライトという燃料をつくり、それを炭焼きしたのがオガクズの炭──オガ炭だ。
これの作法が白炭のそれににているんだって。
──で、これの別名はオガ備長炭とか太陽炭というのがあるんだよ!
そう、太陽炭! あっちゃー、かぶっちゃったよー!
うーん……まっ、『太陽炭』は正式名称を『世界樹太陽炭』とか世界樹白炭『太陽炭』とかそんな感じの名前があって、略称が『太陽炭』ってことでひとつどうぞ?
うん、このおわびとして今度、世界樹でオガライトとオガ炭をつくってみるよ!
うわー! 世界樹で黒炭と活性炭もつくらないといけないのになーさらに追加だよー!
あはっ! たのし──ゲフンゲフン、たいへんなことになったね!
ま、それはおいといて。
世界樹の木炭をつくるときにでてくるアレ。
そうそう、そのアレ! かしこいはーくんはちゃんとかくほしてだ!
炭焼きでおなじみのアレ! じゃーん、木酢液ー!
あははっ! 世界樹は灰はでなかったけど、この木酢液はちゃーんとでてきたんだよー?
……ホント、灰がでなくでザンネンだよ! 木灰があるといろいろのはかどるのにー! ……世界樹の不完全燃焼も研究項目にいれとこ。
まっ、それはそれとして木酢液だよっ!
これはいろいろとつかえるんだけどね……オレはおもに燻液につかって液体燻製するよ! あはっ! これがあればわざわざ燻さずにスモーキーな食べ物がお手軽につくれちゃうんだよっ!
──というか世界樹は完全燃焼で蒸気しかでないから、普通に燻製とかできないんだけどね!
ん? 世界樹の炭焼きは酸素供給をしぼってるから不完全燃焼して煙がでるんだよね。……たぶんこれをつきつめれば世界樹の不完全燃焼、ひいては木炭の生成ができるようになるね! 要研究!
あらすじ
・エルフ球!
・おきたら子供エルフにかこまれてた!
・なぜかフロウア村の子供エルフの好感度がたかい!
踏み台ロリババアちゃんの断末魔の警戒声で部屋にいた子供エルフがみんな目をさましてオレをとりかこむ。部屋の戸があいて外からも子供エルフが雪崩れこんできてもみくちゃになった。
もみくちゃにされながら、子供エルフたちはオレの顔や胴体を撫でまわす。フロウア村のは真剣な表情なのでオレの健康状態をしらべてるんだとおもうけど、セモリナ村のはそれに便乗しているようにしかみてない、だってすごくいい笑顔だからね。
その後、調べるのに満足したフロウア村の子供エルフはまわりの順番待ちの子たちと入れ替わり、またおなじことのくりかえし。
いったい、これを何セットくりかえすのか。
そうかんがえたオレはおもむろに立ちあがり部屋を移動した。
大部屋にいったほうがいいよね? と、そういうかんがえだ。
人いきれをぬけて大部屋にでる、それだけでだいぶ労力をつかわされた気がする。二度寝したい。
二度寝したい、というのが声にでていたらしくオレの前にいる子(フロウア村産)が両手をひろげて歓迎のポーズをしていた。その顔はいやに期待で満ちていた、興奮してほおを赤らめておりすこし鼻息があらく、口もとにはおさえようとしてあまりおさえきれていない笑みがうかんでいた。いや、なんでだよ!
疑問におもつつも、おい据え膳食わねえか! って言うし、激流に身をまかせどうかしている! ともあるので、おとなしく抱きしめられた。
クッション性は今後に期待といったところだろうか? と品評はさていると、オレの頭をなでたり、背中をポンポンとたたいていた。あ、これはわりとバカにできないな。 と、そのまま二度寝した。
──いや、そうじゃねえだろ! と、はね起きた。
みなみにきっちり5分二度寝したが、それはそれ。
オレがはなれると、心底ザンネンそうな顔をした子供エルフに
内心がゾクゾクとザワつき、嗜虐心がクビをもたげたが無視した。
銀髪に雪花石膏の肌をしたフロウア村の子供エルフを見て、そういえば前にみた時よりも顔や体つきがふっくらとしていることに気づいた。いや、よく周りを見わたせばフロウア村の子供エルフはみんなそうだ。それに身体がひとまわり大きくなってる子もちらほらいるね。
いや、これは太ったとか急成長ったとそういうことではなくて、この子たちがフロウア村にいたとき十分に食事できていなかったのかガリガリにやせ細っていた。
それがオレの『活性化龍血』を飲ませたことでいくらか解決して、まだやせ気味ではあるけど餓鬼のようだった初対面に比べるまでもなくまだ健康的な状態でのやせ方だといえる。それとおどろいたことにオレの血は栄養不良による発育阻害をも改善してみせるようだ。
これほど効果が早い理由はエルフが半分くらい魔力で肉体を構築わられているから、変化がすぐに反映されたのだろう。
そして、こうして肉がついたことでその服のボロさが目立つようになった。
いや、接吻して供血する前に、『叫喚』とはいえ世界樹炎獄に放りこんだから、汚濁まみれ垢まみれ埃まみれだった肉体といっしょに身にまとうボロきれは浄化されてキレイになってはいるが、ボロはボロだった。ここにはいない少女エルフなどぱっつんぱっつんになっているんじゃなかろうか?
さすがに見るにたえないので子供エルフたち(それとこの部屋にはいない少女エルフたち)に衣類を提供することにした。
ああ、ムダにたくさんつくった世界樹の衣類がたくさんあまっているんだ。
世界樹の服とはなにかといえば、世界樹から繊維を抽出して、それをより集め紡績した木糸を、機織りて布にして、それを服に仕立てたんだ。
その服は生成りではなく世界樹の葉の絞り汁で染めた、若草色や枯草色、青緑や深緑などの緑系だけど選択肢もあるよ。
もともと『中原式貯蔵術』系技術の訓練のためにたくさんつくってあったんだけど。
『中原式目録術』の訓練で複製を大量生産したからホント売るほどあるからね!
これを機に放出しようとしたんだよ?
Tシャツと短パン、 チュニックとキュロット、浴衣、作務衣などと各種肌着と下着。靴も世界樹からつくった木靴と下駄を用意しています。
それを一人あたり何セットも持たせた。フロウア村の子供エルフ、少女エルフ……それからセモリナ村の子供エルフ、未婚者女性にも配ることになって、実はこっそり『中原式目録術』で増産をはかっていたことは、みんなにはナイショだよ?
本当、オガ炭を調べたら太陽炭とか書いてあってビックリしました。




