後編-25.悪神捕縛
モンドくんとフーちゃんの物語のエピローグです!
※2026/4/16日追記
モンドくんとフーちゃんの結婚式を1年後にしました。さすがに1か月はドタバタ過ぎますからね~。
「ぐぁああああーーーー!!」
「ぎゃぁあああーーーー!?」
「はあっ!はあっ!ど、どうやらフーがやってくれたようだな!」
真のトランス状態だったとはいえ、やっぱり神を2人も相手するのはキツかったぜ···。しかも倒さずにギリギリの状態でマスタードッペルを壊さずに行動不能にしようって不利な条件過ぎたぞ···。
そこまではできなかったけど、フーがドッペルの鏡の破壊に成功してくれたおかげでこっちも終わりだ!
王様と宰相に化けていた悪神のティオとティカがマスタードッペルから這い出てきた!神と言っても、人と変わらない格好だったな。まぁ、このエーレタニアを創造した神様だったエレさんも、ほかの世界の神様やってるうちのじーちゃんもフツーの人だけどな。
「ま、まさか···。あのグランドドッペルの鏡を破壊できる人がいたとは···」
「···完敗ね。まさかこの世界の神が、神をも討てるほどの戦闘力を持つ生物を創造していたなんて···」
「お前らの企みもここまでだ。罪のない人たちの命をもてあそんだんだ。···覚悟しろ」
「ふっ···。ははは···。あーーっはっはっは!!愚か者め!知らんのか?神を殺すことはできんのだぞ?」
「ああ。知ってるさ。ちゃんと対策ぐらいしてるさ」
「なに···?」
そんなやりとりをしていたら、玉座のイスの後ろからフーが出てきた。···戦闘中でまったく気づかなかったけど、あいつあんなところにいたのかよ?
「モンドく~ん!お待たせ~!ぶっ壊しておいたよ~!」
「ギリギリだったぞ···。そんじゃあそろそろ来てもらうか?」
「そだね~!じゃあ連絡するね~!もしもし~?グローくん~?」
フーがスマホで電話したのは神界捜査官のグローさんだ。うちの一族はいろいろお世話になってる神様だな。
そして連絡してすぐに転移魔法でやってきてくれた。
「なあっ!?き、貴様は!?」
「ど、どうして神界捜査官が!?」
「ふぅ~、やっと来ることができたか。···久しいな、モンド、フー。今回は助かったぞ」
「こんちは」
「おっひさ~!グローくん!」
「とりあえずあいさつは後にしておこう。ティオ、ティカ。世界秩序維持法第19条の重罪犯として、貴様らを逮捕する」
「我々の行動を把握していたのか···。あまりにも対応が速すぎる···」
「いや?貴様らの行動を監視している余裕などないよ。部下はいろんな世界に常駐させてはいるがね。この世界とは個人的にちょっとした縁があるだけさ」
そう言って、グローさんはティオとティカを魔法の鎖で完全に捕縛し、そして小さな光る玉にして懐から取り出した箱に入れた。どうやらあれが神様の牢屋らしいな。
「これでよし。···しかし、この世界はよく襲われるなぁ~。ボクとしてはどうして狙われるのかがわからないが、今回は2人に助けられたな」
「まったくだぜ···。いくらおれたちが強いからって、こういうのは勘弁してほしいぜ···」
「でもでも~、フーはグローくんに会えて嬉しい~!」
「ははは。そんな事を言うのはフーぐらいだぞ?さて、罪神を神界に送らねばならん。話したいことがあるようだから、一区切りがつけばまた来る事にするよ」
「ああ。お疲れ様」
「バイバイ~!」
こうして、セミダクター大陸で悪神たちによる動乱は終息したんだ···。
1年後···。
「フーちゃん!結婚おめでとう!まさか結婚相手が一国の皇子だとは思わなかったなぁ~」
「···フー、おめでと」
「ありがと~!じーじ!ばーば!」
「···いい相手でよかった」
「ママ~!ありがと!やっぱりパパは~?」
「···置いてきた」
「だろうね~」
今日はフーの結婚式だ。トロン皇子の求婚がすごかったようで、フーも『そこまで言うなら~』って言って承諾しちまったんだよ。
結婚式にはうちの親族とリオじーちゃんとナナマーマが来てくれた。というか、2人に乗せてもらって来たってのが正しいな。それにあんまり多すぎても相手は困ってしまうよな。
ちなみにヨウさんは来てないんだ。ナツママもフーも予想通り、フーの結婚を知ったヨウさんは『けけけ、結婚だと!?オレは認めね(ズムッ!!)ぐふっ!?』ってことで、ナツママが強烈な一撃を食らわせて置いてきたそうだ···。
ヨウさんって、フーに対して子離れできねえんだよなぁ~。親になると娘が結婚するって話が出たら誰でもそうなるのか?じーちゃんはナツママがヨウさんと結婚した時もそうだったのかな?
