48話 『狐』 〜 命名者:ヒャア、がまんできねぇ……モフだ! 〜
なんでこの子牛乳のうんちくを語り出したんだろ?
はーくんだよっ! 神社についたぞ!(挨拶)
しーぽんがくれたのは一合ビンだったよ? ビンは凶器になるからね! あ、今は200mlのビンが主流なんだっけ、学校給食の影響で。
これは昔ながらの一合ビン! なんてこった、20ml損した! でも、無限おかわりスキルこと『不耗』さんがあれば大丈夫! いつでもキンッキンに冷えた牛乳が飲めるよ、やったね!
そういえば牛乳の殺菌方法は加熱殺菌でこれはワインの殺菌技術の応用なんだよ。タンパク質を焦がさず悪い菌を殺す殺菌法、63度くらいで30分ずっと加熱する低温保持殺菌。その改良版で75度くらいで15分加熱する高温短時間殺菌。
タンパク質を焦がすがより殺菌力を上げ保存期限を延ばし、かつ生産性を上げた現行主流の殺菌方法、120度くらいで数秒加熱する超高温瞬間殺菌法。これを130〜150度くらいで加熱した風味を犠牲にするが保持期限を数倍にしさらに常温保存を可能としたロングライフ牛乳というのも存在する、自販機で売ってる神パックの牛乳だよ。
なお超高温瞬間殺菌法が主流になるのと並列して牛乳の脂肪球を粉々にする均一化も主流となった、これは超高温瞬間殺菌法が数秒と短時間なために脂肪球を壊さなければ加熱ムラが出てしまうために必要な事だったんだ。
ちなみに均一化すると牛乳から生クリームを取り出したり、バターを作ったりできなくなるので注意が必要だよ?
なんでこんな話をしたのか? シーぽん牛乳がノンホモ牛乳だったからだよ? それにそこはかとなくさわやかな風味がするし、これは低温殺菌牛乳だね!
あらすじ
・あてもなく移動するはーくん。
・パルクール!
・TORIY!
……結界? そんなのあったかな? んむー、たびたび世界の境界をまたいでるから、それ以下の境界である結界は自動的に無視してしまう体質になってるのかな?
結界を壊すわけでないから別に問題ないよね? と思うことにしたはーくんでした。
「鳥居の結界は透明なモノに見えたが、結界を抜けた『青』の様子が見えなくなった──どうやら結界越しに見える風景は虚構のようだ」
「少し呆然として他人事のように結界の観測をしていたが、我にかえり慌てて結界を抜けた『青』を追う」
「バチィッ!」
「ワタシが結界に触れると、電撃じみた衝撃が走り弾かれてしまう」
「無様に尻餅をついたワタシだったが、すぐに気を取り直し」
「大鎌を手元に出し、蜻蛉の構えの様に真上に鎌を上げ、気持ち強目に目一杯『死』を込めて振り落とす」
「渾身の一撃を受けた結界はそのまま機能を失う」
「その結果に満足したワタシは、真ん中の道を堂々と歩き悠々も鳥居をくぐった」
「境内に入ると、先の方に『青』の背中と、それに向き合う竹箒を持った巫女装束の女の姿があった」
「早速原住民ともめているのか!」
「そう思い距離を殺し『青』の背後に立つ」
「ひえっ!? 急に骸骨が出てきよった!」
「ワタシ姿に驚いた女は竹箒を取り落とし、『青』を自らの胸に抱き寄せた」
「な、なんや知らんけどボク達の事は、ウチが守ったるからな」
「どういう事だ? 何故ワタシから『青』を守護ろうとしている」
「少し状況を整理してみよう」
「あの女から見て、『青』はいきなり結界を抜けて現れた」
「その際、『青』は鳥居の結界で減速する事なく走り抜けてきた」
「その後、ワタシが鳥居の結界を破り、そして『青』の背後に瞬間移動した。正確にはそう見える、だが」
「……うん、これは見方を変えると、何かから追われる様に赤ちゃんを抱えて逃げていた少年と、それを追いかけていただろう骸骨が現れた……しかも、その骸骨は鎌を持ったままだったようだ」
「なるほど、哀れな少年達を守護りたくなるのもわかるな…… 」
「状況を考察して若干落ち込んでいたワタシだったが、それでも一部冷静な思考が残っていたので、『青』達の状況を見ていた」
「女は『青』達を背中に隠し、『大丈夫、私が守護るから安心しろ(意訳)』と女は『青』に笑いかけ、ワタシへと向き直り、一歩踏み出す」
「『出来ればこの姿を見ても出来れば怖がらないでほしい(意訳)』と言うと、女は妖力を発してその姿を変える」
「薄茶色の髪から同色の三角獣耳が飛び出し、尻からは神と同じ色の大きな尻尾が現れた」
「ただの女ではないと思っていたが、狐の妖だったのか」
「女──『狐』は自らの周囲に数個の火の玉を出してこちらを睨め付ける」
「最早、是非もなし──激突は免れないか」
「ワタシは鎌を構え迎撃の姿勢をとる」
「お互い無言のまま睨み合い、両者の間に緊迫した空気が流れる」
「先に動いた方が方が不利か……」
「刻々と時は過ぎる。次第に焦れ始め──『狐』の顔から汗が滴り落ちる」
「肉体を持っている以上、体力というものがあるあちら側が不利だ──さあ、どうする?」
「そして、到頭堪えきれず動くものが現れた──!」
「ふぎゃああぁぁぁ────?!」
「『狐』が豚のような悲鳴をあげた」
「無論な事、ワタシが何かした──訳ではない」
「まだワタシは何もしていないが……」
「『狐』の背後に意識を向ける、そこには────」
「──緊迫した空気に耐えきらず、『狐』の尻に揺れる尻尾に抱きつき、顔を埋めている……『青』がいた」
「あー……えっと……とんだふくへいがいたものだなぁ……(棒読み)」
【悲報】男性が女性の臀部に顔を埋める事件【セクハラ発生】




