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59話 魔晶 〜 死神:────なんだ、あれ? 黙ってるととてつもない凄味があるのに、口を開くと一瞬で残念になったぞ? 〜

 一応収納関係の話は前回で終わりです……なぜか今回も続きを話そうとしてますけど。

前回のあらすじ:なんだかんだであまってる血を収納できるようになった!

 だから余裕がある時は献血感覚で収納する。そしてユグドラコーヒーを飲む! 貧血気味の(くらくらしてる)ときに飲むコーヒーはうまい、最高に尊い。(挨拶)

 これに依存性(クセになる)はないはずだけどちょっとクセになって、すこし気になるはーくんだよ?



 あの時は不貞寝(ふてね)したけど(疲労(つかれ)がたまってた説もある)、あの技術(スキル)はけっこう有用だ。

 血液の貯蓄(ストック)がない時に複製(コピー)して経口摂取(くちからたべ)たり、輸血(けっかんからたべ)たりして造血できるのはつよい! ちなみに劣化複製(れっかコピー)はその品質(でき)によっては経口摂取(くちからたべる)一択になる、わるい血を直(ちょく)にいれると体調をくずす場合がある……オレは平気だったけど。


 あ、そうそう最近、魔力のおもしろい性質にきづいたんだよ! 魔力は基本的に質量(おもさ)をともなわない気体のような性質なんだけど、高密度な魔力環境だと急にカラダがおもくなったように感じることがある。(個人差がある。ちなみにオレは感じない)

 研究を進めると高密度な魔力は質量(おもさ)をともない、その範囲(なか)は明らかに重力が強くなっていることが判明(わか)った。

 それを知ったオレは中心に向かうように全方位の圧力をかけながら超高密度な魔力を発してみることにした。

 すると質量をともなった魔力が一処(ひとところ)に集まり、結晶化──つまり物質となってあらわれた!

 その魔力の結晶──略して魔晶は圧力のかからない通常の環境下に一日置いてみたが自然に魔力に戻る様子はなく安定していた。それはさらに一月置いても変わらなかった。すごい!

 なお余談だけど、一月の間に魔晶が何度か盗まれそうになった、これは魔晶の魔力──いや魔性に当てられた結果なのだろうか? なんちゃって。


 この性質をさらに研究すれば『魔氷』を魔晶化させてより簡単かつ安全な長期保存ができるのではとかんがえてる、はーくんでした!




「それは──三度目の『緑(ミドリ)』の食事を終え、ついに自立移動(はいはい)が可能になるほどの進化をみせ、這(は)い這(は)いで割と速い動きで『青(ハル)』に接近し、接触した『青(ハル)』の身体(カラダ)を笑顔で這い上がる驚異の血飲児(ちのみご)がいて、それに対して『青(ハル)』はどう対応したものかと考え、動けなくなっていた──そんな時だった」

「──前触れもなく唐突に、ソレ(・・)は顕(あらわ)れた」

「突然降りかかる、身を押し潰す様な重圧(プレッシャー)、身を貫く様な気迫、身を焦がす様な覇気」

「それは肉体を持たない霊体のワタシでも──いや、だからこそより強く実感した」

「──それを見る前に、『あ、ワタシ死んだ』と理性がそう結論した」

「正直に言ってほぼ心が折れかけていた」

「それでも体が動いたのは『青(ハル)』と『緑(ミドリ)』をこの命に代えても守護(まも)ろうと思ったからか」

「そうして『青(ハル)』達の前に立ち、そこで初めて顔を俯かせていた事に気付いた」

「それはなぜか? 恐怖を感じていたからか? ──いや不自然なほど恐怖を感じない」

「考えてもわからない、そう思考を打ち切り、思い切って顔を上げた」

「────絶望がそこにいた」

「理解した、あまりに大きすぎる存在とは恐怖すらできないのだ」

「──なんだ(・・・)、アレは(・・・)」

「目の前にはヒトのカタチをしたものが立っていた」

「緑がかったストレートロングの金髪、吊り目の強い美人顔、細い体、その細い体からは想像できない大きさの胸の膨らみ、頭身は低くはないが全身を観ると小柄に見える少女がいた」

「感じない麻痺した恐怖から天を衝くと錯覚するほど大きく観(み)える様な、恐怖を認識できないからか普通の少女程度に小さく視(み)える様な……困ったな感覚が、特に距離感が狂ってしまったみたいだ」

「ただ本能が直観した──アレはワタシにはどうしようもない相手で、どうにかしていい存在ではないと……大いなる存在(モノ)であると」

「自分の下した馬鹿げた結論を笑い飛ばそうとした……まあ全く笑えなかったが」

「それでも一目観(み)たワタシの印象は大いなる存在(モノ)、すなわち≒(ニアイコール)神であると……それも世界そのものを司(つかさど)るような大いなる神であると本当に馬鹿げた結果をはじき出した」

「しかしどうしてそんな存在が顕(あらわ)れた? 何が目的だ?」

「『青(ハル)』か? 『緑(ミドリ)』か? タマモか? カグヤか? ──それとも、ワタシか?」

「ふむ、一人として普通な者が存在しないせいで、かつ情報が存在少なすぎるせいで、目的が全く絞れない……予想すらできない」

「でもなんでかな? 『青(ハル)』が原因な気がしてならない……本人にその気はないのに色々なものを引き寄せるからな……この集まりも結局は『青(ハル)』を中心とした物だしな」

「ちなみにタマモとカグヤはまだ起きていない……キツネとウサギだから本能的に起きられないのか?」

「ともあれ、ワタシがなんとかするしかない……足止めをするけど勝てる気が全くしない」

「それでもやるしかない──と悲壮な決意を固めていた時」


「……んー? もしかしてネーちゃん?」


「──ん?」


「もしかしなくてもおねーちゃんです! はっくん」


「──んん??」


「うん、そうなんだけど……なんだろ? なんか今日のネーちゃんは少し違う? んー? 髪きった?」

「はっくんの目は節穴です!? 人化したからだいぶ変わってるはずです!?」


「…………」


「いやでもぱっと見、背丈(せたけ)と胸囲(おっぱい)はかわらないし」

「判断基準がすごく大雑把です!?」



「やっぱり『青(ハル)』が原因か!? ──というかいつどこでそんなヤバイのひっかけてきたんだ!? 5W1Hで(わかりやすく)説明しろぉ!?」

驚異:おどろき!

脅威:こわい!

胸囲:おっぱい!

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