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犬の男

こうみると戦闘が多いなぁ

 俺達三人は港街から離れて、殺風景(さっぷうけい)な道を歩いていた。


「ここは随分と静かだな、そろそろ獣人大陸の本拠地に着くのか?」


 俺はラバルに聞いてみた。


「・・・あぁ、タケロー、目の前を見てみろ。」


 俺はラバルにそう言われ目の前を見ると、アラブの様な宮殿が目の前に見えてきた、ここが獣人大陸の本拠地なのか!


「楽しみっすね!兄貴!」


 ショウは新しい街に入れるのをワクワクしている様子だった。


「ちょっと待ちなそこの三人、この街に入るつもりかい?」


 木の物陰から、俺達は声をかけられた。


「だれだ?」


 ラバルは、答えた。


「俺の名前は、ドクって言うもんだ」


 そう言ってでてきたのは、犬の姿をして帽子を被った男だった。


「おぉ、これが獣人・・・」


 俺は小さくそう、つぶやいた。


「そこの半裸の男!お前がタケローだな?」


 ドクは、何故か俺の名前を言ってきた。


「なっなんで俺の名前を知っている?」


 俺は聞き返した。


「そんなことは、どうでもいい!お前を倒させてもらう!」


 ドクは、そう言っていきなり俺に襲いかかってきた。


「うぉ!」


 ガシッ!!


 俺はドクの鋭い爪の攻撃をガントレットで受け止めた。


「ほぅ、反応は良いようだな・・・だが!」


 ザシッ!ザシッ!


 ドクの爪の連続攻撃を俺は防御して受け止める。


「っち!」


 なかなか隙がない・・・。



 ラバルとショウはこの戦いの様子を見ていた。


「ラバルさん!助けてあげないんっすか!?」


 ショウはラバルに聞いた。


「奴が負けたら、次に俺が戦うだけだ。だがタケローはこんな所で負ける様な奴ではないと俺は思っているからな」


 ラバルは腕を組みショウにそう言った。



「くそったれ!離れろ!」


 俺は、ドクの連続の攻撃の最中に無理矢理、前蹴りをした。


 サッっとドクは距離を置いて避けてきた。


「へっ、もう少し本気を出したら、今回の獲物は楽勝かもなぁ・・・・」


 ドクはニタっと笑い、地面に手を当てた。


「なんだ、その構え・・・?」


 俺がそう言ったとき。


「わぉおおおおお!」


 ドクが犬の様に吠えだした。そして四足歩行で走り出した。


「まるで犬みたいだな・・・」

「そりゃ、犬っすからね」


 ラバルとショウがそんなことを言っていた。


「大丈夫だ・・・落ち着け俺!相手の動きをよく見るんだ!」


 相手の四足歩行の動き!ちゃんと目で追うんだ!俺はしっかりと相手動きを見ていたが!


 ザッ!


 一瞬にして、ドクが俺の目の前から消えた!


「なっどこに行った?」


 そんなこと言っていたら!


「後ろだ!」


 ザシィイイ!!


「ぐはっ!」


 俺は後ろにいるドクには全く気づかず、爪の攻撃を受け俺の背中から血が出てきた。


「この犬!いつの間に後ろに?」


 いきなりの事で俺は驚いていた。


「へっ!遅すぎるぜ!」


 ドクがそう言ってまた、四足歩行でまた俺に近づいて来る。


「くっ、今度はこっちから攻撃する!」


 俺もドクに向かって走った。このままタックルしてやる!


 ダダダダダ!


 俺はもの凄い勢いでドクに向かって走っていたが。


「どこに向かって走っている?」


 ドクはまた、俺の後ろにいた。


 ガギッ!


 俺はなんとかガントレットでドクの爪の攻撃をガードしていた。


「また後ろに!どういうことなんだ!?」


 なんでこいつは一瞬にして、俺の後ろにいるんだ!


「へへ、そう来なくっちゃな!」


 こいつ、俺の驚く表情を見て楽しんでやがる


「一旦距離を取って、様子を・・・」


 俺はそんなこといいながら後ろにジャンプして、下がろとしたが。


「様子でも見ようとしているのか?」


 ドクはジャンプした、着地にしたところに既にいた。


「なんだと・・・」


 だが、これで少しわかったかも知れない・・・こいつは俺に近づいて来る。


「・・・やってみるかない!うぉおおおおおお!」


 俺は両腕に今までに無いほどに力を溜めて、その力で思いっきり地面に叩きつけた。


 ドゴォオオオオオ!


 少し地面が揺れた。


「おわっと!」


 ドクはもの凄いスピードで俺との距離を取る。


「なるほどな、こいつの強さは、早さだ!」


 俺はドクの強みを理解した!


「・・・だが、わかったところで、この俺に勝てるのか?」


 確かに、それもそうだ・・・早さで奴に勝てるのか俺?


「ちょっと、ご褒美に少し本気で戦ってやろう!」


 そういうとドクはまた「わぉおおおおおお」っと犬の雄叫びを上げると、ドクの毛は逆立ち爪が鋭くなった。


「一体なにが来るんだ・・・」


 俺は身構えた!ドクが四足方向でこっちに向かって走ってくる。


「どれが本物かわかるか?」


 俺の目の前にはドクがたくさんに見えた!


「なんだこれ!残像か!」


 くっそ、本物がわからねぇ・・・


「こっちだ!」


 ザシュゥ!


「こっちだぞ!」


 ザシィイ!


 俺は、ドクのもの凄い早さに圧倒されて、俺は身体中が血だらけになっていった。


「くっそ、どんだけ早いんだよ、こいつ・・・」


 見ても意味が無い・・・まて、結局相手は一人なんだ・・・


 ガタッ


 俺は左手のガントレットを外した。


「なにやってんすか兄貴!」


 ショウの声が聞こえてきた。


「へ、気でも迷ったのか?」


 ドクも俺に言ってきた。


「・・・いいからかかってこいよ!犬野郎!」


 俺はドクに対して、挑発するように言った。


「俺のこと舐めやがって!」


 ドクは怒ってまたもの凄い早さで俺に向かってきた。


 ザシャアアアア!

読んでくれてありがとうです!

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