動乱が終結してからの動きをここで紹介しておくぜ。マスタードッペルのもととなった人たちは全員無事に救出することができた。アクセプタ王国の王様も救出できた。
これで万々歳!っていきたかったところだったんだが、そうはいかなかったんだ···。ドナー帝国がおれたちの後からやってきて、王国を占領することになったんだ···。
当然、おれとフーは抗議した!しかし、この件についてトロン皇子の回答はこうだった。
『確かにアクセプタ王国は今回の動乱においても被害者だというのは重々承知している。しかし···。魔導兵によって帝国軍は壊滅に近い状況になってしまった。もちろん多くの戦死者も出てしまっている···。帝国民も、遺族も今回の真実を知らしたところで納得はしないだろう。だから、『アクセプタ王国は敗れて全面降伏し、ドナー帝国に降った』という体にしないと、帝国内が収拾つかぬのだ。ホール王女も承諾してくれている。わかってくれ···』
···おれ、政治なんてよくわかんねえけど、苦渋の顔でそう言ったトロン皇子の顔を見ると、そうせざるを得なかったんだろう。
ただ、全面降伏したとはいえ、アクセプタ王国は『自治領』という形で帝国が介入する形にするらしい。直接統治できるほどの帝国軍と官僚がいないそうだからだ。だから、統治の仕組みが変わるだけでほとんど変わることはないそうだ。ただ、多額の戦争賠償金を支払わなければならないそうだけどな···。
そして、自治領となったアクセプタは王様が退位し、今はホールが『大統領』となって奮闘していた。戦争賠償金が支払い終わったら自治領は独立して、再度アクセプタ王国に戻るそうだ。1日でも早く実現できるよう、ホールは頑張っている。
当初は王国民も大混乱だったそうだけど、体制が少々変わっただけで普段通りの生活でいいとわかってからは普段通りになったんだ。
···え?なんでホールの状況は見てきたように話すんだ?って?
そりゃ、おれはホールに頼まれて王国再建を手伝ってるからだ。
動乱が終わって形式上の人質ではなくなったホールは、王国に戻ってとても忙しそうにしているのを見たんだ。そんな姿を見たおれは、しばらく手伝う事を伝えたんだ。『とてもうれしいです!頼りにしていますね!』って満面の笑みでホールはおれに言った。ちょっと顔が赤くなってたけど、病気じゃねえよな?働きすぎだろ?
以上がここ1か月の状況だ。
「それではトロン、フー。誓いの口づけを」
「はい。···フー、余のわがままにつきあってくれてありがとう」
「ううん~!た~のし~!って家族になろうね~!」
パチパチパチパチ!!
「···モンド?今ならあなたに言えそうです」
「···ん?ホール?どうしたんだよ?」
「···わたくしと、一緒になっていただけませんか?」
「···あ~。まぁ、王国再建って結構かかりそうだもんなぁ~。まぁ、いいぜ。戦闘関係なら任せておけ」
「···ありがとう」
···以前からホールがおれに好意を抱いているのは知ってたさ。でも、おれには応えていいのかわかんなかったんだ。
でも、フーが幸せそうにああやってるのを見た今なら、ホールの気持ちを素直に受け止められたんだ。
ちょうどパパとママ、じーちゃんとばーちゃんもいたので、フーの披露宴の場で結婚することを言ったら驚かれちまったぜ!
作者の作品ではバッドエンディングはやりません。ハッピーエンド、めでたしめでたし!が原則です。
しかし、実際には万事ハッピーエンドにはなりません。立場や状況によってはバッドエンディングになることがほとんどです。
ですが、今回はアクセプタ王国が占領され、帝国に下ったという事態になりましたが、この方法が最も幸福の最大公約数です。自治権はありますので、形式が変わった程度ですが、王国民としては納得できない状況なのは間違いありません。
ですので、このあとホール王女はものすごく大変な舵取りをすることになります。大変そうな様子を見たモンドくんはお手伝いをしますが、ホール王女にとっては精神的な支えとなったのは間違いありません。
このセミダクター大陸編は、モンドくんとフーちゃんの結婚相手を決めてしまうために用意した物語でした。
当初は『神狼族が王族と結婚って、軍事的にヤバくね?』って思いましたが、某竜退治のRPGではフツーに王族が邪神とかに立ち向かってるんですよね。跡取りは大丈夫なのかよ(笑)?って思いますが、アキくんのひ孫は王族で確定しました!
このままだと最強の軍事大国になってしまいかねませんが、未来はそうならないように考えております。でないと1000年後の未来のお話のライくんの物語での整合性とれませんからね。
このお話も書けたらいいなぁ〜って思っています。
さて次回予告ですが、モンドくんとフーちゃんの物語のラストです!
もちろんお子さんが登場します!アキくんのひ孫ですね〜。どんな子たちなんでしょうか?
それではお楽しみに〜!




