表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雑談吸血鬼  作者: 丘上
54/54

おまけ4



「これ家事やるかどうかの違いだと思ってるけど、俺、カレーをぐちゃぐちゃにかき混ぜるの無理なんだよね。洗い物は内心タイムアタックしがちだし、食器はできるだけ汚さず食べた時に満足感が得られる。分かる? これ分かるよな」


 あとなるべく手を濡らさず洗うテクニックに自信あり。


[分かるけどさぁ]

[考えたことねぇよ] 

[撃ち合いながらしゃべるネタか?]

[しかも勝つんかーい]


「ここから派生して、もんじゃ焼きと石焼きビビンバ無理なんよ。かき混ぜる美学が分かんニョンハセヨー」


[www]

[なぜウソ韓国人出た?]

[おい飲み物噴いたざけんな]


「いやお前俺のイマジナリーマッコリ舐めんな? 片っ端から起源主張するカモハムニダ、て、あれ? 落ちた?」


[そこはコリアンにしろよw]

[なんでボーっしゃべってそんなワードが次々と]

[うわ、フリーズ?]


 ラグいと言われる画面がカクついて重くなることはしょっちゅうあるけど強制終了は珍しい。


「エキシビションだからなにも痛くないけどランクやってる人は発狂だろうねドンマーイ」


 ランクマッチは無効試合になってその試合で稼いだポイントが消えたり、なんなら勝手に試合放棄したと判定されてポイント大量喪失のペナルティって場合もあるんだそうな。よくこれで頑張れるよな、スゴ。


「証拠がないから大きな声では言えない話だけど、これ原因はチーターらしいね。不正アクセスによってサーバーに余計な負荷がかかるとかなんとか。そこまでして勝ちたい気持ちが分かんネルマエヨ」


[悪いと思ってないチーター多いらしい]


「あー、金で有利なオプション買ったんだから何も悪くないだろって? チーターを擁護する残念なポンもいるらしいから釘差しとくか。チート使用は万引きと同じくれっきとした犯罪だから百対ゼロで悪だぞ。国によって細かい法律は違うけど、電子法の器物損壊罪とかそんな系統だったかな。ひとりひとり訴えても際限ないから運営に見逃されてるだけであって、違法を悪くないって主張したらハイハイ続きは法廷でどーぞって苦笑いニダ」


[このゲームはマシなほうとは聞く]


「らしいね。運営さんいつもありがとうございます。ただ、最近運営発表の謎な数字を聞いたな。ユーザーの報告のおかげでチーター率ピヨピヨパーセントまで減りました、みたいな。え、チーターの数を正確に把握してるなら削除(バン)しろよ、てならない? この数字ハッタリでしょ。引っ掛かけよーとするのは裏がありそうだね。まぁチーターに対して圧をかけている、と好意的にとらえるか」


[運営の闇を感じる]

[チーター擁護は同類だろ]


「ね。ドーピングを擁護したらスポーツ成立しねーよ。どっかのボクサーがドーピングバレたくなくて、尿検査に友人のおしっこ提出したら麻薬の陽性反応だとさ。類は友を呼ぶ。配信観てると良く感じるなぁ。女性Vを観がちなのはコメント欄に全肯定(それでいいんだよ)オジサンがたくさんいて落ち着くから。それに引き換え俺のコメント欄どーなってんのツッコミ多すぎね?」


[ボケが渋滞してっからだよ]

[ツッコませるのやめようか]


「え、俺からボケをとったらニワカサポーターが消えたサッカー日本代表くらいつまらなくなるぞ。ホッペに国旗をペイントしたSNSマウント民が消えたスタジアムなんて誰が好き好んで行くんだよ」


[何故にサッカー?]

[元から行かないくせに]

[遠回しにディスってんぞ]


「何故サッカーか? やれやれだね。この世の全てはサッカー日本代表で出来てると言っても過言ではねーよ」


[過言だわ]

[普通のトーンでなに言ってんの]

[また噴いたいい加減にしろよテメェ]


 ホラ、主語のデカい人って、それがなんであれ本人は真面目に語っていたとしても笑えるでしょ。


「分かってねーなー。この世の全ての謎に答えてやるからなんでも質問してみろよ」


[キノコとタケノコ、どっちが上?]


 こういう時ボケてくるのがウチのクオリティ。やっぱ似た者同士じゃん。


「イタコ流口寄せの術、降臨っ、日本代表。……キノコとタケノコですか? まずは両者の長所と短所を分析するところから始めましょうか。どちらが伸びしろがあるか、結局大事な点はそこだと、ボクは思います」


[彼?]

[彼だね]

[元気に生きとるわ]


「キノコは……、かさにチョコレート、持つとこがビスケットの洗練された設計が長所ですか。じゃあ……、カガワですね。彼の嗅覚ハンパやないですよ。なのに休むところは休んでて、メリハリきいてんですよ。ボクらのフィールドではここが重要でして、……休むとサボるは違うんですよ。カガワに限らずトッププレイヤーは注目されるから、得点にからまず歩いているとすぐサボってるとか怒る人いるじゃないですか? ホンマにサボってたらクビやっちゅーねん。必要な時に必要な動きで結果を出すために休めるところは休み、結果を出してるからトッププレイヤーと呼ばれるって分かれよ、て思いませんか? ボク、たまに見当外れの解説とか聞くと腹立ってしゃーないんスよ。あ、ゴメンなさい、外から見るだけの人には……、フッ、分からなくて当たり前ですよね」


[全然分かんねーw]

[じゃあカガワ、じゃねーよ]

[チョコよりサッカーの話が長ぇ]


「とはいえ、応援してくれる人たちのヤキモキする感情もまた正しくはあるんですよ。もしもカガワにもっとスタミナがあったら、もっと点取ってますよね。分かりますか? これ、伸びしろ言うんです。キノコのかさを大きくしたら……、ええんちゃいますか?」


[軌道修正エラい]

[でも結論ザツ]

[コイツ絶対チョコ菓子興味ないだろ]


「タケノコのストロングポイントは……、中身が詰まって外はチョコレートたっぷり、ですか。じゃあ……、ナガトモ以外考えられないでしょ(笑)。彼のスタミナどうなってんですかね。しかも中身……、体幹がしっかりしてるんです。会ったら押してみるといいですよ。ビクともしないから。中に力士でも入っとるんかーい、てハハハ」


[ヤベぇ、タケノコがナガトモに見えてきた]

[押していいですか?て言えるか]

[小粋なジョーク感ムカつく]


「この無尽蔵のスタミナにフィジカルまで強化する意味分かる人います? 彼、小柄じゃないですか。でも………………、小柄だから負けてもしゃーない、じゃないんですよ。負けなくなるまで鍛える。これ、伸びしろ言うんです。タケノコ……、もっと伸ばしてもええんちゃいます?」


[良くねーよ]

[それ竹だバカタレ]

[飽きてきてるだろ?]


「伸びしろがあるなら伸ばしましょうよ。伸ばさず負けて言い訳して、それでなにかが変わるんですか? ボクはね、特別足が速いわけではない。でもそれを理由に走り込みをしないのは……、違うんちゃいますか?」


[振られてないのに自分語り]

[ボクのエセ関西イントネーションムカつく]

[独特の間が気になる]


「努力を無駄と笑う前に想像しましょうよ。今日のボクより一年後のボクは、ほんの片足一歩分、速くなっていたとして……、そうだよ、うん、その差が一点という小さくて遠い遠い結果につながるかどうかの分かれ目なんですよ。ああ、逆に質問ありがとうございます。自分でも気付かない迷いがあったらしいハハっ」


[爽やかw]

[ぶん殴りてぇ]

[自己完結すんなw]


「誰かと比べる前に、まずは自分に出来ることを全部しましょう。全部ですよ。ボクはね? 世界一のチームの一員になりたい。この夢は寝ていて叶いますか? 努力して叶うかは分からない。簡単に叶う安い夢なんて初めから見ない。ただ叶うと信じて、成長を信じて、今自分に出来ること全部をチップに賭けるんですよ。未来の自分がどうなるかなんて、今の選択で決まるんです。ちょ、エンドウさんはあっち行って下さい。天才にはボクたち凡人の必勝法なんて分からないでしょ。あの人になに聞いても無駄ですよ。なにが分からないのかが分からないって顔するんスよ。ホンマどついたろかって何度思ったことか」


[あ、昔のほうな]

[エンドウって何人かいるよな]

[仲良しアピールw]


「日本代表と韓国代表はどちらが上か、良く聞くけどこれ意味あります? 繰り返すけど、ボクの夢は世界一のタイトルを獲りたいんですよ。韓国代表を倒したら世界一なんですか? 全然違いますよね。自分から世界を狭くしてなにがしたいんって話ですよ。自社製品という狭い世界のキノコとタケノコ、どちらが上か? それ、どんぐりの背比べって言うんですよ? ダサくないですか? どちらも伸びしろはある。どちらも多くの人に愛されている。じゃあ、キノコもタケノコも日本代表も韓国代表も狙いましょうよ、テッペン。カッコいい競争ってそういうことだと、ボクは思います。以上、ダビッドでした」


[偽物やないかーい]

[偽物やないかーい]

[偽物やないかーい]

[偽物やないかーい]

[偽物やないかーい]

[偽物やないかーい]

[いや、ダビッドでもねーよ]


 ふぅ、時間をかけて熟成したボケは美味ぇ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